第一回キョン争奪麻雀大会

part13-82


ハルヒ「さぁやるわよっ!」
ちょっとまてルールも決まってないだろうが。
ハルヒ「そんなの適当でいいわよ」
誰と誰がやるとも決まってないぞ。
ハルヒ「そうね、あみだで決めましょう」
そんなわけでハルヒの提案で一から二十まで割り振ったあみだくじを用意した。俺が。
その結果。
第一グループ・ハルヒ、かがみ、黒井先生、鶴屋さん
第二グループ・朝比奈さん、高良さん、妹、ミヨキチ
第三グループ・古泉、つかさ、黄緑さん、橘
第四グループ・長門、泉、岩崎さん、周防
第五グループ・朝倉、森さん、小早川さん、阪中
という具合になった。
第一グループに強そうな面子が集まったな。ハルヒと鶴屋さんは強いだろうし黒井先生は年上だからやってそうなイメージがある。かがみだけ未知数だな。
第二グループは……なんかの緩そうな面子が集まったもんだ。妹とミヨキチが一緒になったのは良かった。朝比奈さんと高良さんのタッグは凄そうだ。
第三グループは古泉と橘の派閥争いにならなきゃいいんだが。訳も無く黄緑さんが勝ちそうな気がするが、つかさはどうだろうな。
第四グループは静かそうだな。泉が空気に押しつぶされなきゃいいんだが。
第五グループは一癖ありそうな気がしてならない。特に朝倉は要注意だ。何しでかすか分からん。
ルールは半荘でアトヅケ、食いタンは無し。ダブロンありの焼き鳥ウマオカは無し。
それぞれのグループで一番点数を取った奴が勝ちで、その五人の内一番低い点数の奴が問答無用で失格。
つまりグループ内で一番だからといって逃げると勝ち残っても負けるかもしれないというわけだ。うまいことできてるもんである。
さて、ルールも決まり席も決まり、妹を始めやったこと無い奴までやるというのだからそれだけで驚きなのだが、取説みたいなのを必要な分用意してあるということにもっと驚く。
まぁ取説があった所で勝てるもんでもないがな。
ハルヒ「いいわねっ。やるわよ」


長門「話がある……」
席に着く前に長門がそばに来て言った。なんだ言ってみろ。言っておくがイカサマはするなよ。
長門「それについては了承している。しかし涼宮ハルヒは違う」
なぜだ?
長門「涼宮ハルヒはその力を使って役満ばかり上がることが可能」
なるほど。確かにあいつなら知らず知らずにやりそうだな。そこまで露骨に役満ばかりでたら疑われるだろうし。
だからといってどうする? あいつの力はどうしようもないだろ。
長門「手が無いわけではない」
なんだ、あるのか。だったらそうすればいい。
長門「条件がある」
俺にできることなら何でもするぞ?
長門「優勝したらまた一緒に図書館へ行ってほしい」
そんなことでいいのか? それくらいだったら優勝しなくても行ってやるさ。
キョン「分かった。じゃあやってくれるか?」
そう言って俺は長門の頭を撫でていた。たまに妹にやるくせで決して俺が常日頃やってるわけじゃないぞ。ちょうどいい所に頭があったからついつい、な。
長門は頷いてハルヒのもとへと行った。無表情なのは相変わらずだが、俺にははっきりと照れているのが分かった。
ハルヒ「何有希? SOS団のメンバーとはいえ勝ち残ったら手加減はしないわよ」
長門「違う。これを」
ハルヒ「ジュース? ありがと、ちょうど喉が渇いてたのよね」
ハルヒは長門からもらったジュースを一気に飲み干した。
なぁ長門。あのジュースには何が入ってたんだ?
長門「涼宮ハルヒの力を一時的に極僅かではあるが抑えることを目的としたナノマシン」
何かよく分からんが凄いな。というかそんなもんがあるな普段から使えばいいんじゃないか?
長門「推奨しない」
どうしてだ?
長門「私の存在意義がなくなる」
これまたよく分からんがそれはいただけんな。分かった。居てもらわなきゃ困るからな。
長門「……そう」
呟いて長門は席についた。
さて一通り声をかけてみるか。


