第六話
~世界を超えた出会い(後編)~
あらすじ
異次元に来た
古泉たちと公園に移動中のキョン
それを追う四人組
四人組見つかる
…このあらすじ意味あるのか?byキョン
やれやれ、どうするかなこの状況
古泉たちは少し警戒している
それを見てか、あちらの四人組もそれなりに警戒してる
まずはこの空気を変える必要があるな
俺は古泉と長門にアイコンタクトした
それが伝わったのか、どちらも警戒心を解いた
これで少しは話しやすい空気になったな
「さて、まずどうして隠れていた?」
俺は、とりあえず普通の質問をした
「え~と、かくれんぼ?」
「鬼はどこだよ」
分かりやすい嘘だな、オイ
「M●Sごっこ」
「ダンボールに隠れてろよ。あと話逸らすな」
「むぅ…空気和ませようと思ったのに」
それはついさっき俺がやった
「まぁ、それは置いといて何故俺たちの話を聞いていた」
「いやー少し興味があってネ」
はぁ?こんな十人中九人位が「何言ってんの?頭打った?」と言いそうな会話をか?
「あと少し疑問に思ったことがあってね」
「どういう疑問だ?」
泉こなたは俺たちを見て一言
「何でSOS団がここにいるの?」
「いや…意味が分からないんだが」
あれ?何で泉はSOS団のことを知っているんだ?
考えてる俺をよそに泉はさらに一言、
「いや、正確には何でこの世界にいるの?だけどね」
!?
ちょっと待て。さすがにおかしい
何で泉たちは俺たちのことが別世界の人間だって知っているんだ?
「これはどういうことでしょうか?」
古泉が質問した
「それに何故SOS団を知ってるのですか?」
「あんまり現実的じゃないと思うけど」
それに答えたのは柊かがみだった
「私たちは本であなたたちのことを見たことがあるの」
「はぁ?」
「いや、正確には「涼宮ハルヒの憂鬱」というフィクションの物語の中だけど」
「どういうことだ?」
「なるほど。そういうことですか」
古泉が理解した表情で言った
「説明しますと貴方達四人はこの異変に気づいているのですね」
「うん」
他の三人も同じ反応だ
「恐らく彼女たちの世界では我々SOS団での日常はフィクション、つまり架空の物語として存在していたんです」
古泉、昨日のことが凄い当たってるな
「しかしそれだと少なからずこいつら以外に俺たちのことを怪しく思う奴がいるはずだぞ」
「多分、涼宮さんはその本があった事実さえ消しています」
「と言うことは「らき☆すた」が無いことも…」
「ええ。恐らく同じように消されてますね」
おいおい、素晴らしいなハルヒパワーは。いっそのこと俺の記憶も消してほしかったね。そうすりゃ苦労しなくて済むのにな
そう考えていると、柊つかさが
「あの…さっきから聞くけど「らき☆すた」って何?」
と聞いてきた。それに続いて高良みゆきが
「あと、何故さっきの会話に私たちの名前が出たのですか?」
と、聞いてきた
どうするか…このことを言うべきか…
古泉に視線を向けたら「あなたの自由で」という目で返された
まぁ、対価交換として言っとくか
「きっと、私たちのことがあっちではマンガとかになってんだよ」
「そんなわけないでしょ」
あっちでは泉こなたと柊かがみが会話をしている
「いやいや。きっとアニメ化もしていてものすごいことに…」
「いい加減にしなさい!」
…なんか結構当たってる気がするがとりあえず話しておくか
「ああ。その通りだ」
「えっ…マジ?」
「マジだ」
柊姉妹や高良みゆきも驚いた顔をしている。まぁ当然か
「なんですとっ!?私を崇める宗教が…」
「「それはない」」
俺と柊(姉)のセリフが見事に重なった
とりあえず今までのことをまとめておこう
魔王遠呂…いやいや、何言ってんだ?俺
神ハルヒは無意識なトンデモパワーで時空を歪め「涼宮ハルヒの憂鬱(俺たちの世界)」の世界と「らき☆すた(泉たちの世界)」の世界を融合、新世界を作り上げた
以上
「いやいや、なかなか緊迫感のある状況だネ。それに元ネタもうまい」
「人のモノローグを勝手に読むな」
やれやれ…どうするべきか
「で、キョン達はどうするの?」
「さあな…わからない」
なにせ、長門が「戻る術なし」と言ってんだ。戻ろうとしたって無理だろう
そうしたら泉がある意味革命的な発言をした
「いっそのことここで暮らしていけば?」
「へ?」
「いや、どうせ戻れないなら余計なこと忘れてこのまま生活すれば?」
「確かにそうかもしれませんね」
古泉が賛同した
「正直、この問題を解決するのは困難です。それにこれも運命じゃないですか?」
「長門は?」
「私の目的に変わりはない。涼宮ハルヒを観察する」
おいおい…マジかよ
「キョンくんはこの世界じゃ嫌なの?」
柊(妹)は俺に聞いてきた。どうやらキョンというあだ名とは一生付き合っていく気がする
「いや…どうでもいいんだが」
なんかこれから前より気苦労が増える感じがしてな
「いやいや。キョンの考えすぎじゃないの?」
だからモノローグを見るな。正直、お前を見るとこの感じが強くなってるんだが
「むぅ…その根拠はなんなのさ」
「初対面の人の頭を突然叩く」
「よくあることじゃん」
「少なくとも俺の常識ではそんなことはない」
「まぁあきらめなヨ」
「話を変えるな」
やれやれ。まあ、果報は寝て待てだ。気長に待つか…