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-外伝-


バーレルと林檎を追い出した爺は、俺をベッドに座らせ言った。
どうして腕がすげ変わったのか?と
普段なら、こういう仕事だから客の事は気にしない立場なんだがその“精巧”にでき過ぎた腕の話を聞かせてほしい。

精巧にできている、この腕、デュカが作ったものを誉められて俺はなぜだか自分の事のように嬉しくなった。


あの時、ジョーイさんを除いた三人で廃マンションに集まっていた。
秀丸の会わせたがってた人、兄貴と会うためだ。
ジョーイさんはどうやら昨日の内に会ったらしく今日は兄貴と一緒にくる、そう聞いていた。


おう、それからどうなったんじゃ?


集まって10分もするとデュカはなんつーか、暇をもてあましている感じだった。
俺も二人だけじゃない、この“廃マンション”に他のヤツといるのに慣れなくて気配も何も感じなかった。

秀丸がボソリと言ったんだ。『仮面、ライダー?』
って
俺は秀丸もオタなのかと思ってうつ向いてた顔をあげたんだ

仮 面 ラ イ ダ ー が そ こ に い た

テレビから抜け出たような、違和感のある光景だった、けど

手を握る

それは現実だった
デュカは多分俺がJITTERIN'JINNで動かしてる、そう思ったんだろうな。
暇そうな顔を一変して、デュカはライダーに近付いた。

やめろ!デュカッ!

俺が叫んで走るのとライダーが飛び出すのは同じだった。
アイツは“危険”だッ
あいつはデュカに向かっていた
そう、思っていた


だけどあいつはデュカを横切りそのまま俺に突っ込んできて―――

気が付いたらあいつは目の前にいて
俺の腕を



引き千切った

引き千切った?爺はなんどもそう聞いた。
うんざりするほどだ。
まぁ人間の腕を一瞬にして両腕を引き千切るなんて、“人間技”じゃあないんだろうよ

両腕を千切られ呆然と立ち尽くす俺。
不思議と痛くなかった
ただ熱い血がこぼれていく感じが――――

気が付いたら、デュカに抱えられていた。
シン!シン!ってずっと叫んでいた。
大丈夫だよ、そう言い上げた腕には肘から先がなくて、あいつの頭を撫でてやることができなかったんだ。

泣きっぱなしのデュカに頼んだんだ、代わりになる腕を作ってくれと。

笑えない状況だったけど、笑いながら頼んだんだ

どんなヤツにも負けない、腕を作ってくれってさ

デュカは応えてくれた。
JITTERIN'JINN ALTERATION
モノの作成者の意思を継ぐモノ
どんな材質で作ろうと、世界一硬いという意思を持って作ったモノは何にも“破壊”されないモノにできる

デュカにとって生物を溶かして混ぜることは“可哀想”な事だった。

できないんじゃあない、したことがないだけなんだ



シンは麻酔を打たれ、頭の回らない状態で喋り続けていた。
最後の方は爺にはよくわからなかったが、一つ飛び越えた、そう言いたかったのだろう…。
そう、理解した




ただ一つ疑問点があった。
それは




シンの腕は千切られたのではなく、鋭利な何かで落とされたような綺麗な傷跡だったことだ。

(ショックで多少記憶が違えたんじゃろの)
爺はそう考えた

-外伝・終わり-

 

第7話 「I want to meet you.」

最終更新:2008年01月31日 13:00