初出:エロパロ板「男の娘でエロパロ!」スレッド 22

「旦那様。わたくしです」
 ノックの音に続いて、ドアの外から声が聞こえた。ドア越しにも分かる、小鳥がさえずるような美しい声音である。
「入りなさい」
 烏丸公爵は訪問者に入室を許可した。安楽椅子に腰を掛けて、いつものようにパイプをくゆらせている。
「失礼します。仰せの通り、着替えてまいりました」
 訪問者は女中だった。女中といっても、着物に袴といったいでたちの和装ではなく洋装である。濃紺のワンピース姿に白いエプロンドレスを着けていた。エプロンにはフリルが付いていて、可愛らしい印象を与えている。ワンピースの裾からは白いストッキングに包まれたスラリとした長い脚が伸びていた。そして、足先には白いエナメル製の靴を履いていた。髪は短めでなんともボーイッシュな雰囲気を漂わせいるが、白いカチューシャを頭に着けることで女性的なイメージを表現していた。西洋でいうメイドの格好そのものだった。
「うむ、いい感じだ。おまえは何を着せても似合う。明日から昼間もその格好で過ごすか?
 裕(ゆう)」
 頬を淡い桜色に染めながら入り口に立っている女中に好色な目を向けて、公爵は左手の指で自慢の口ひげを何度もしごいた。公爵の目は女中の体を値踏みするように、ねちっこい眼差しで若いからだをくまなく舐めまわした。
「そ、それはかんにんしてくださいませ。旦那様」
 ピンク色の頬から血の気がサッと失せて、洋装姿の女中の顔が青ざめた。眉をひそめて唇をわななかせている。
「ふははは。冗談だ。あまりにもおまえの姿が妖艶だったので、からかいたくなっただけだ」
 公爵は椅子から立ち上がった。恥ずかしそうに目を伏せてモジモジとしている女中のところまで、わざとゆっくりと歩んでいく。普段より緩慢な動作で近づくことで女中の羞恥心を煽るかのようだ。
「旦那様、早く奥の部屋へ連れて行ってくださいませ。このような格好をお屋敷内の誰かに見られたら……」
 ドア一枚を隔てた外は廊下だ。屋敷内の者がいつ何どき公爵の部屋に訪ねてくるか分からない。裕と呼ばれた女中はそれを恐れているのだろう。そわそわして視線が定まらない。

「ふっ。構わんではないか。裕。普段からおまえの女中姿はみな見ておるのだし、いまさら恥ずかしがるほどのことではなかろう」
 公爵は左手の人差し指と親指で口ひげをつまんでこよりでも作るかのように弄んでいる。
「けれども、こ、この格好は……なんだか……」
 目の前の公爵の顔を正視できずに女中は、うつむき加減のまま言い澱んだ。
「なんだか、どうした?」
 微笑を浮かべて、幼い子どもを相手にするかのように促す。公爵は内心ほくそえんだ。答えが女中の口から出てくるのが待ちきれないといった風である。
「い、いえ。なんでもございません。旦那様」
 公爵の意に反して女中は答えるのをやめた。
「言いかけて途中でやめるな。おまえはその格好をどのように感じているのか申してみよ」
 焦らされたことに少し腹を立てたかのような態度を見せて、今度は主としての権力を笠に着た威圧的な口調でさらに答えを促した。
「そ、その……このような扇情的な格好は恥ずかしゅうございます」
 公爵の要望を否定するようなことは厳に慎まねばならないことは分かっているはずだった。メイド服を着るように申し付けたのは公爵そのひとだった。その服装を否定するような物言いをすれば公爵の機嫌を損ねてしまうのではないかという不安に苛まれているのだろう。しかし、ここで公爵の問いに答えないわけにはいかなかった。
「ほう。その格好は扇情的か。それは西洋での女中の正装なのだが。おまえの目にはそれが情欲をそそる格好に映るというのか。ふむ。面白い。おまえのそこがどんな風になっているのか、確かめてやろう」
 不安と羞恥が入り混じった複雑な表情を浮かべる女中のからだを公爵は右手でぐいっと引き寄せた。左手で濃紺のワンピースの裾をめくり上げる。そして中に手を差し込んだ。指先が女中の下着の上から股間の具合を確かめるように探る。
「あっ。だ、旦那様」