キョン「麻雀覚えたのか?」
ハルヒ「あんなのすぐに覚えられたわよ」
キョン「そうかい」
ハルヒ「団長として負けるわけにはいかないわっ。別にアンタのことはどうでもいいけど」
キョン「はいはい」
ハルヒ「(優勝したらキョンと何しようかしら。たまには不思議探ししないで歩いてみるのもいいかしら)」

キョン「麻雀できるのか?」
かがみ「キョ、キョンくん。や、やったことはないけど一通り役は覚えたし大丈夫だよ」
キョン「かがみはホント頭が良いな。是非その知識をお借りしたいね」
かがみ「ほ、褒めても何も出ないわよっ」
キョン「まぁ無理せずにな」
かがみ「(優勝したらキョンくんと何しよう……。そうだ勉強見てあげるのはどうかな?)」

キョン「黒井先生」
黒井「お~キョン。どないしたん?」
キョン「先生麻雀やったことありますよね?」
黒井「まあな。でも数えるくらいやし、強ないよ」
キョン「そうなんですか。意外ですね」
黒井「(優勝したらキョンと何しよかなぁ。そういえば見たい映画あったなぁ)」

キョン「鶴屋さんは強そうですね」
鶴屋「そんなことないよっ。あんま負けもしないけどねっ」
キョン「運も強そうだし」
鶴屋「そいつぁどうだろうね。でもやるだけやるよ」
キョン「頑張ってください」
鶴屋「(う~ん優勝したらキョン君と何しようかねぇ。家に呼んでお茶でもしようかなっ)」


キョン「朝比奈さん」
みくる「キョンくん何ですか?」
キョン「麻雀覚えたんですか?」
みくる「それがまだちょっとなんです」
キョン「まぁこの面子なら多少覚えて無くても大丈夫だとは思いますけど」
みくる「(優勝したらキョンくんと何しましょう。新しくブレンドしたお茶でも一緒に飲みましょうか)」

キョン「高良さん、起きてる?」
高良「あ、はい。いつももう少ししたら寝るので少し眠たいですね」
キョン「無理しない方がいいぞ」
高良「お気遣いありがとうございます。皆さんとこうして楽しめるのでがんばります」
キョン「そうか。眠くなったらいつでも言えよ」
高良「(優勝したらキョンさんと何をいたしましょう。新しい眼鏡が欲しかったので一緒に買いに……)」

キョン「……子供は寝る時間だ」
妹「むぅ~子ども扱いして~」
キョン「子供だからな。というか麻雀できないだろ」
妹「てへっ」
キョン「あと一時間したら寝ろよ」
妹「(優勝したらキョンくんと何しよっかな。一緒にお買い物行ってお風呂入ってお布団で寝たいなぁ)」

キョン「何でミヨキチがいるんだろうな」
ミヨキチ「あの、あの、あの……」
キョン「あーいい、いい。どうせハルヒに無理矢理だろ?」
ミヨキチ「えと、えと、えと……」
キョン「すまんなウチの団長が。妹の世話を頼んだぞ」
ミヨキチ「(優勝したらお兄さんとな、何しようかな……。あ、新しく出来た喫茶店に行きたいな)」


キョン「何でお前まで参加している」
古泉「面子が足りないとのとこで」
キョン「だからってなぜお前なんだ」
古泉「団長命令なので仕方ありません」
キョン「やれやれ」
古泉「(優勝したら彼と何をしましょうか。ここは一つじっくり話し合う機会を設けてみるのもいいですね)」

