基礎データ


出版 角川書店
構成 文庫
発行日 1985/6/10
読書 2007/9/24-9/27

ストーリー


一見平和な納沙布の市であったが、納沙布荘に宿泊した2組のカップルが、なぜかその宿屋から外に出られなくなるという奇怪な状況に陥り、やがてとうとう謎の者たちに捕らえられて消息を絶つ。足取りを辿った彼らの肉親も次々と巻き込まれ、また首を突っ込んだ新聞記者も殺される。背後に巨大な謀略が蠢いていた。

おもな登場人物


遠山崇子 死のうと思って納沙布に来た女。納沙布荘に囚われる。
立部祐二 フリーの昆布買い付け人。納沙布荘に囚われる。
長沢伸彦、千恵子 離婚間際の夫婦。納沙布荘に囚われる。
霧野広之 謎の中年男。なぜか包囲の中、脱出できたようだ。
遠山直弘 検事。崇子の兄。崇子の電話を受けて、納沙布荘へ。
立部明子 祐二の妹。遠山の連絡を受けて、納沙布荘へ。
和田辰紀 北海道新報新聞記者。謎の密告を受けて、納沙布へ。
天野善久、岩村昌男 反レポ船活動をする2人。
天野洋子 誘拐された善久の嫁。
岡安清治 納沙布のドンの老人
岡安高志 清治の息子。実権を握る。
滝川利和 東京地検特捜部検事。

ここがポイント


不条理ものを思わせる冒頭から始まり、次々と関係者が捕らわれていき解決の兆しを見せない「ライオン仮面」を思わせる前半の展開。日本政府と自衛隊まで出てくる終盤のスケール感。

進行表


ページ 状況 みどころ
7 1 立部はゆきずりの崇子を抱く。
122 2 崇子を捜索してきた直弘も脱出を試みて囚われる。
125 3 納沙布荘を訪れた明子が、入るなり囚われる。
128 3 明子はそのまま陵辱される。
148 3 謎の密告電話を受けて首を突っ込んだ新聞記者の和田が殺される。
150 3 ロスケが祐二、伸彦、直弘の前で崇子、千恵子、明子を陵辱する。
165 3 直弘とともに脱出した祐二が追っ手の散弾を受け死ぬ。
170 3 伸彦と女3人は洋上に連れていかれる。船内で女は陵辱。
198 4 誘拐された洋子は陵辱される。
208 4 伸彦は妻以外の2人を抱くよう強いられる。伸彦死亡。
222 4 反対運動を行う石森と竹中の2名が殺される。
239 4 直弘は岡安邸に乗り込み、清治を殺してまさしと脱出する。

ラスト

中盤までにすでに殺されたものを除けば、読者側の人間は全員助かり、悪い奴は死ぬかお縄になりロスケの謀略を阻止した爽快なハッピーエンド。
北方領土は我らのものだ!

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最終更新:2007年09月29日 07:17