 それまでの緩慢な動作から突然俊敏で獰猛な動作で、自分の恥ずかしいところをまさぐられて女中は狼狽した。
「ふふふ。もうこんなにしおって。淫らなやつめ」
 女中の下着の中が十分に欲情していることに公爵は満足げな笑みを浮かべる。
「そんな風に仰らないでくださいませ」
 下着の上から自らの昂りの証しを見透かされて女中は耳まで赤く染めて恥らった。
「どれ、こちらの方はどうかな」
 女中の前を嬲っていた手を後ろに回して、下着の中に滑り込ませて小ぶりの臀部を撫で始める。指の先が尻の割れ目を割って降下する。たちまち中指の先が目的地に到達する。密やかなしわの集約の中心部に指の腹が押し当てられる。
「あっ。旦那様」
 公爵の右腕の中で女中のからだがビクンと跳ねた。あごが上がって、唇が妖しく半分開いたままになる。まぶたが少し落ちて半眼になると、うつろな恍惚感を浮かべた表情になった。
「まだだな。もっと可愛がって、柔らかくほぐしてやろう。さあ、奥の部屋へ来い」
 指先に感じた菊蕾の感触はまだ硬く閉じられていて異物の侵入を拒んでいるかのようだ。公爵はもっと愛撫が必要だと感じていた。今夜もこれから寝室でゆっくりとねっとりと後ろの孔を嬲ってやろうと胸を躍らせていた。

 書斎の窓から暮れなずむ夕闇が見えた。
 窓の右手に寝室へと続く扉がある。暗褐色をした木製の扉には荘厳な彫刻が施されていた。
 扉を開けると、大きなベッドが中央の奥の方に置かれている。天蓋つきの豪華なベッドである。五年前に妻を病気で亡くしてからというもの、公爵はほとんど毎夜ここで裕とともに過ごしている。
 裕以外にもここで夜の相手をさせた者はいた。しかし、裕ほど公爵の好みに合う者はいなかった。
 烏丸聖郷(きよさと)は名門烏丸家の分家の主であった。公爵の地位を授かっていたが、日本が戦争に負けて社会制度が大きく変わることに伴い、もはや爵位に頼ることはできないと覚悟していた。
 さらに自身も数年前から病気を患い、思うようにならない苛立ちがあった。それもこれも自分自身が行ってきた業の深さ故と割り切って残された時間をできるだけ思うままに生きたいという願望に支配されていた。
 彼にとって目の前にいる女中だけが唯一自分の言うとおりになる存在であった。
 公爵は女中にベッドに腰掛けるよう促すと、ウィスキーの瓶を手にとって、グラスへと注いだ。
「裕。おまえも飲むか?」
 グラスを掲げて女中に尋ねる。
「いえ。わたくしは結構でございます」
「そうだな。まだおまえは十五歳だったな。これをストレートで飲むのは強すぎるか」
 そう言うと、公爵はグラスに口をつけて一息にぐいっと飲み干した。そして再びグラスに注いだ。それを口に含むと、グラスと瓶をテーブルの上に置いた。
 そして、無言のままベッドまで進み、腰掛けている女中の左隣に自分も腰掛けた。
 公爵は女中の目をじっと見つめて顔を近づけた。

