『瀬野家の人々』 クリスマスイブ 2012/12/24(月)
「「メリー・クリスマス!」」
クラッカーの音と可愛らしい声色の祝言が、ステレオで耳に響く。
「め、めりーくりすます?」
髪についた紙ふぶきを払いながら、俺はそう返事するのがやっとだった。
「お帰りなさい。遅かったねー。待ちわびちゃった」
「お料理とっくに届いてるから、早くたべよー♪」
「おー♪」
靴を脱ぎ、トテトテとダイニングに向かう2人の後を追う。
真っ赤な布地に白いフェイクファーをあしらった姿の、鏡写しのような美少女?たち。
髪飾りの位置が左右逆なのも『鏡写し』の印象を強めている。
お尻が見えそうなくらい短いスカートと、赤いニーソの間に見える太ももが眩しい。
このうち片方が、俺の義姉にして恋人、ついでに人気読者モデルの瀬野悠里。
で、もう一人が彼女の双子の妹の……ではなく、『弟』の瀬野俊也だったりするわけだが。
「あれ? 親父たちは?」
「あの二人、ホテルでお食事ー。その後お泊りコース」
「そそ。今日は私たち3人きりでお留守番♪」
「来年の今頃は、新しい弟か妹が出来てるかも」
「いや、幾らなんでもそれはないんじゃないかな?」
「だって、パパたち本当にそう言ってたもん」
「本人の発言かよ!」
「孫と子どもが同じ齢ってのも面白そう♪ とかも言ってたよね」
「言ってた、言ってた」
「四十女が出産する気マンマンかい」
「両親の公認も出たし、今夜はいーっぱい子作りしようね♪」
「「「メリー・クリスマス。いただきまーす」」」
食卓の上に所狭しと並ぶ、デリバリっぽいけど意外に豪勢な料理たち。
俺の両側にぴったりと寄り添って、甲斐甲斐しくお給仕してくれる、サンタクロースをモチーフにした、露出度のやたらに高い赤と白のコスプレ衣装の美少女2人。
3年前の俺をつれてきたら、即座に「もげろ」とでも言いたくなるような光景だ。
「はい、雅明、あーん」
「あー、ずるいー。次こっち『あーん』お願い」
この美少女2人のうち、かたっぽが本当は男だというのが難点なんだが。
(しかも俺、一度とはいえその男のほうと最後までやったことがあるしなあ)
思い返すと死にたくなる、甘酸っぱい記憶。……ん。甘酸っぱい?
肩から背中はほぼむき出しで、胸元から肩にかかる白いフェイクファーがアクセント。
健康的な肌の色の薄い肩が、ライトを浴びて光り輝く。
そこから伸びる、余分な肉のない腕から指先の曲線が綺麗なこと。
……でもこれだと俺、半分の確率で男の身体に欲情していることになるんだよな。
胸元を覗いて確認しようとするも、柔らかそうな2つの丘の間の谷間はどちらも見えない。
騙されっぱなしもシャクなので、少し悩んで、俺の出来る数少ない判別方法をチャレンジ。
俺の右に座る、頭の右側に小さな三角帽子型の髪飾りをつけた少女?のお尻に手を伸ばす。
「ぁん……雅明、やだぁ」
「いや、お前俊也だろ」
「あは、やっと分かったんだ」
「さっきまで、俊也の胸を覗いて鼻の下伸ばしてたくせにー」
「ねぇねぇ。私のお尻、どうだった?」
「最悪な気分だな。なんで俺、野郎のケツを触ってるのかと」
本当、最悪の気分だった。
悠里のヒップに比べると丸みと柔らかさが足りないけど、それでも揉み心地の気持ちよさと温かさに少し股間が反応してしまう。
そんな、男、それも弟のお尻に欲情する、サイテーの自分に落ち込む、最悪の気分。
さて、食べるだけ食べて、シャワーも浴びて。
いつもは親達が使っている和室には布団が敷かれ、今日はここでHする気満々らしい。
布団の上には、悠里たちが座って談笑してた。
髪飾りを左側につけた悠里がぺたんこ座りで、右側につけた俊也が正座を横に崩した姿で。
「おかえりー♪」
「やっときたー♪」
