- 目は、、、よし!見える!
耳も大分聞こえるようになった。
手足は痺れるが少しなら動くな、、、それに縛られてはいないようだ。まぁ、まだ頭はガンガンするし、口は血の味がするけどな。
自分の体の状態を確かめる男が一人。回りは薄ぐらく視界はよくない。
数時間前に後ろかはいきなり襲われ、拉致されたのだ。
体と相談し終わったとき、いくらか先に一人の男がいることに気付く。
--「おはよう。。。ようやく意識をとりもどしたようだね?体の調子はどうだい?ムトウアキラ君?」
男は歌ってるかのように喋りだす。甘い、魅力的な声だ。なにか引き付けられてしまうような、、、
ムトウ「あぁ、お蔭様で最高の気分だよ…。頭はガンガンするし、手足はまともに動かない、吐き気もする、まるで40℃の高熱がでてるようだよ。
おたくが俺を襲ったのかい?」
ムトウは何事もないような軽い口調で皮肉を言う。だが、それは精一杯の抵抗だった。体の事ではなく男の発する「魅力」に引き込まれるようだった、、
--「すまないね。私が部下に頼み君を連れてきてもらったんだよ。丁重にエスコートするように・・・と、言っとくべきだったかな?」
男は軽く笑う。
ムトウ「今度からそうするべきだな。男ならともかくかわいい女の子ならこんなやり方嫌われるぜ。」
--「ふむ。肝に命じておくよ。さて、本題に移ろう。もちろん君も考えているとは思うんだが……何故君はここに連れてこられたと思う?簡単にいうとだな・・・私の部下になってほしいんだ。」
ムトウ「はぁ~~?へっ!冗談じゃない!後ろからいきなり襲ってくるような怪しい奴の部下になんでならなくちゃならん?俺は真っすぐに生きてくって決めてんだ!、、、かわい子ちゃんと一緒にな!」
ムトウは考える。なるほど、奴は俺の能力「スタンド」がほしいに違いない。だが、奴はきっと「悪」だ!従えね~な!
ムトウは強く心に誓う。その強い精神は男の、鉄雄の激しい「魅力」を蹴散らすほどだった。。。
- ボロボロの男(ムトウアキラだったかな?)と我が主、鉄雄様が話しを続けている。
だがあのムトウって男もたいしたもんだ。あの鉄雄様を前にしてタンカをきるなんて、、、俺なら平伏してしまうだろう。
さてと、俺の仕事もそろそろかな?
クエーー
隣にいた鳥(?)が静かに鳴く。。
鉄雄「そうか・・・残念だな。君なら優秀な部下になってくれると思ったんだが、、、まぁしかたない。断るのも君の自由だ。部下になるのもな」
ムトウ(なんだ?やけに潔いいな。俺を拉致する位の奴だ、もっと力づくでくると思ったんだが、、?)
鉄雄「悲しいな。非常に悲しいよ。君が断るなんて・・・。ところでだ、私はどうも自分の思いどおりにならないとムシャクシャしてしまう癖があってね。そういう時、誰かにイタズラしたくなるんだよ……こんな風に」
パチッ!
鉄雄が指をならす。すると奥のほうに小さな明かりがついた。そこには、、、一人の女が両手を縛られ縄で吊り下げられていた。さらに、その横には銃をつきつける男が。
ムトウ「お前ェェェッ!何やってんだ!その女の子を離せッ!その娘は関係ないだろッ!」
ムトウは叫ぶ。女に心当たりはなかった。だが、自分の前で人が死ぬのが我慢ならなかったのだ。
鉄雄「確かに関係ないな。だが、こうしよう。君が部下になるなら彼女を無事に離す。断るなら、、、どうなるかわかるよな?」
ストレンジカメレオン!
ムトウは鉄雄が話し終わるのをまたなかった。
スタンドを出し女を移動させようとした。。。だが、感情に任せ考えなしに突っ込んだのがいけなかった。鉄雄のスタンドにストレンジカメレオンを掴まれてしまったのだ。
鉄雄「おいおい、そんなズルするなよ。君は部下にならないと言う事もできるんだよ?それにあの女なんて知らないんだろ?」
ムトウ(どうすればいい!スタンドは捕まっちまった!それに俺は体がマトモに動かねぇ!立ち上げのがやっとだ。やはり奴の部下になるしかないのか、、、)
!?
部下になるしかないのかと考えた瞬間、鉄雄はムトウの前にいた。
鉄雄「今、、、なんて考えた?女を守るため部下になるしかないと考えたよな?自分から部下になるしかないと?
そう思ったなら私の勝ちだッ!」
鉄雄はムトウの額に自分の額を当てる。
ゴォォォォッン!