 隣でしおらしく座っている女中は、公爵の顔が近づくのを見て、顔を左に向けてそっと目を閉じた。唇を少し開き気味にして受け入れ態勢を整えている。
 従順なその態度に冷ややかな笑みを浮かべた公爵の唇が女中の唇に重なる。公爵はからだを右にひねって、両手で女中のからだを抱きしめた。
 女中の唇に自分の唇を強く押し当てて、両腕でしっかりと女中のからだを捉える。
「うぐぐぅぅ」
 くぐもった呻き声をあげて女中がカッと目を見開いた。苦しそうにからだを揺するが、公爵の腕に捉えられて身動きができない。
 公爵は口に含んだウィスキーを自分の唾液と絡めて女中の口中に注ぎ込んだのだ。
 初めて口にするアルコールに口中が焼けるように熱いのだろう。女中は二重の澄んだ目に涙を浮かべている。
「うううう」
 唇を塞がれて、身動きを封じられた女中は鼻から鼻水をしぶかせる。端正な美しい顔から液体を放出しながら苦しむ顔は格別だった。
 右手でからだを抱えたまま左手で女中の鼻をゆっくりとつまんでやった。
「うんぐっ。ごくっ」
 女中はのどを鳴らしてウィスキーを飲み干すしかなかった。そうしてようやく公爵の唇から解放されたのだった。
「どうだ? 初めてのウィスキーの味は。ストレートはキツかろうと思って、私が唾液で割ってやったのだ」
 公爵は胸ポケットからハンカチを取り出すと、女中にそっと手渡した。
「あ、あ、ありがとうございます。旦那様」
 口の端からよだれが垂れていた。涙と鼻水でくちゃくちゃになった顔で無理に笑顔を作っているのが分かる。それだけで公爵の嗜虐心は一層かき立てられるのだった。股間が痛いほど屹立していた。
「さあ、乾杯は終わった。そろそろ私の服を脱がしてくれないかね」
 公爵は女中の前に立ち上がった。
 女中も急いで立ち上がり、公爵の服のボタンを外して服を順番に脱がせていく。からだの中心で天井を向いて雄雄しくそびえ立つ男根を女中は細くしなやかな指で包み込んだ。公爵の前でひざまずいてゆっくりとしごき始める。
「いいぞ。さあ、口に咥えるんだ」
 言われたとおりに女中は公爵のいきり立ったモノを口に含んだ。
「ああ、気持ちいい。そうだ。舌も使え」
 ちゅぱちゅぱと音を立てながら自分の陰茎を舐めるメイド服の女中を見て公爵はご満悦だった。
「おまえの方もどうなっているのか。下着を脱いでよく見せてみなさい」
「はい。旦那様」

 口での奉仕を中断して、女中は立ち上がってワンピースのスカートをたくし上げて中に穿いていた白い下着をスルスルと下ろした。
 片足立ちでもう一方の足を下着から抜く際に白いストッキングに包まれた太腿が見えた。それは途中で終わり、その先は素肌が露になっていた。ガーターベルトは着けていない。
 下着を脱ぎ終わるとワンピースのスカートの裾を下ろして整えた。しかし、スカートの前部が不自然に盛り上がって裾は少し浮いたままだった。
「ふふふ。スカートの前をこんなにも膨らませるなんて、おまえはいやらしいやつだな。裕、否、裕也!」
 濃紺のワンピースとエプロンドレスに身を包んで女装させられて前を立たせている美少年に公爵は本名で呼んだ。
「ああ、旦那様。仰らないでくださいませ。わたくしのからだをこんな風に変えてしまわれたのは旦那様でございます」
 本当の名前で呼ばれたせいか、それとも先ほどのウィスキーが効いてきたのか、裕也は顔を紅潮させていた。
 右手を頬に当てて、左手で膨らんだ股間を隠すその様は、いかにも女性的で、それゆえ扇情的な仕草にさえ見えた。
「さあ、後ろを向いて尻をこちらに向けてみなさい。挿れて欲しくてウズウズしてるんじゃないのか?」
 乙女のように恥らう女装の美少年の両肩の上に公爵はそっと手を置いてベッドの方に向かせる。
「そ、そのようなはしたないことは……」
 美少年は上体を前に倒してベッドの上に両手を着いた。公爵の方に尻を突き出した格好だ。色白のつやつやした双臀がなまめかしい。
「ないというのか? ふっ。しかし、おまえのここはヒクヒクしているぞ。私のモノを早く挿れてと催促しているようだが」
 公爵は目の前に立つ美少年の無防備な尻肉を両手でみかんを割るような要領で開いた。
 中には可憐といっても良いくらいのアヌスが少年の息遣いに合わせるように妖しく伸縮を繰り返していた。 
 美少年にふさわしく、裕也の体毛は薄くて肛門の周りには一本の体毛も生えていなかった。
「そ、そのようなことはございません」
 羞恥心を煽る言葉を背後から受けて、哀れな美少年は公爵の言葉をさらに否定した。
「そうか。そんなに強情を張るなら、私はもうよい。部屋に戻るか? 裕」
 ぷりぷりとした少年の尻を支えていた両手を離して突き放すように公爵は言った。微かに怒気を含んだ声音だ。
 公爵は身分柄、激情を露にすることは滅多にない。あらゆる感情の起伏が乏しかったのだ。