声も仕草もそっくりで。これが双子の姉妹でなくて、2歳差の姉弟というのが分からない。
「ところで雅明、この衣装どう?」
悠里が天使のように愛らしい笑顔でそんなことを聞いてくる。
「うん、とっても似合ってて可愛いよ」
「えぇー。それだけぇ?」
「……えぇと、悠里、モデルやってるだけあって、何着ても可愛いからなあ。あ、でも赤い服ってのは割りと新鮮なのかな。意外だけどよく似合っててるよ」
「うんうん、もっと言ってもっと言って」
悠里がうっとりした表情でそう言う。そういえば悠里、ナルシストの気があったっけ。
俊也のニヤニヤ笑いが気にかかるけど、思ったことをそのまま口にしてみる。
「露出度が高い服、あんまり着てくれないけど、いいもんだね。鎖骨とか凄いセクシーだ。首のラインとかとっても綺麗。脚も長くて、いい感じに肉がついてて本当に脚線美って感じ。
こないだ大学で、女子が悠里の写ってる写真眺めて『この子可愛いよね』って言っててさ、『その子が俺の彼女なんだ』って自慢したいのこらえるの大変だった。
写真で見ても可愛いけど、間近で見るともっと可愛いよね」
そこまで言った瞬間、横で聞いてた俊也?がプッと吹き出した。
「もう、お姉ちゃん、台無しにしちゃだめだってば」
「ゴメンゴメン。でも雅明、そういうことは『私』に言って欲しいなぁ」
「……って、あ────っ。お前ら髪飾り取っ替えてたのか」
さっき確かめて、『髪飾りが右が俊也』と思い込んでたので足をすくわれたようだ。
髪飾りの位置くらい、考えてみれば幾らでも変えられるのに。
「そういうことー。もう、雅明騙されすぎ。もっと早くに気づくと思ったのに」
「女の子座りのマネするの、結構きつかったぁ。脚がどうにかなりそ」
「お前らなぁ。悪い悪戯しすぎだ。前戯なしでぶっこんでやるわ!」
そのまま勢いに任せて、サンタコスのままの悠里を布団に押し倒す。脚を手で持ち上げて、自分のトランクスを押し下げ、ショーツを横にずらして穴に押し当てる。
ローションも塗っておらず、ほぐしてもいないので今はさらさらなその場所に、腰に力を入れて無理やり一気に突き入れる。
「ひぐぅっ!!」
シーツを掴んで、唇をかんで、必死になって耐えてる様子の悠里。
少し同情心も沸きかけるけど、ここで厳しくなれないなら『罰』にならないので心を鬼に。
「ねえねえ、私への罰は?」
「知らん。お前はそこで見てるだけが一番罰になるからそうしとけ」
「放置プレイね♪ 分かった♪」
……違う。
わりと強引気味に腰をピストンしていたつもりだったのが、途中から愛液が出てきて徐々にスムーズになっていく。というより、いつもより量が多いかもしれないくらいだ。
「ひっ、あっ、あっ、あああああんっっっ!!」
最初悲鳴のようだった声も、次第に感じる声になっていく。
しまった。これだと全然『罰』になってやしない。
まあ、それでいいやと思ってしまう俺であった。
「ぁ、あん、そ、そこ突かないで! い、いっちゃうぅぅぅぅぅぅ!」
身体の下で細い身体がビクンビクンと震え、最初の絶頂を迎える。
いつもより早いくらいで、堅くなったままの自分の分身と欲望を少しもて余す。
「いいなあ。やっぱ私も参加で!」
制止する間もなく俊也が俺達2人の間に飛び込んできて、仰向け状態の悠里の顔に跨る。
やたらに短いスカートの下のペニスを悠里の口に突っ込んだようで、彼女の喘ぎ声が「ふごふご」としか聞こえなくなる。
だけならまだしも、そのまま身体を前に傾け、俺の口に唇を重ね合わせてくる。
三角形の構図。
防御するのも間に合わない。強引に舌を絡ませあう、濃厚に過ぎる口付け。
微かに漂う、悠里がいつもつけてるのと同じ香水の香り。少し違う体の匂い。
