あのとんでもない撮影はそのあとも何日か続いた。その度に私は カラスにつつかれる役だとか、猫に追いかけられる役だとか 散々な役ばっかり回ってきた。つかさはそれを退治する役・・・ そんな最悪な撮影も終了し、ようやく平穏な日常が帰ってきたと思った矢先
ハルヒ「ちょっと!かがみ!今日も放課後SOS団の部室に集合よ!」
かがみ「はぁ!?なんで?撮影は終わったじゃない!」
ハルヒ「まだまだ編集とか特殊細工とか色々やることはあるの!あんたも一度参加したからには最後までやり遂げないさい!」
かがみ「な・・」
キョン「すまんなかがみ、あいつは言い出したら聞かんからな。最後までつきあってくれ」
かがみ「キョ、キョン君のお願いなら仕方ないわね。キョン君も行くんでしょ?」
キョン「ああ、俺は雑用係だからな。」
キョン君と二人っきりになるチャンスかも・・こういう作業はこなたが得意そうだけど、 今回は呼ばないでおこうかな
やるっていったのはいいんだけど、編集とかやったことないし・・ キョン君が教えてくれたりするのかな~
かがみ「こんにちは~!」
みくる「あ、やっほぉ!うふふ、また来たんですね。」
かがみ「ええ、涼宮さんに言われて無理矢理・・って本人はどこ?」
みくる「あぁ、確か機材借りにコンピ研さんの所行ってますから、すぐに戻りますよ」
かがみ「そう?じゃあしばらくまたせてもらうわ」
長門「・・・」
かがみ(長門さんの読んでる本ってなにかしら?ラノベとか読んでたりしないかなぁ)
バンッ!
ハルヒ「機材おっまたせ~!さぁキョンと古泉君中に運んで!」
キョン「ふぅ、毎度毎度力仕事は男任せか!」
ハルヒ「当たり前じゃないの!それより今から編集作業に入るからね。気を抜くんじゃないわよ!まずみくるちゃんと有希でいらないシーンのカット、キョンと古泉君でそれを繋げるそして私とかがみで特殊効果をつけるのよ!」
かがみ「ちょ、ちょっと待って!それはいいんだけど、つかさは?」
ハルヒ「ああつかさちゃんは機械音痴そうだし、一番頑張ってくれたからいいのよ!」
こ、この女~!私も機械ダメだっての!私も頑張ったっての!
ハルヒ「もうキョン遅い!何してんのよ!」
キョン「無茶いうな、言うなら、その・・朝比奈さん達に・・」
みくる「ひええごめんなさぁい、よくわかんなくて、あれ?また消えちゃった~」
長門「・・私がやる」
みくる「あ、そうですね、その方がいいかもぉ・・あ!ごめんさい~コード引っかけちゃったぁ」
かがみ「はぁ~いつになったら帰れるのかしら・・」
それからは長門さんがバリバリやってくれたけど結局5時を回っても作業は終わんなかった。
キョン「もう終わりにしようぜ?」
ハルヒ「ダメよ!もうちょっとなんだから。私とかがみ以外は作業終わってるわよね、じゃあ帰っていいわよ!私とかがみは残ってやるから」
かがみ「え、えぇ~!」
キョン「そうか・・すまないハルヒ、かがみ。お先!」
みくる「お疲れ様でぇす」 古泉「では、また明日」
長門「・・・」
嘘!みんな帰っちゃった。キョン君まで・・ていうか初めてじゃない?
私と涼宮さんが二人っきりになるの・・・
カタカタカタ・・・
かがみ「・・・」
ハルヒ「・・・ねぇ」
かがみ「何?」
ハルヒ「あんたまだキョンの事好きなの?」
かがみ「ま、まだって何よ・・あなたはどうなの?」
ハルヒ「質問を質問で返す気?あたしの質問に答えなさいよ!」
かがみ「普通は先に聞いてきた方が答えるものなのよ!」
ハルヒ「何ですって!」
かがみ「何よ!」
ハ・か「フンッ!」
カタカタカタ・・・
かがみ「・・・」
ハルヒ「・・・でもキョンって格好良くはないわよね?」
かがみ「・・ま、まぁ古泉君とかに比べたらそりゃぁ」
ハルヒ「そうよね、これでカッコイイとか言ったらどうしようかと思ったわ。」
かがみ「プッ、それにいつも愚痴ばっかり言ってるしね。」
ハルヒ「そうそう~ホントいつもうるさいわ!何だキョンいいとこないじゃない」
かがみ「なのに・・」
ハ・か「何で好きになっちゃったんだろうな~」
ハ・か「プッ!あはははははははははは~」
ハルヒ「何ハモってんのよ~」
かがみ「そっちこそ~」
ハルヒ「ねぇねぇあんた料理とかすんの?」
かがみ「少しはするけど上手くないわ」
ハルヒ「じゃ今度うちにきなさい!教えてあげる」
かがみ「ふふ、じゃあ教えてもらおうかな~」
そんなくだらない、どうでもいいような話をしていた私達は驚くべき事に・・
二人して眠っていた・・起きたら外は真っ暗だった。
かがみ「ちょ、ちょっと起きて涼宮さん!起きて!」
ハルヒ「ん・・ん?ハッ!何?何で夜なの?またあれ?」
かがみ「落ちついて!私達あのまま寝ちゃったのよ」
ハルヒ「嘘・・全然記憶がないんだけど。」
かがみ「あたしも・・ホント何時の間に寝ちゃったんだろ」
ハルヒ「そんな事いいわ!とりあえず出ましょう」
そういうって涼宮さんは私の手をとって部室をあとにした。 やっぱり夜の教室って怖い。しかも今度は夢じゃないからさらに怖い。・・案の定玄関はしめられてて、私達はしかたなく窓から出ることにした
ハルヒ「私が先にでるから、あんたはあとから来なさい。」
かがみ「うん」
1階の窓といっても結構高さがある。
涼宮さんは軽々と出てったけど、 私は上手く超えられなくて、先に降りてた涼宮さんの上に落ちちゃった。
ハルヒ「何してんの!どきなさい!」
かがみ「わあ、ごめん!」
ハルヒ「あんたって顔に似合わずどんくさいのね」
かがみ「な・・そんなこと無いわよ!」
それから駅まで私達は色々話して歩いた。
ハルヒの事を私は知らなかった 知る必要もないと思ってた。
でもハルヒといる時間はスゴイ楽しくて、居心地よかったの
ハルヒ「じゃあ私はこっちだから。また明日ね!」
かがみ「うん、また明日ね涼宮さん!」
ハルヒ「あ、そうだかがみ!」
かがみ「何?」
ハルヒ「ハルヒでいいわ!」
そう言うとすぐに振り返り帰っていった。次の日、特に変化はなかった。
いつも通りの日常 でもちょっと彼女が違う様に見えた。
それは私だけが感じる変化。今までは キョン君を通してでしか彼女を見てなかったけど、昨日それをとっぱらった本当の彼女と話せた。
周りからは変な様に見えるかもしれないけど、すごい誠実で優しい人なの でも、それを知ったからってキョン君は渡さないからね、ハルヒ!
最終更新:2007年11月04日 23:52