第十二話 ガラス越しのキス

2010年12月19日(日)

STAR DRIVER 輝きのタクト 第十二話 ガラス越しのキス

 

第12話(今週分)
http://www.star-driver.net/story/story12.html


第13話(来週分)
http://www.star-driver.net/story/story13.html




【感想キーワード】
1)いい船はただでは手に入らない
2)古代銀河文明発掘プロジェクト in 南十字島
3)シモーヌさんスペシャル 第2幕
4)スガタ×ヘッド 第2幕
5)タウバーンvsベトレーダ

今週は一見カナコさん回と見せかけた、シモーヌさん回その2。
まぁ、ここ2話は大きなカテゴリで「おとな銀行回」ってことになるのかな。



1)いい船はただでは手に入らない
冒頭の綺羅星総会にて、プロフェッサーグリーン/ミドリ先生が「サイバディの再生体制が整った」ことを報告。ただしそれには条件というかリスクがあり、スタードライバーの生命力(リビドー)を触媒にして再生させることになる。足りなければ生命力の取られ損に終わる…とのこと。本件についてザメクの例を引き合いに出していたので、つまりは死ぬか、良くても意識不明状態に陥る可能性がある…ということの様子。

王の柱発動でスガタ意識不明…の時点で気付くべきだったのかもしれませんが、サイバディって「生命力を吸うタイプのマシーン」なのですね(動力源も生命力なのかどうかは分かりませんが)。

……で。これまた今更ですが、生命を捧げて動かすことが示唆されているものが過去に登場していますよね。それがこちら。

『…サムは少女を殺した。
眩い銀河の世界に旅立つために、少女の赤い血を船のエンジンに注いだ

サカナちゃんの語る物語の最終幕。少女の血を捧げて旅立つ、銀河に旅立つ船です。




2)古代銀河文明発掘プロジェクト in 南十字島
そして更に畳みかけるように、Bパートでは頭取/ワタナベ奥様がこんな発言を。

古代銀河文明の遺産がこの島で発見されてから数十年
 これ以上封印しておくことは出来ない、ならば、安全に管理していくしかない。
 お前(=銀河美少年)のやっていることは、事態を悪化させている』

『…計画通りに綺羅星十字団が旅立ちの日を迎えたら、オリンピックどころじゃなくなるわ』


ここから読み取れるのは、
1)サイバディは古代銀河文明の遺産である
2)サイバディをこれ以上封印しておくと何がしかの不都合がある
3)綺羅星十字団にはいずこかに旅立つ計画がある
…ということ。加えてこれまでの綺羅星十字団の行動等からは、以下の点が確実。
4)綺羅星十字団の目的はサイバディを第5フェイズに至らせる=ゼロ時間外での稼働を可能とする こと
5)綺羅星十字団の目的達成には銀河美少年/タウバーンが邪魔


これらを重ねて考えると…もしやとは思うのですが。
サカナちゃんのサム物語の構図、ひょっとしてこんな感じなのか?

・サム=綺羅星十字団
・少女=巫女
・銀河へ旅立つ船=サイバディ(もしくはその上位存在的な何か)

これだと、なんでヘッドがサカナちゃんをリリースしたか…とか、確かに分かり易いっちゃ分かり易いですよね。つまり手元に置いておいた場合、そのうち生贄にせにゃならん、という状況だったので、苦渋の決断をしたと。(まぁこの場合、銀河美少年の役割がどこになるのか…が分かりませんけどね。妄想するとすれば、ひょっとして銀河美少年って、本来は第1隊・エンペラーの隊長として綺羅星のトップに立つべき役割の人物なのかしらん。つまりサム=銀河美少年=綺羅星…とか、かな)


さて、本件についてもう一点注目されるのは、サイバディに絡んだ以下の奥様発言。
1)プロジェクトに関係した企業の株価がひどい状況
2)政府ODAの引き揚げが怖い
…これはつまり、綺羅星のプロジェクトには外界の企業が資本注入しているということ。また、誰が美少年に挑んで、結果はどうなったか…というプロジェクト成否にかかわる(=企業動向を左右する)情報は、少なくとも投資家層が認知できる情報であるということ。それに止まらず、綺羅星プロジェクトには各国政府筋の資金が入っている可能性まである模様。