「ああ、お許しくださいませ。旦那様。そのようなつれないことを仰らないでくださいませ」
 公爵が怒っているのを察したのだろう。美少年は許しを請うた。切なげな表情で哀願する。
 このまま自分の部屋に帰れば、後日どのような形で不幸となって身に降りかかってくるか分からないことを経験上知っているのだ。なんとしても裕也は公爵の機嫌を取る必要があった。
「では、どうして欲しいのか、自分の口で申してみよ」
 メイド姿の美少年にすがりつくように懇願されて、公爵は機嫌を良くした。まるでお公家様が下の身分の者に語るかのように慇懃無礼な物言いである。
「ああ、はい。ゆ、裕は旦那様のモノが欲しくて我慢ができません。お願いでございますから旦那様のモノをわたくしのお尻の穴に挿れてくださいませ」
 濃紺のワンピースの裾をめくり上げて、尻穴をむき出しにして、白いストッキングを穿いた太腿を小刻みに震わせながら、美少年は自分の菊門への男性器挿入をせがんだ。
「私の『モノ』とは何のことかな? それにおまえの『お尻』とか、上品ぶるでないぞ。もっと分かりやすい世俗的な言い方をしてみよ」
 公爵は淫猥な微笑を口元に浮かべて、さらに高圧的な口調で命令した。露になった下半身を妖しくわななかせている美少年の口から淫らな言葉を発させるつもりなのだ。
「は、はい。裕は旦那様のお○んちんが欲しい。もう我慢ができません。わたくしのケ、ケ、ケツの穴をお○んちんで犯してくださいませぇっ」
 羞恥と屈辱とで全身を震わせながら、女装の美少年はからだの奥から声を搾り出した。自ら肛交を求めることなど、感受性の強い少年にとって顔から火の出るような思いに違いない。
 しかも、裕也は性に目覚める頃からずっと公爵の男色趣味の相手をさせられており、少年に男色趣味の傾向が元々あったのかどうかは分からない。
 ただ、少年は外見もまるで女の子のようであるし、強制されたとは言え、動作も女性っぽい。元々素質はあったのだろう。少なくとも公爵はそのように解していた。
「そうか。そんなに尻の穴に挿れて欲しいか。おまえははしたないメイドだな」
 眼下の女装少年に自ら肛交を求める言葉を、しかも淫猥で下卑な言葉を口にさせたことで、全裸の華族は満足げであった。
「う……ううう」
 公爵の卑猥な欲望の相手をさせられることに屈辱感をぬぐえないのか、美少年は嗚咽を洩らす。毎日繰り返されていることなのに一向に慣れることはないのだろうか。

「では、油を塗ってやろう。どうだ、気持ちいいか?」
 公爵は枕元の潤滑油を入れた小瓶を取って、中から指先でひと掬いした。それを美少年の震える菊肛に塗り、指先で円を描くように丹念に揉み込む。
「は、はい。気持ちがよろしゅうござ……はっ、はぁぁ」
 排泄器官を後ろから弄られて、服装倒錯を強制された美少年は嫌悪と快感が入り混じったような複雑な吐息を洩らす。
「ふふふ。まずは指が一本入った。もう少しほぐしてやろう」
 始めは異物の侵入を頑なに拒んでいるかのように固く閉じていた菊蕾だったが、公爵の執拗な蹂躙によって次第に自ら門を開いてきた。
「あふぅ。はぁ、はぁ」
 妖しい吐息は徐々に艶っぽい喘ぎ声に変わってきた。いつしか尻をくねくねと振っている。
「ところで、浣腸は済ませてきたんだろうな」
 美少年のからだの変化から肛門性交の準備が整いつつあることを知って、公爵は確認の意味で裕也に尋ねた。
「はい、旦那様」
 消え入るような声で少年は答える。
「どれ、残っていないか確かめてやろう」
 洋装の女中姿をした美少年の羞恥心を抉るように公爵は無慈悲な言葉を投げかけた。
「や、おやめくださいませ。は、恥ずかしゅうございます」
 思いもかけない言葉に少年はうろたえた。しかし、肛門に指を差し込まれた状態ではどうすることもできなかった。
「ううむ。指先には何も着かないな。残念だ。残っていたらこの場で浣腸してやろうと思ったのだが」
 公爵は少年のアヌスから引き抜いた指先を見つめて言った。
「ひっ。それだけはかんにんしてくださいませ」
「そんなにいやか? 浣腸は」
「は、はい」
「そういえば、おまえが初めてのとき、私が浣腸をしてやったな」
 懐かしい思い出話でも語るかのように楽しげな口調だ。
「お、おやめください」
 羞恥と狼狽とで身悶えしながら、美少年はからだを妖しくくねらせた。
「ふふふ。おまえは手洗いまでもたなくて、廊下で粗相をしたな」
「お、お願いでございます。その話は……」
「ふふふ。それ、ようやくほぐれてきた。そろそろ挿れられそうだな」
 指を抜いて油と肛汁で濡れた指先を近くの手ぬぐいで拭くと、公爵は裕也の尻を両手でしっかりと支えた。
「はい。旦那様」