ムトウの頭に何かが入りこんでくる。何かが、、自分が支配されるような感覚があった。
絶対に嫌な事。ムカツクあいつの部下になる事。一瞬考えたその絶っ対に嫌な事が心地よいものに変わりだした。。。
- 「ヒュ~♪終わったんスね?鉄雄様。こいつはもう「完璧」にあなたの部下っスね。」
暗がりから二人に近付いくる男が一人。彼が姿をあらわすと同時に、吊り下げられた女と銃を突き付けていた男は消えていた。どうやらこの男、Jのスタンドの幻覚だったようだ。Jが二人の場所につき、ムトウを見るとムトウは気を失っていた。
鉄雄「完璧に部下になった・・・か。いや、完璧とは言えないな。こいつ、ムトウは真っすぐで強い精神力を持っていた。私が嫌いなたぐいのな(フン)。今のところは こいつ自信が一瞬考えた私の部下になるって気持ちを増幅してみたが、、、後々はわからんな」
J「カ~~、マジッスか?こいつすげ~な~。この前のるぱんといい、なんか最近こんな奴増えてません?」
鉄雄は少し考えている
鉄雄「・・・確かにな。まぁ、しかしムトウにかけた呪縛が解かれることは万に一つもないとは思う。例えば、、、例えばだな、誰かが自分を犠牲にしてまでこいつを助かてやったりしたら少しはこいつの脳を揺さぶるかもしれんな。こいつの正義とやらを。」
J「自分を犠牲にして他人を助ける?カ~~!ありえね~スねッ!」
Jは笑いだす。
クエーー!横にいたJの鳥型のスタンドもまるで笑ってるようだ。
鉄雄「そうだ。自己犠牲をしてまで他人を助けようとする奴なんておらんよ。もし・・・もしそんな奴がいるなら楽園も、、、」
J「え?最後のほうなんて言いました?」
鉄雄「いや、なんでもない。気にしなくていい。あ~、それからムトウは二日に一回は私のところに連れてきてくれ。さらに呪縛を強めてみる」
今ムトウは静かに眠っている。。。そして気がついた後もある意味眠り続けていく。。。鉄雄におさえこまれた自分の気持ちを裏切って眠り続けるのだ。。。アイツ、ジキルと出会うまで。。。
ジキル「死ぬのは俺だァーッ!!
それが『江戸っ子』ってヤツでぇええええええええーっっ!!!」
ジキルの行動がムトウを解き放つまで。。。
ムトウ死亡、数分前。
<ごっめーんね、あと一時間で片付ける、待っててくれたら文字通り飛んで会いにいくから>
携帯に文字を打ち込みながら、先を急ぐ。
「あー、もっと気のきいた、それでいて重くないフレーズ…」
右膝から下が完全に死んでやがんな…まあ、それはストレンジカメレオンの能力で補える、問題ねぇ。
拳に力が入らねぇ、折れてる…まあ、ジョエルのアイツの仕事だ、問題ねぇ…しかし、すげぇ汗だ…。
額を拭ったら、手に血がベットリつきやがった。
「まったく自分の分身のことだけどよぉ、性格悪いったらなかったぜ、計算高くてやりずれぇ」
鉄雄の作り出した分身はまったくの互角の能力で襲い掛かってきた、同じ力、同じ頭脳、しかし勝った。
テメェの目的はオレを超える程度、でもオレの目的はあのヤローをぶち殺すことだからよぉ、その差はデケェよなぁ…楽勝だったぜ。
たくっ、あちこちイテェ。本当はよぉ、今日の予定では今頃、愛しのあの子と楽しくデートしててよ。
自慢じゃあねぇが、オレは苦戦とかしたことがねぇ、完璧に相手を枠にハメる。敵わないと見切った時点で勝負を投げてきた。
必ず追いつき、絶対に追いつかれないのが特技よ、恋愛みたいなもんでよ。
じゃあ、今回は勝機があるのかって?
知らねぇ、ははっ、でもいけてたぜ、なぁジキル、オレ達三人は最高のチームさ。
あの偉そうなゲス野郎の裏を何度もかいてやったぜ、あの無敵の鉄雄さんの裏をよぉ、
最高にあがってるぜオレは、アイツを枠にハメてやるのさ、楽しいよなぁ。
だからジキルよ、オマエの分もきっかりアイツに地獄を見せるぜ。
勝機はある、プランはいくつも思いついてる、あとは必ずジョエルが一撃決めてくれるからよ、信じてんだ、オレは。
まあ、でもアイツはスカして見せて、慣れない感情に動揺しちまってるからよ、オレがしっかりしねぇとな。
<悪ぃ、やっぱ今日は行けなくなった>
何か今日くらいは男同士で乾杯したい気分でよ。
<…愛してる>
送信っと……あれ、コイツもオシャカかよ。メール送れねぇでやんの。
目前に美女が二人、そろそろ出口だ。可愛い天使ちゃんら二人にも見せてやるぜ、ハッピーエンドをよ。
屋上に出ると、あのクズ鉄野郎様がオレを見下した。ジョエルはまだ来てねぇ。
「戻ってくる気はないか?」ってか…何だい?クズ鉄さんでもオレなんかに未練があんのかよ、お笑い草だぜ。
もうオレは逃げねぇんだ、自尊心を二度と手放さねぇ。
「へへ、オレの心をよんでみろよぉ」
最終更新:2007年06月03日 01:16