ジ・インスペクターに続いて、日曜日の輝きのタクト。
例によって公式のあらすじ。
第3話(今週分)
http://www.star-driver.net/story/story03.html
第4話(来週分)
http://www.star-driver.net/story/story04.html
【感想キーワード】
1)欲望という確実な絆
2)少年サムの恋物語 その2
3)タウバーンvsツァディクト
4)夜桜
1)欲望という確実な絆
先週予告の通り、今週はミセス・ワタナベご活躍の回。
85歳にしてグラントメール財団トップのご主人との関係について「欲望という確実な絆で結ばれている」とのご発言。この開けっぴろげ感が実に素晴らしすぎます。
ところでこのご主人の所属している「グラントメール財団」、サイバディに何らかの形で関与しており、ストーリー的にもいろいろ胡散臭い組織なのは今更言うまでもないですが、本話の中盤にてさりげなくタイバーツ売りを仕掛けているらしい描写もまた。
勿論ネタ元は97年のアジア通貨危機(ヘッジファンドのバーツ売り攻勢にタイ当局が買い支えきれず敗北、タイバーツが半値以下に急落)でしょうが、仮にも財団を名乗る組織が通貨売りとか…胡散臭いことこの上なし。
2)少年サムの恋物語 その2
先週に引き続き、サカナちゃんの「少年の恋物語」。先週分を振り返りつつ、今週分をアップデート。
「少年は恋をした。そう、浜辺で出会った少女に、少年は燃えるような恋をした。
そこは…魚の惑星。少年は、腕のいい漁師だった。名前は…サムでどう?」
「少年サムは出会った少女と二人、眩い銀河の世界へ旅立つことを夢見た。
…けれど、サムが恋したのは、その少女だったのか。それとも銀河の世界だったのか。
人生という冒険は続く…。」
ここまでが先週分。で、以下が今週分。
「ああ、サムの話ね。そうね…魚の惑星には銀河の世界へ行ける船が一隻だけあったの。その船は王様が持っていた。
(ヘッド「いい船はただでは手に入らない…」)
そうね。でもある日のこと、王様がお触れ書きをだしたの。イカ大王を倒して、その青い血を持ってきた者には、なんでも望みのものを与えると。
魚の惑星には、夜になると我が物顔で暴れまわる、イカの大王がいたの。
少年サムは、銀河の世界に旅立つ船を手に入れるため、イカ大王と戦う決意をした。人生という冒険は続く…。」
今週は「青い血」という単語が出てきましたね。
勿論イカの血は元々青いんですけど、青い血と言えば、エヴァンゲリオン・使徒の「パターン青」、ラーゼフォンの敵勢力・青い血のムーリアン等でも採用されている「異質生命体の象徴」としてのキィワードであります。
そもそも主人公サイドと敵サイド、どちらがこの島・この世界にとってイレギュラーなのか、現時点ではまだ何とも掴みずらいところですが、サムとイカ大王との戦いがサイバディを巡る戦いを示唆していることは間違いないでしょう。
青い血の持ち主は銀河美少年なのか、綺羅星十字団なのか。…それとも未だ物語のスポットライトを浴びていない第3者なのか?
3)タウバーンvsツァディクト
今週の戦闘はタウバーンvsダイ・タカシくん(ミセス・ワタナベの付き人)が駆るツァディクト。
スターソード「アメディクト」を携え、もののふらしい打ち込みで迫るツァディクトですが、例によって例により、またも銀河美少年パワー炸裂。
スターソード「アムロード」「サフィール」の二刀流発動!
豪快!銀河十文字斬りぃぃぃ!!
結果としては今週も見事に型通りの終了。3話までは全く波乱なしです。
とはいうものの、今回で事前予告の時点で明らかだったサイバディ&スタードライバー、4名中3名分が終了。そろそろパターン以外の展開が見られるかも?
また今週は前回、前々回と異なり、敗者のタカシ君にはあまり敗北感がないようで、「印があるにも関わらず、電気柩を使った感想はどうだい?」とのヘッドの発言にニヤリ。彼にもタクトと同様の印があるということのようで、再登場はほぼ確定…といったところでしょうか。
4)夜桜
ここ3話に共通するファクターですが、
・サイバディは夜しか起動しない
という点はストーリー上一考に値するかと。本作が学園モノを標榜している関係上、主要キャラクターが学校に滞在している昼間に戦闘がおこらないのはある意味当然ではありますが、夜という空間は「サイバディという『お立ち台(脚本家・榎戸氏)』を映えさせるための舞台」という印象を強く受けますよね。演劇の舞台ってスポットライトの当たっている場所以外は暗いのが普通じゃないですか。
また、2話で登場した満開の桜、これもまた常夏の南十字島にはえらく不釣り合いな気が。これもまた、南十字島という舞台に何らかの意図でしつらえられた演劇上の小道具、という印象が強いです。
尤も、前述の「どちらがイレギュラーか」問題がはっきりしない点と同様、この問題もまだ何とも判断出来かねるのが本音。まだまだこの南十字島には多くのナゾが秘められていそうです。