pu=プッチ we=ウェザー en=ペルラ
pu:「君は…引力を信じるか…?」
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
pu:蒸し暑いある夜 血を分けた弟は
神に愛されたから 産まれてすぐに旅立った
不自由など何もない 満ち足りた生活
誰からも愛される 私は幸せだった
人にはなぜ幸福と 不幸があるのか?
―真の幸福とはなにか? その真実はどこにあるのか…?
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
pu:一人の母親が 教会のドアを叩いた
「ごめんなさい神様 あの罪を御許しください」
懺悔が運んだのは 平穏ではなかった
けれど秘密はすべて 心のうちに留めた
夢と疑うような 事実に私は…
「―妹(あの子)が傷つくことだけは、絶対に避ければならない!」
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
(Sacrifice, Sacrifice, ah)
we:母の闘病で 暮らしにも変化が訪れ
生きる為母の為 朝な夕な働いた
en:自分を省みず 助けてくれたあなた
春の日差しのような恋に 心が通じ合った
we:貧しい暮らしだったけど 温もりがあった…
en :誰もが誰かを愛した それだけの事だったのに…
we&en:それなのにどうして…こんな残酷な仕打ちを…教えて神様!
私の大事な人と… ただ愛し合うことが 裁くべき罪なのでしょうか?
(pu:それなのにどうして…こんな残酷な仕打ちを…「なぜです、主よ!」
妹(あの子)が愛した人は 嗚呼…彼女にとっては… 実の兄ではないのでしょうか?)
en:―『彼』が一体何者なのかが発覚した夜、
その男は怒りに任せ たちまち大勢の仲間を呼び寄せた
夜の静寂を引き裂いたのは 耳を疑うような派手な打音
白装束の男が 彼の頭を殴りつけた音…
(この売女が…罰を与え…お嬢さんヅラして…黒人が…)
en :―断片的な記憶…断罪的な暴力…
「嗚呼…この男(ひと)達は何を喚いているんだろう? 気持ち悪い…」
ぐらりと世界が揺れ あたしは弾け飛ぶように男の頬をはり飛ばしていた…
…緋く染まった視界 苦い土と錆びの味 すえた酒の臭い 暴漢達の冷笑…
(貞淑の…選ばれし民…しきたりの…クラックス…奴に制裁を…血祭りだ)
pu:「ああ、呪われるべきはこの私だッ!」
en:「あたしの心の中にはもう 雨が降る事さえない…」
pu:心無い言葉 心無い仕打ちが どれ程妹(この娘)を…傷付けただろう
それでも全てを…優しい娘だから……
――全てを赦すのだろうね…
we:「でも、俺は絶対赦さないからな…」
pu:「なぜだ…どうしてなんだ…?
なんでわたしは神父なんかになろうとしたのだッ!?
なぜ人と人は出会うのだ!?」
――黒衣の青年 凍りつくような悲しみを堪え…
在りし日の記憶 その波間の向こうに 『偽りの神』を見ていた――