他人(ひと)に無い不思議な能力(ちから)
宿して参られた
素晴らしい貴方の望み
何でも叶えませう(しょう)
Alf Layla wa Layla(あるふ らいら わ らいら)
御伽の語り
女達の喘ぎ
奇態な裸体
其膚(そのはだ)に纏(まと) わん
触れる吐息は繻子(しゅす)
口脣(くちびる)は緋の天鵞絨(びろおど)
我が名は“悪”
心も躯(からだ) も蕩(とろ) かす私に
溺れきらぬ者は無い
命の焔(ほむら) は邪悪に燃(も)すもの
微笑(びしょう) に酔いしれああ恍惚と
その生枯れ滅ぶまで
それでも優れぬ御顔
胸中(こころ) の空洞
埋まらぬ虚空の苦痛
塞いで進ぜませう(しょう)
Iftah Ya Simsim(いふたふ や しむしむ)
呪文を唱え
止まれよ時間 揺蕩う(たゆとう)帳(とばり)
甘露へと誘う 爪先には珊瑚
横たわる褥(しとね)は絹(シルク)
我が名は“富”
邪悪な瞬(またた)き目映い私に
目が眩まぬ者は無い
王者も額(ぬか)づくこの綺羅(きら)めきは
此世(このよ)の何よりああ美しや
金で奪えぬ物はなし
Alf Layla wa Layla(あるふ らいら わ らいら)
恐怖感じたら
許し請うがいいだろう
禁断の眸(ひとみ)
今眼窩(がんか)見つめよ
驪(くろうま)の鬣(たてがみ)
降り立つ漆黒の翼
我が名は“
DIO”
渾(すべ)てを抱き取る私の深さに
抗える者などない
そこへと注げば愛の美酒となり
狼狽えた眸(まなこ) 我の血が差す
ABRACADABRA(あぶらかたぶら)
私は何時でも
あなたに寄り添った影
夢さえ愚となる悪は神となる
此世(このよ)の懈怠(けたい)を犯すものなり
さあさ魂を
こちらに
最終更新:2008年08月06日 00:04