………これ、あまり考えたくないのですが、ひょっとして綺羅星が異端なのは特殊環境である島の中だけの話で、島の外は全世界的に綺羅星派っていう可能性もあるんでしょうかね。それこそ、島の外はフェストゥムが席巻していて、日本は既になくなってます、しかし島の少年少女は誰もそのことを知らない…という蒼穹のファフナー的な具合に。




1)2)は推測にしてはいささか冗長だったですかね。
(黙ってもう2か月ぐらい見ていれば自然に明らかとなっていく内容なんですけど、こういうことを考えている時間って無駄に楽しいんですよね…)
残りはシンプルに。


3)シモーヌさんスペシャル 第2幕
カナコ奥様から美少年への、トロピカル食堂でのデートのお誘い。
認められた手紙をお届けする役目を与えられたのはシモーヌさんでした。そして、またしても美少年と軽くフラグが立つ
奥様の世間一般の青春謳歌の出来ていなさをタクトに説いておきながら、実は彼女自身も…というか、むしろ彼女の方がそれに当てはまるようでして(出自を考えればある意味当然ではありますが)、目的のためにタカシ君に迫るようなことは心得ている反面、ごく自然な爽やか恋愛シチュエーションに対しては物凄く初心。

そしてそれに拍車をかけるかのように、ホンダさんを瞬殺する(後述)様を目の当たりにしたシモーヌさんの、あの狙ったかのような目が点表情!(奥様のことは何でも知っているんじゃなかったのかと思わず突っ込みを入れたくなる場面ではありますが、本人が豪語しているほどには知らないってことなのでしょうね)




4)スガタ×ヘッド 第2幕
その一方、先週から夕陽の見える高台での密会接触の始まったスガタとヘッド。今週も2回目の接触がありました。
スガタの事情をどの程度まで知っているのか、思わせぶりな発言をするヘッド。しかし今回の発言の核は何と言っても「俺たちは似ている」発言でありましょう…。




5)タウバーンvsベトレーダ
長くなりましたが、いよいよ本日のメーンイベント。
実は凶器級の殺人ストレートを持つ天才女性ボクサーという衝撃の設定(「勘を取り戻すためのスパーリング相手」としてホンダさんを御指名、そして瞬殺。ホンダさん、改めて合掌…)が明らかとなったカナコ奥様、ミドリ先生に続き、遂に隊長自らサイバディ「ベトレーダ」でのご出陣です。

しかしながら「第4隊隊長」「圧倒的な格闘の素質」という、これだけの要素を持ちだしても、美少年の牙城は崩れず。
それどころか、剣には剣、ステゴロにはステゴロ、オールレンジ攻撃にはオールレンジ攻撃…そしてパンチにはパンチ
10話ではオールレンジ攻撃用の部位として活躍した腰パーツ、本日は拳に装着(その名も「パイル」)。奥様のストレートに対抗して放つは、必殺パイルクラッシャー!。で、見事奥様をK.O。相手の土俵の上で戦う余裕を見せつけ、美少年は全く相手に付け入る隙を与えません(ワコまでも歯ブラシ加えながら観戦している有様ですからねぇ…)

先週敗れたタカシ君、今週敗れたカナコ奥様、2人共に
「銀河美少年の強さは何か違う」
との印象を抱いたようですが、これだけ強ければそれも無理からぬところ。相変わらず美少年はアイドルとして絶好調ですね。


しかし足下で見ると、サカナちゃん退場以降、ミズノさん姉妹にシモーヌさんと訴求力の強い女性キャラクターが次々に投入されており(→3))、また主要戦力がタクト&スガタしかいなかった男性陣にヘッドが名乗りを上げてきております(→4)。(更に言えば、ケイトさんや奥様にもその地位が与えられつつありますね。来週は寮長でしょうか。)
今はまだ美少年×スガタ×ワコが圧倒的アイドルの立場を堅持しているので、作品の空気的にタウバーンが他キャラに敗北する状況にはありません。しかし、オーラ面で彼らと対等にわたり合うことの出来る水準まで周りのキャラクターが育てば、3人はようやくアイドルの地位を放棄することが可能になります。手に汗握る熱いサウバディ戦は、その時までもう暫く待つ必要があるかもしれませんね。

最終更新:2011年05月08日 20:34
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