「では、挿れるぞ。口を開けて息を吐け」
 公爵は右手で裕也の尻を支えて、左手で自分の硬直した男性器を握り締めた。そして、美少年の柔らかくほぐれた菊門に亀頭の先をあてがう。そのまま奥へとめり込ませる。
「はあ。ふうぅぅ。あうっ。ああっ」
 息を吐いた瞬間に合わせて公爵の怒張が裕也の腸内に侵入した。腸壁を擦り上げられる感覚に思わず歓喜の声をあげる。
「どうだ。私のち○ぽは?」
 意地悪く公爵が裕也に尋ねる。
「ああっ。いいっ。いいっ」
 羞恥に打ち震えながらも、肉の悦びに素直に反応してしまうようだ。
「そうか。それなら、もっと奥を突いてやろう。それっ」
 男根をさらに奥深くまで沈めた。公爵の下腹部は美少年の尻肉に密着した。
「はうぅぅっ。くはぁぁ」
 公爵の凶器のような肉棒が麗しい女装の美少年の内臓を抉ると、切なげで苦しげな喘ぎ声を洩らした。
「おお。おまえの可愛らしいペニスもキンキン硬くなってきおったな」
 公爵は上体を前に倒して、裕也のからだに抱きつくように密着させる。そして、左手で美少年の股間で勃起している若々しい陰茎を握り締めた。
「ああ。旦那様。ゆ、裕のお○んちんをもっとしごいてくださいませ」
 美少年は自らの情欲が込められた性器を刺激して欲しくて、公爵に淫らな願望を訴えた。
「ふっ。構わんが、先にイッたらお仕置きだからな」
 美少年の唯一の雄雄しさを掌中に収めて、公爵は愉快そうに言った。
「は、はい」
「ようし、今度はベッドの上で仰向けになるんだ。裕」
 裕也との情交をより一層甘美なものにするために、公爵は美少年の肛内に挿入していた肉茎を引き抜いて体位を変えるつもりだ。
 後背位は征服感は満たされるが、相手の表情が見えない。公爵は情事の最中に裕也がどういう表情をしているのかをじっくりと観察することを望んでいた。
 裕也は本当に美しい顔立ちをしている。あの女と瓜二つだ。そう思うと、否応なしに心が昂るのだった。
「はい、旦那様」
 声まで似ている。裕也は果たして変声期があったのだろうか。そんなことをふと考えながら、仰向けになって自分を迎え入れようと待っている目の前の美少年の両脚を抱えて高く持ち上げ、股を開かせる。
 少し勃起が弱まった裕也の陰茎の下には控えめな陰嚢が蝶の羽根のような形をして鎮座している。さらにその下の会陰部を経由した先に目指す性器が公爵の来訪を心待ちにしているようだった。
「さあ、もう一度挿れるぞ。息を吐いて、尻の穴をゆるめろ」
 妖しく開閉を繰り返す仮想膣口に公爵の男性自身の先端を押し付けると、一気に後孔から美少年を串刺しにした。

