「もう…何度死んだだろうか…」
「ははは…今日は、出血死だな…」
「俺は…いつになったらあいつの元へ…帰れるんだろうか…」
粉雪 舞う季節は
二人過ごしてた
人ゴミに紛れても 俺らは一緒だった
風が吹いても お互い笑っていた
「寒いですね、ボス」
「ああ…暖かくしないと」
俺はお前の総てなど 知ってはいなかった
其れでも心を許せると 思い共にいた
根拠はなかったが 本気で想っていた
些細な言い合いも したけれど
同じ時間を 生きて歩いていた
素直に笑いあっていた お前とのあの日々は
もう二度と 無い
粉雪 嗚呼 心まで白く染められたなら
二人の秘密の電話を 繋げられるのかい
「ああ…なぜ…どうして俺は…
…あいつを見捨ててしまったんだろうか…」
俺はお前の心に 耳を押し当てて
其の声のする方へ すっと深くまで
降りて行きたい 其処でもう一度会いたい
慕ってくれていたなんて
見捨ててしまい 去ったのは俺の方
お前が取る電話を かけてやる事だけで
繋がってたのに
粉雪 嗚呼 永遠に続く 死への道程
ざらつくアスファルトの上 染みが広がっていく
「この世界に…お前の事を…連れて来なくて…済んだこと…
せめてもの…幸せだな…」
「なあ…お前は…そっちで…無邪気に笑っているんだろうか…？」
粉雪 嗚呼 時に頼りない 態度をとったが
其れでも 俺はお前の事 信頼していた
粉雪 嗚呼 心まで白く染められたなら
二人で過ごしたあの日々を また もう一度
「次こそ…終わりであって欲しい……」
最終更新：2008年02月16日 12:37
