ミオシンホスファターゼ(
MP,
MLCP)に含まれるサブユニット。MPは110kDaのMYPT1、21kDaのM20とPP1cから構成されるヘテロ三量体である。MYPT1のN端側にPP1cが、C端側にM20が結合する。PP1cはMYPT1との結合により、ミオシンに対するホスファターゼ活性が上昇する(基質特異性の発現)。またMYPT1はミオシンとの結合により、ミオシンホスファターゼを基質であるミオシンに局在させる機能も有している。
MYPT1の分子量は110kDa、1000前後のアミノ酸残基より構成され、N端側に7回のアンキリンリピート構造が認められるのが特徴である。このアンキリンリピート構造はタンパク質の相互作用に必要と考えられており、ミオシンホスファターゼに於いてもPP1cと結合しミオシンホスファターゼ活性を上昇させる機能を果たしている。
Rhoキナーゼの他に
ILKや
ZipキナーゼによるMYPT1リン酸化酵素も報告されているが、それらはまだ十分に解明されていない。
最終更新:2007年09月20日 11:57