「はあ。ふうぅ。むはっ。ああっ」
 一方通行を逆行する異物に裕也は再び大きな喘ぎ声をあげる。
 まぶたを固く閉じて、細い眉を八の字しながら、悩ましげにあごを上げる。
 開いた口からきれいな並びの白い歯がこぼれた。
「では、おまえのち○ぽをしごくからな。覚悟しろ。先にイッたらお仕置きをしてやる。ふふふ」
 そいうと、公爵は左手で裕也のペニスをつかんだ。ゆっくりと小指から薬指、中指から人差し指へと順に力を込めて絞り上げるようにしごく。
「お、お仕置きは何でございますか」
 不安に目を見開いて美少年は公爵を見上げた。怯える仔鹿のような目が愛らしい。
「おまえの大好きな浣腸だ」
 公爵は微笑を浮かべながらも冷ややかに言った。
「ええっ。い、いやでございますぅっ。それだけはかんにんしてくださいませ」
 尻穴を犯されながら美少年は生娘のような初々しさで左右に頭を振った。
 胸の前で手を組んで懇願するような仕草に公爵はまたしても嗜虐心を刺激されるのだった。
「だめだ」
 ひと言で冷たく突き放す。
「ああ」
 落胆の色を隠せずに裕也は声を洩らした。
「先にイかなければよいのだ。耐えろ」
 静かに励ますような口調で公爵は、裕也に優しげな視線を送った。
「は、はい。旦那様」
 公爵の言葉に勇気付けられたのか、美少年の瞳に輝きが戻った。
「だが、先にイかせてやる」
 その言葉は、裕也を奈落の底に突き落とした。
 今までの冷徹な光を放っていた公爵の目にギラギラと燃えるような炎が燃えていた。
「い、いやあぁぁ」
 女のような悲鳴をあげながら裕也は激しくからだを揺すった。
「うるさい口にはこうしてやる」
 大声をあげた美少年の口を、公爵は自分の唇を押し当てて塞いだ。
 しっとりとした感触の柔らかい唇が心地よかった。公爵はまたしても裕也の母親のことを思い出していた。
「む、むぐうぅ」
 やにわに口を塞がれて、裕也は言葉を発することができなかった。
「ろうら?」
 公爵の舌が裕也の口中に差し込まれる。美貌の少年の舌に老紳士の舌が絡みつく。
「ら、らんらはわぁ。れろ」
 上から口内に注がれる唾液が自分の唾液とかき混ぜられる。じゅるじゅると音を立てて二人分の唾液が口中に溜まる。
 それをゴクゴクとのどを鳴らして飲み干そうとするが、飲みきれなかった分が涎となって裕也の口の端から溢れ出た。
 自分の唾液を懸命に飲み込んでいく美少年の健気な姿に公爵は満足した。そして少年の陰茎を握り締める手に力を込める。
 さらに腰の前後運動にも力を込めていった。
「あはぁ、は、激しすぎますぅ。旦那様ぁ」
 固く目を閉じて、あごを最大限に上げる。背中が海老反りになって、メイド服の美少年は肛交の悦楽に酔いしれた。
「イキたいか? 裕。イッてもいいぞ。さあ、イけ。イッてしまえ」
 公爵は裕也の陰茎を根元を中心に円を描くようにしごき回した。つづいて右手で陰嚢を包み込んで揉みながら、親指の腹で会陰部を押した。
「あっ、あっ、だっ、旦那様ぁっ! そ、そんな。あっ。ダメですぅ。イッちゃいますぅ。裕はイきますぅぅ」
 崩壊の時が刻一刻と近づいていた。
「先にイッたらお仕置きだぞ。それでも構わんならイクがよい」
 公爵が時を縮めるかのように美少年を追い立てる。
「んんっ。んあっ。あうあう」
 お仕置きのことなど耳に入っていないようだ。ただひたすら迫り来る快感に身を震わせている。
「ふふふ。さあ、イケ。そりゃ」
 公爵は腰を思い切り引いたかと思うと、裕也の肛内深く怒張を押し込んだ。
「ううっ。イ、イクッ。イクゥッ!」
 裕也のセクシーなソプラノボイスが放精の時を告げた。
 びゅるびゅると断続的に放出される若い精は、裕也自身の顔の上に降り注いだ。自らの精液を口や鼻に浴びて、淫らで恍惚とした表情だ。
「わ、私もイクぞ。裕ぅっ!」
 それを見て公爵はようやく自己の精も解き放つときが来たことを悟った。
 美少年の腸内に思う存分精を放ち、公爵はぐったりとメイド姿の美少年の上にのしかかった。

