以下は、http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1245592796/から引用

 

唯「私たち、32歳になったよ!

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 22:59:56.60 ID:2X3x5xm6P BE:831701039-PLT(12174)  
sssp://img.2ch.net/ico/chahan.gif
唯「うわ〜い!」

律「うわ〜い!じゃないよ、バカ唯。
  私たち、もう32なんだよ」

澪「すっかり老けちまったな・・・
  この高校生の時の写真が若々しくて・・・」

紬「活気に溢れてたわ・・・あの頃って」

律「でも、32になっても、まだこうして皆といるって凄いよな」

唯「うんうん!
  今だに高校の同級生と顔合わせてるのって、ここにいる皆だけだよ」

澪「和とかどうしてるだろうなぁ・・・」

唯「さぁ・・・?いい大学に進学してからは連絡とってないもんね」

律「というか、私たち留年したもんね、高3の時
  それで和ちゃん呆れちゃって・・・」

紬「そうだわ、あの時は若かったから・・・」

 

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:01:12.61 ID:2X3x5xm6P  

―高校3年生


唯「学校めんどくさい」

澪「誰だってめんどくさいだろ」

律「私もめんどくさい。もう軽音さえできればなんでもいいよ。
  学校やめて軽音だけやりたいな〜」

紬「私もそう思います!」

澪「なに言ってんだか、こいつらは」

唯「ねぇ、試しに1週間ぐらい学校サボろうよ!
  そして毎日練習しよう!」

澪「いまの時期にさぼる奴がいるか・・・」

律「いいなそれ!紬んちの家を借りてな!!」

紬「ええ、構いませんよ」

澪「え、本気なのか?」

唯「うん、本気!」

 

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:02:41.28 ID:2X3x5xm6P  

―1ヶ月後


律「で、全員留年してしまったわけだが・・・」

唯「うん、ていうか1週間しか休んでないのに留年っておかしいよ・・・」

紬「テストの日も休んだからじゃないでしょうか・・・」

律「そうかもな・・・」

澪「怒られるとは思ったけど、まさか留年するとは思わなかったよ・・・
  なんだこの学校・・・」

 

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:04:01.08 ID:2X3x5xm6P  

律「で、これからどうする?」

唯「大学いけなくなっちゃったから、バイトでもしようかな・・・」

律「一生フリーターで過ごすのか?」

唯「それはいやだな・・・」

澪「でも、大学はいけないよ。
  それか、高認でもとるか?」

紬「みんなで勉強?楽しそう」

唯「え〜勉強はいやだよー」

澪「でも、勉強して高卒の資格とって大学いかないとまともな職につけないぞ」

唯「やだやだー!わたし音楽で食っていく!!」

律「ハハ、勉強より音楽で食べていく方が難しいって」

紬「まぁ、大学へ行ってもまともな職につけるとは限らないけど・・・
  社会に出るのを先延ばしにするだけで」

澪「そこら辺は考えないようにしよう・・・」

 

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:05:26.63 ID:2X3x5xm6P  

―半年後


律「結局、高認無理だったな」

唯「うん、私たちみたいな生半可な気持ちじゃ無理だったんだよ」

澪「だめだ私たち・・・」

紬「これから先・・・」

律「仕方ないからバイトでも始めるか・・・」

 

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:06:38.26 ID:2X3x5xm6P  

―3ヶ月後

律「バイト、どこにも受からないな」

唯「うん、私なんて面接受けに行って即だめだって言われたよ」

澪「まぁ、唯はちょっと抜けすぎてるんだよ、いろんな部分が」

律「わたしはなんで落ちたんだろ?
  まったくわからない・・・」

澪「わたしは接客業ばかり避けてたら受けるバイトすらみつからなかったよ」

紬「みなさん大変ですねぇ。
  まぁ、私は働かなくても生活できるだけのお金は持ってるんですけどねぇ」

律「くそぉ、これだから金持ちは・・・」



 

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:07:32.69 ID:2X3x5xm6P  

―3年後


律「結局、何もせずの3年間を過ごしたわけか」

唯「うん、そろそろ親が限界だよ・・・
  毎日お小言を言われるんだよ・・・
  憂は大学に行って頑張ってるのに、あんたは毎日何やってんだって・・・」

律「わたしもだよ。
  昨日、親からあと一週間待つ。それまでに就職しなければ家を出て行けだってさ」

澪「いよいよやばいかもね・・・
  私も限界・・・」

紬「みなさん、私の別荘で暮らします?」

律「え?いいのか?」

 

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:08:16.01 ID:2X3x5xm6P  

―6年後


律「毎日寝て食って遊んでばかり」

唯「むぎちゃんの財産に縋って過ごす日々」

澪「怠惰と堕落の極まり」

紬「だめだめ人間だわ」

律「まぁ、いいじゃん?
  紬がお金持ってるんだし・・・」

澪「ありがたいよな・・・
  紬に養ってもらえなかったら私たちって・・・」

唯「考えたくないよ」

紬「私の財産は一生遊んでくらしても尽きる事はないわ
  ダメ人間でも、このまま過ごしましょう」

 

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:09:27.01 ID:2X3x5xm6P  


―現在


律「まぁ、そんなこんなで私たち32歳になったんだよな」

唯「いつのまにか軽音もやってないしね」

澪「毎日労働もしてないくせに食ってばかりだから、すっかりデブになっちゃったよ・・・
  まぁ、どうでもいいや・・・この年で美貌なんていらないし・・・」

紬「だらだらと余生を削っていくだけの日々だわ」

律「これでいいのかな、私たちの人生・・・」

唯「いいんだよ、りっちゃん・・・
  働かなくても自由気ままに暮らしていけてるんだから・・・」

律「そうだな・・・」

澪「最高の人生だ・・・」

紬「ですわね・・・」



けいおん! おわり

 

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  2009/06/21(日) 23:21:13.64 ID:2X3x5xm6P  
―秋山澪 手記

今思うと、私はあの時、文芸部に入ってれば良かったのです。
流されるままに軽音部に入り、大した音楽活動もしないまま高校生活を過ごしたあげく、
周りのペースに巻き込まれて留年、中退。対人恐怖症の私はバイトもできず、ニートする日々。
文芸で小説でも書いてれば、それを仕事にできた可能性だってあったわけですから。
まぁ、今となっては何を言っても遅いのですが。
私は今、恵まれた生活をしております。
他人の財産を食いつぶし、己の怠惰のために消費しているのですから。
毎日が楽で堪りません。
楽だけど、どこかに冷めた感情が私の中にあります。
毎日が同じような日々。
最初こそは仲間といるのは楽しかったけど、今ではなんの感情もありません。
お金さえあれば一人でも過ごしていけます。
ただ、お金を得るために友達付き合いをしなければならないのです。
特に出資者である紬とは仲を拗れさせてはならないので、大変と言えば大変です。
みんな、紬のご機嫌取りをしているのがわかります。
それが私たちの仕事でしょうか。
紬に嫌われて養ってもらえなくなるのを恐れ、必死に友達を続けているのです。
あまりにも悲しすぎる生き方でしょう。
でも私はそれでもいいと思うようになりました。
もう32歳で夢も希望もないのですから・・・

 

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最終更新:2009年06月21日 23:29