それを感じた瞬間、今までより一層俺の股間のものが熱く堅くなり、そして一気にはぜた。
「むー。なんだか私だけイけずに欲求不満ー」
「いや、何もしないのが罰だっていっただろ」
「そー言えば、私たちのことを見抜けなかった雅明だってじゅーぶん罰の対象だと思います!」
まだぜーぜー息を荒くして、ビクビクしている悠里は返事ができない。
ただの屍みたいだ。
「それじゃあ、雅明への処刑、しっこー♪」
そう言って、悠里の身体から抜いたばかりの俺の分身を口に咥える。
前にも口撃を受けたことがあるけど、こいつ無茶苦茶うまいんだ。
「んぐ、んぐ、ちゅぴっ、ぢゅぴっ、れろ……」
もはや蹂躙とも言うべき舌と唇と頬と喉のダンス。
放出したばかりの俺のものが、とたんに堅くなるのを感じる。
我に返って無理やり口からペニスを引き抜いたのと、再び放出したのが同時だった。
「わは。ホワイトクリスマスだねえ」
自分の全身にかかった俺の精液を指で掬ってぺろりと舐めて、人気読者モデルな美少女そのままの外見の俺の義理の弟が、ステキな笑顔で言う。
スカートを押し上げて覗くペニスの先端に、何故か目がいってしまうのを止められない。
「じゃあ、次お姉ちゃん、お義兄ちゃんへの刑の執行よろしく!」
放出直後でまだ少しぼっとしている俺に向かって、サンタコス美少女(※♂)が敬礼。
いや俺に向かってじゃない。俺の後ろに立っている相手に向かって、だ。
「うふふふふ。『前戯なしでぶっこんでやる』のが罰でよかったんだっけ?」
「……ゆ、悠里さま、お手柔らかにお願いしマス」
「んー。壊れても困るし、じゃあ大負けに負けて、ローションは使ってあげるね♪」
硬直する俺の身体を押し倒し、ぬるぬるした堅い棒のようなものを俺のお尻に当てる。
「待って。俺の尻に突っ込むとか、需要なんてないから」一体何を口走っているんだ俺は。
「それもそうかなぁ。じゃあ俊也、ヘルプお願いね♪」
「あいあいさー♪」
魔法のように俺の身体の下に転がり込んできて、やたらに短いスカートを自分でたくしあげて、男にしては丸くて大きめなお尻の谷間を、俺のまだ萎えたペニスに当ててくる。
目の前に広がる、大きく開いたすべすべの背中とうなじのラインがセクシーだ。
「やめて。悠里やめて」
懇願する俺を「むっふっふー」と笑って一蹴し、軽く指先でしごきながら俊也の穴に俺の竿を誘導する。
同時に俺のお尻に当てた堅いもの(ペニバン?)を更に力強く押し当てる。
「ダメよー? もっとお尻の力を抜かなきゃ。俊也を見習ってね」
いつの間にか大きくなっていた俺の分身が、俺が組み敷く形になった美少女のお尻(※現実逃避入り的表現)にずぽずぽと突き入れられていく。
その度に甘い嬌声が部屋の中に響く。
「ぁん……ゃん……雅明のって凄く大きくて温かい……気持ち、気持ちいいのぅ……」
何かの拍子に力が緩み、悠里のつけたペニバンがにゅぷりと俺のお尻の中に分け入ってくる。きつい違和感。身体が裂けるような酷い痛み。
だというのに、俺の分身、いや全身は過去最高レベルで興奮して昂ぶりに昂ぶってしまっていた。
悠里の腰の動きとともに俺の腰も動き、そこで突き入れられた俊也が悠里そっくりの可愛らしい声で「ぁん、あん、あぁん♪」と嬌声を上げる。
後ろはペニバン?で前立腺を責められ、前の括約筋でキツキツに絞られたペニスはとっくに限界だけども、2度の発射をした直後ではなかなか最後まで至らず。
3人連結状態の激しい運動を永劫とも思える時間続けたあと、俺はサンタクロースのコスプレをした美少女、のような少年の腸内にようやく白濁液をぶちまけた。
「「メリー・クリスマス」」
俺の身体を挟んだ上と下で、可愛いらしい声がハモる。
……確かにこれは、最高の聖夜だった。
最終更新:2013年04月28日 00:58