 濃密な情交のあと、二人は寝室から書斎へと移っていた。
 白いカチューシャをのせた頭をうなだらせて、裕也はメイド服姿のまま公爵の前に立たされていた。
「それでは約束どおりお仕置きをせねばならないな。裕也」
 情交が終わると公爵は少年を裕也と呼んだ。そして情事の最中の約束を持ち出してきて、裕也を責め立てていた。
「お、お許し下さいませ。旦那様」
 公爵より先に気をやってしまったことに対するお仕置きが待っているのだ。裕也はメイド服姿のまま必死になって公爵に取りすがる。
「だめだ。おまえにもっと辛抱強い人間になってもらうためなのだ」
 体の良い理屈を付けているが、公爵は妖艶な姿の裕也に浣腸がしたくてたまらないのだ。
「お、お願いでございますぅ」
 公爵の意図は裕也にも分かっていたが、なんとか翻意してもらえないかと懇願した。
  しかし、無情にも公爵は裕也の言葉に耳を貸さずに、水を張った金ダライの中に瓶から液体を注いでいた。
 薬品用のガラス瓶にはラベルが張ってあり、そこには『グリセリン』と表示されていた。
 そして瓶から半分ほど薬液を金ダライの中に注ぎ終えると、引き出しから大きなガラス製の注射器のようなものを取り出してきた。
 それが何かは裕也も知っているはずであった。
 それは裕也が先ほどから嫌がっている浣腸をするための器具、すなわち浣腸器だった。
 公爵は浣腸器を手に取ると、金ダライの中のグリセリン溶液を浣腸器の嘴の先から吸い上げた。
 そのあと、それをわざと裕也の目の前に掲げて言った。
「さあ、四つんばいになって、尻を突き出すのだ。さあ、入れるぞ」
 公爵にそう言われて、裕也は観念した。素直に尻を突き出すよりほかに手立てはなかった。公爵のほうに尻を向けて、床に跪いて両手も床に着けた。
 濃紺のワンピースのスカートで隠れている裕也の尻は、公爵にとって魅惑的だった。
 スカートの裾をめくり上げると、先ほどまで自分が愛した裕也の秘門が尻の割れ目の間に潜んでいた。
 公爵は浣腸器の嘴先を裕也の肛門に当てると、中に差し込んだ。肛交の直後とあって、器具の先端はスルリと中に吸い込まれた。
 口元をニヒルに歪めて、公爵は浣腸器のシリンダーを押し込んだ。
「ああ、あっ。は、入ってきますっ。ああっ」
 ちゅるちゅると直腸内におぞましい液体が注入される。
「も、もう入りません。旦那様。これ以上は無理でございますぅっ」
 先の肛門性交によって公爵の肉棒で腹の中を抉られて、精液をたっぷりと注がれた裕也の腸内はわずかな刺激で中のものが噴出しそうなほど敏感になっていた。
「ふっ。もう音をあげおったか。これでは当分はメイド服を着て毎晩私に奉仕してもらうしかないな」
 公爵のお気に入りのメイド服の着用を迫る絶好の口実を与える結果になった。
「ううう。お許し下さい、旦那様」
 浣腸もさることながらメイド服を着用しての夜の奉仕も若い裕也にとって屈辱的なことこのうえなかった。
「あっ! ああっ。もも、もうお手洗いに行かせてくださいませ」

 しかし、今の裕也にとって目下の問題は、浣腸による責め苦から解放されることだった。
「何だ。まだ五分も経ってはおらぬぞ。最低でも十分は耐えてくれぬといかんのだが」
 裕也に限界が訪れていることを知りながら、公爵はわざと意地悪く言うのだった。
「じゅ、十分ももちません。ああっ、このままでは粗相をしてしまいますぅ。お願いでございます。お手洗いへ……」
 裕也は顔面が蒼白になっていた。肛門を締めようにも肛交の直後とあっては普段よりも幾分締りが緩くなっていた。このままでは洩らすのも時間の問題である。
「ふふふ。そう思ってここにおまえ用のおまるを用意した。これを使うんだ。さあ、跨るがよいぞ」
 病人用の差し込み便器だった。身動きできない重病人がやむを得ず使う代物だ。今すぐ便所に行けば間に合うのに、どうしてこのようなものを使わねばならないのか。
「こ、こ、こんなところにぃっ?」
 裕也は今にも洩らしてしまうのではないかと思えるほど驚いていた。
「不服か? では、今から執事のところに用事を言いつけてもよいのだぞ。無事行って帰ってこられるか楽しみだな。他の使用人の前で垂れ流すか? もちろん格好はそのメイド服のままでだ」
 差し込み便器を使用することをためらう裕也にさらに意地悪な言葉で責め嬲る。
「ひっ。わ、わがままを申しまして申し訳ありませんでした。このとおりでございます。どうかお許しを」
 下肢をガクガクと震わせて裕也は公爵に許しを請う。息が荒い。崩壊寸前といった感だ。
「では、このおまるの中にする気になったんだな」
 もはやこれまでと見た公爵は、裕也の尻の下に便器をあてがった。
「は、はい」
 裕也は素直にこくりとうなずいた。
そのとき書斎のドアがノックされた。

おわり

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2013年05月04日 14:06