得意の絵を描いてあげる
僕の右手と水彩絵の具で
君の服は黄色にしよう
そのほうが見つけやすいから
「金星がひかる頃 この絵と同じ服で待っててね」
明日僕らは日本を発つから
ここで「思い出」をつくろう
神さま 見渡す限りに
きれいな星空を降らせてくれ
僕らが大人になっても
この空を忘れぬように
指切りをしよう
僕らに別れが来る前に
十年後の同じ日に
またここで一緒に星観よう
「今夜中にこの空を 僕の右手とセンスで閉じ込める」
十年後の同じ日までに
髪型で迷わぬように
神さま 勝手な二人に
今夜だけ魔法を唱えてくれ
僕らが大人になっても
この空を忘れぬように
少しだけ僕は咳をして
最後のひと筆に願いを込める
となりでアナタは寝ころんで
タンポポで茎笛を
旅が終われば…
旅が終われば…
神さま 僕は震えてる
カイロもエジプトも行きたくないよ
記憶にあの日焼き付いた
おかしな前髪が忘れらんない
あの日の場所で一人きり
おまえが来るのをひたすら待った
来るはずないとわかってた
俺はまだ震えてる…
最終更新:2008年07月29日 23:44