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鏡の中には、ミニスカートのサンタが映っている。
ガーターストッキングを穿いて、肩の開いたデザインの、まるで風俗嬢のようなサンタだ。
ただ普通の風俗嬢と違うのは、その股間に醜いペニスがあること。
これさえなければ、私も悟史に抱いてもらえたかも知れないと思うと泣けてくる。
実際泣きながらオナニーしているのだけれど。
シーメールもののAVを見せて、反応が良かったら使うつもりだったミニスカサンタ衣装。
覚悟はしていたけれど、「無いわー」の一言で終わってしまった。
ホモバレして関係にひびが入るよりましだったと考えられる……わけがない。
「悟史……悟…史ぃ……っ!」
想い人の名前を呟きながら、お尻のバイブを動かす。
私にとってそれはバイブではなくて、彼のペニス。
実際に愛してもらうことが不可能なら、せめて妄想の中でだけはラブラブでいたい。
上衣の裾から差し入れられ、薄い胸板を揉む右手も私の男にしては小さな手でなく、彼の大きな手。
今私は、悟史に背面座位で抱き締められている。そうとでも思わないと、心の均衡が保てない。
悟史が私の耳元で囁く。
(好きだ。すっげーかわいい)
もちろんそんなことあるわけない。それなのに、私の体は敏感に反応する。
「ふ…あっ!はぁっ……!」
腰が浮き、背筋が勝手に反る。
バイブを動かすと、ジュプジュプとローションの泡立つ音がする。
万に一つも有り得ないと思いながらも、そうなったときのために洗腸してローションを入れておいたせいだ。
こんなことをされても悟史はドン引きするだけに決まってる。
そう理解しているのに、頭の中の悟史はどこまでも優しい。
(準備するのしんどかったろ。優しくしてやるからな)
そう言って、悟史は奥を突く動きからじっくりと腰をグラインドさせる動きへ変える。
実際は私がお尻を床に擦り付けているだけなのだけれど。
「だめ……!……優しく……され……たら、感じ……ちゃ、ぁ……っ」
私の喘ぎを黙らせるように悟史が口付け、乱暴に舌で唇を割り、口内を揉躙する。
その正体は私の左手なのだけれど、私にとっては悟史の舌以外の何者でもない。
唇を奪われ、愛を囁かれ、胸を揉まれ、尻を犯される。唇が、耳が、胸が、尻が、全身が切ない。
涙が止まらない。
その理由が、妄想の中で悟史に愛されているからなのか、それとも失恋故なのかは定かでない。
(も…、出る……!)
悟史の全身に力が入り、ペニスは最奥までねじ込まれ、胸は痛いほど掴まれ、唇を強く吸い合う。
半瞬遅れて感じる精液の暖かさ、ペニスの震え。存在しないはずのそれらが、ひどく現実感を伴って感じられる。
そしてそれに反応して精を吐き出す私自身。
前立腺が悟史のペニスに圧迫されているため、どろどろと漏れるようにしか出てこない。
長い射精の後に鏡を見ると、そこにいるのは無様に髪を振り乱した醜い女装男ただ一人。
私を愛してくれた悟史はどこにもいない。
これから先も、ずっといない。

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最終更新:2013年04月27日 20:15