『瀬野家の人々』 一番最初の日 2012/11/11(日)


「こんばんわー。撮影どんな状況でしょう」
 もはや勝手知ったるスタジオに入り、知り合いのスタッフの人に聞いてみる。
「おはよう、弟クン、いつも出迎えありがとうね。いい感じで進んでて、もうそろそろ終わりそう」

 スタジオの中では、3人の美少女たちが色々ポーズを取ってフラッシュを浴びている。森ガールって言うんだろうか? よく知らないけど、ゆったりとした、でも女の子女の子した衣装。
 その中で一番ひときわ可愛い、真ん中の子、瀬野悠里。

 今人気の(スタッフの方たち・談)読者モデルであり、両親の再婚で義理の姉になった少女であり、俺の現在の恋人……なのかどうかイマイチ分からなかったり。
 というのは、義姉の実の弟(俺にとって義弟の俊也)が姉にそっくりで、よく入れ替わりで撮影に参加させられたりしているからだ。
 入れ替わった状態だと、俺にも見分けが付かないのは要精進か。



「お疲れ、お姉ちゃん」
「二人のときは『悠里』って呼んで、って言ってるでしょ?」
「悠里、おつかれさま」

 ……なら今は普通に姉でいいのか、と安心して可愛らしいピンクの唇に口付け。
「って、俊也お前か」
「キスの味で分かるとかなんかエロくっていいよね」
 姉であり、恋人である悠里の顔で、ニヤリと笑う義弟。

 スタッフの皆様、読者の皆様、美少女モデルとして写真に写ってるのがこんな弟でゴメンナサイ。



「ね、雅明」
「ん?」
 半ば呆れたまま停めていた車に歩き出そうしたとき、お姉ちゃんそのままの口調、声色で呼びかけられ、条件反射のように振り向いてしまう。
「今のキス良かった。……お姉ちゃん、勃ってきちゃった」
 確かに良く見るとスカートを押し上げて、なんだか膨らんでる。
 しかし『お姉ちゃん』はそんな風には勃起しないものだ。普通。

「ねえ……雅明、エッチしない?」
 ついでに興奮したからと言って弟にエッチをせがんだり普通はしないものだけど……うちは特殊だから。
「しない。俺の恋人は悠里なの」
「フェラチオとかした仲なのに……」
「お姉ちゃんと同じ顔で、顔を赤らめて懇願してもダメ。あれは悠里と勘違いしただけだし、悠里以外ともうセックスする気はありません」



 ちゅぴ……ちゅぱ……
 ラブホテルの一室、ベッドに腰掛け、天井のしみの数を数えながら自分の意思の弱さを呪う。
 見下ろすと同じ顔の2人の美少女たち(片方は男だが)が、競い合うように俺のちん○を二人で舐めている。
「雅明のおちん○ん、おいしいよう……」
 今、切なそうに声を上げているのはどちらなのか。
 体の見えないこの状況だと、判断の付かない自分が情けない。



「雅明、お姉ちゃんの中に一杯出して! あなたの赤ちゃん欲しいの!」
 お前はお姉ちゃんじゃなくて弟だろうが…そんな突っ込みも入れる気にもなれない。入れる余裕もない。
「悠里、出すよ!」
 本当のお姉ちゃんにアナルを指で絶妙に責められつつ、偽者のお姉ちゃんの偽のまん○に自分の分身をピストンさせる。前後から来る快感の嵐に、息をつくのもやっとというざま。
 今まで悠里と2人でしたときとは比べ物にならない気持ちよさで絶頂を迎え、俺は白濁液を「お姉ちゃん」の体内にぶちまけたのだった。

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最終更新:2013年04月28日 00:56