「ひよりの場合」
風車が、まわる。
「風車じゃないっス、示現視武装冷却ファンっス」
「知るかんなもん」
なんとかファン、略して風車がまわる。
なんかゴツイアーマーの背後にくっついてぶんぶんと。
「大体なんで二人きりになってアニメなんだよ…」
「いいじゃないっスか、そもそも沈黙のほうが私としては不得手で…。話し止ったら緊張するし」
色気もなんもない。
彼女らしいと思うが、多少切ない。
久方ぶりに家に呼ばれた男としては
大なり小なり邪な劣情の五つくらいは所有してるものだし。
「やらし~」
「やかまし」
柔らかなベット、涼しい室内。
大音量の4chスピーカー、隣に座る彼女。
俺。
「はぁ…」
まぁいいか。
最終更新:2009年05月25日 01:11