-外伝『キミの空と、世界の彩』-
退屈は、人を殺せる。
それが私の、いや『俺』の口癖だった。
そう、オマエに出会う前の私は、まあ、兎に角、毎日が退屈だった。
私は家を出て、適当に世界中を放浪し始めた。
色んな国に行って、色んなことをやって楽しんだ。
適当に遊んで、適当に喧嘩して、適当に日々を過ごしてた。
時には年齢を偽って、学生なんてやつもやってみた。
丁度その時だったっけ?オマエと出会ったのって。
それからは、波乱万丈な毎日だったよ。
飽きるまでは一緒に居ようかって思った。
でも、オマエって、全然予想外の事やらかすから。
飽きるなんてこと、全然無かったよ。
オマエが、私を変えた。変えてくれた。
私の眼には灰色にしか見えなかった世界を。
確かな色(ソリッド・カラーズ)を付けてくれた。
改めて言うよ。
オマエのことが『好き』だった。
絶対に忘れない。忘れられるはずが無い。
あの時は一緒になれると思ってたけど、死に損なったみたいだし。
だからもう少し、私は頑張ろうと思うんだ。
本当は、オマエに伝えようとした言葉があったんだけど、さ。
それは、また今度にするよ。まだ、気持ちの整理もつかねえし。
だから、もうちょっと待っててくれ、な?
そしたら、また改めて、オマエに言うよ。
今度は、きっと素直に言ってみせるから。
†
「それじゃ、さっさと行ってきますか」
仲間達に別れは要らない。縁があったら、また会えるだろう。
この国を出る前に、一つだけやり残していた事だけを済ませてから。
それから、東南アジアにでも行ってみよう。
風吹くままにまた放浪に出るのも、きっと悪くはないと思うから。
それじゃあ行ってくるよ、茜。