黄石川

あなたはもう忘れたかもね
摘んだ野の花　挨拶にして
二人出会った　殺害現場
一緒になれないとは知っていたのに
いつも私は望んでた
あなたのために生きていたいと
助けを求める　電話が鳴った
私はあなたの体を抱いて
守ってあげたいって言ったのさ
不器用な生き方　なにも怖くなかった
ただあなたを失うことが　怖かった

あなたは　もう逃げられたかな?
座標が書かれた　メモ書きもって
あなたを探す　男が一人
行かせはしないって　決めたのに
そんな思いと　裏腹に
顔の前には雨粒の刃
力が尽きて　脆く崩れた
男は私の姿を見つめ
「しゃべれば助かる」って言ったのさ
不器用な生き方　命など欲しくなかった
ただあなたの微笑が　欲しかった