笹の葉ラプソディ・後編

やるべき事は終わったから、あんまりここに長くいるのも良くないって言って
キョン君は朝比奈さんを起こすことにしたの

キョン「朝比奈さん起きてください!」
みくる「みゅう・・。ふぁ、なん・・。ななな・・なんですかココ、何がどうして今はいつですかっ!」
かがみ「ちょっとは落ち着きなさいよ・・」
みくる「あっ!TPDDが・・ありません。ないよう」
かがみ「TPDD?」
みくる「うう、詳しくは言えませんがタイムマシンの様なものです、それがないと・・帰れません」
キョン「それは困りましたね」

といいながらもなぜかキョン君は困ってないみたい。グラウンドをキョロキョロ見ながら
不意にポケットから紙を取り出してみていた。まぁ私も困ってないけどね。
いきなり過去に連れて行かれて帰れませんなんてありえないわ!

キョン「何とかなるかもしれません」

そういうとキョン君は先頭を歩き出した。そして向かった先は豪華な分譲マンションだった。

かがみ「ここは・・どこ?」
キョン「ここは長門の家。ええとSOS団の一員だ。」
かがみ「その長門さんの家に何かあるの?」
キョン「ああ、あいつなら何とかしてくれる。」

そう言ってキョン君はインターホンを押した。

キョン「長門有希さんのお宅でしょうか?」
「・・・」
キョン「うーん、何と言っていいのかわからんのだが 」
「・・・」
キョン「涼宮ハルヒの知り合いの者・・と言ったらわかるか?」
「入って」

マンションのエレベータに乗って着いた先に迎えていた人は
メガネをかけて北高のセーラー服を着た女の人だった・・あれちょっとまって!
今は3年前よね?何で北高のセーラー服着てるの?

キョン「すまん、細かいことは聞かないでくれ」
みくる「わ、私は何にもしりませぇん」
かがみ「・・・」

何よ、ここまできたら宇宙人でも超能力者でも異世界人でも何でも信じるわよ

彼女に迎えられ家の中に入るとそこには・・・何にもなかった。
これが高校生の家?おかしいわ!カーテンもテレビも何にもない。あるのはテーブルだけ
キョン君がここに至るまでの経緯を話してる間ずっとそんな事を考えていた

長門「異時間同位体の当該メモリへアクセス許可申請。時間連結平面体の可逆性越境情報をダウンロードした。
かがみ「へ?何?ちょ、何するの?ぐ・・あぁ・・・」

変な呪文みたいな言葉を言った後急に長門さんが近寄ってきて、首を絞められた。そこで目が覚めた。

キョン「よう、起きたか?」
かがみ「キ、キョン君、ここはどこ?今はいつ?」
キョン「何いってんだかがみ。覚えてないのか?」
かがみ「え?何を?」
キョン「放課後お前が部室にきて、朝比奈さんや俺と話したあとすぐ寝ちゃったじゃないか」
かがみ「嘘!私そんなことしてたの?」
キョン「ああ、朝比奈さんも驚いてたぞ。」
かがみ「やだ、恥ずかしい・・」

ってことはやっぱり夢だったってこと?しかも記憶がないとか私最近おかしいかも・・疲れてるのかな?

キョン「・・・じゃ帰るぞかがみ。」
かがみ「え?」

帰る?誰と?・・わ、私と?

キョン「何いってんだ。お前以外にだれがいるんだよ。おいてくぞー」
かがみ「あ、待ってよー」

帰り道、辺りは暗くなり始めてて、いつもの坂道に他の人はいなかった。
帰りながら話した事は全然覚えてない・・ただうなずいてただけかもしれない。

キョン「かがみ、なんでそんなに離れて歩いてるんだ?」
かがみ「離れてる?そうかな?ははは・・」

一歩近づく。キョン君がこんなに近い。

かがみ「あの、迷惑じゃなかったら・・てててをね、あっ」
キョン「これでいいか?」

そのまま私達は手をつないであるいた。いつも帰る道がこんなに楽しい。駅に着いちゃうのがこんなに寂しい

かがみ「・・・」
キョン「・・・じゃあ俺はこっちだから」
かがみ「うん、また明日」
キョン「あ、これを忘れてた」
かがみ「ポッキー?」
キョン「誕生日おめでとうかがみ!」

そういうとキョン君はちょっと照れたように振り返って帰っていった。
このポッキーは・・食べられそうにないや。夢のようで夢じゃない
今日の誕生日を忘れられない、忘れちゃいけないの。未来のために。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2007年11月04日 23:52
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。