キョン「つかさは麻雀できるのか?」
つかさ「う~ん説明書みたいなのは見たけど数が多くて」
キョン「そっか。分からない時は聞いてくれ」
つかさ「うんありがとう」
キョン「じゃあな」
つかさ「(優勝したらキョンくんと何したらいいかなぁ。ご飯食べに行こうかなぁ、マヨネーズとバルサミコス使ってるやつ)」

キョン「あの……」
黄緑「はい?」
キョン「あなたがなぜここにいるのかさっぱり皆目検討もつかないんですが」
黄緑「あら、私がいたらダメなんですか?」
キョン「いやダメってことはないんですが。まぁそのイカサマしないでくださいね」
黄緑「(優勝したら彼と何をやりましょうか。バイト先に来ていただいてお茶でも飲みましょうか)」

キョン「おいこら」
橘「そんな言い方ひどいですぅ」
キョン「何のんきに来てんだよ」
橘「佐々木さんも来てますし、私が来ない理由はありませんよ」
キョン「意味が分からん。つーかこいつと古泉と顔合わせて平気なのか?」
橘「(優勝したらこの人と何したらいいかな。もう一度こちら側についてもらえないか話し合いをしたいな)」


キョン「長門」
長門「何」
キョン「その対面は」
長門「問題無い」
キョン「そうか」
長門「(……優勝……。図書館の約束をした……)」

キョン「泉は麻雀少しは出来そうだな」
泉「まぁね~。伊達に何人も脱がしてきてないよ」
キョン「おいっ」
泉「アハッ」
キョン「ったく。この面子じゃ勝ち目も薄いが孤軍奮闘頑張ってくれ」
泉「(優勝したらキョンキョンと何するかねぇ。コミケ行ったり、アキバ行こうかねぇ)」

キョン「えっと岩崎さん」
みなみ「あ、はい……」
キョン「え~と麻雀は?」
みなみ「はじ、めてです」
キョン「そ、そうですか(初対面で何話したもんか)」
みなみ「(優勝したら先輩と……。男の人は少し苦手だからこの人と……)」

キョン「…………あ~」
周防「―――――」
キョン「周防はそのこういうことは出来るのか?」
周防「―――わたしは……期待」
キョン「期待? よく分からんが突然人の腕を掴んだりしないようにな」
周防「(―――優勝……。―――――興味有る……)」


キョン「朝倉、お前本当にこのままいるつもりなんだな」
朝倉「あらせっかくカナダからきたんだからいいじゃない」
キョン「それはもういい。というかお前は麻雀出来るのか?」
朝倉「情報思念体をなめてもらっちゃ困るわ」
キョン「いっとくがイカサマしたら即刻退場だからな。そのつもりでいろ」
朝倉「(優勝したらキョンくんに何しよ。新しいナイフも買ったばかりだし、おでんも食べてもらいたいな)」

キョン「何で森さんまで」
森「あら、私がいたら何か不都合でも?」
キョン「いやそれはないんですが、機関の仕事はどうしたんですか?」
森「今日はお休みですので」
キョン「そ、そうなんですか……頑張ってください……」
森「(優勝したら彼をどうしましょう。お疲れの様に以前のようにお仕えしましょうか)」

キョン「えっと小早川さん、だったよね」
ゆたか「はいキョン先輩」
キョン「キョ……泉だな。まぁ泉が俺の本名知ってなさそうだし仕方ないか。顔色悪いみたいだけど大丈夫?」
ゆたか「私体弱いので。でも皆楽しんでるから私のせいで悪くしたくないし」
キョン「そうか。無理するなよ。何かあったらすぐ俺を呼んでくれ」
ゆたか「(優勝したらキョン先輩と何してもいいんだよね。男の人とお話するの慣れてないし先輩に頼めないかなぁ)」

キョン「犬までつれてくるくらいなら来ない方が良かったんじゃないか?」
阪中「涼宮さんに呼ばれたのね」
キョン「なるほど。ところで麻雀は?」
阪中「家族でやる程度なのね」
キョン「そうか、なら大丈夫っぽいな」
阪中「(優勝したら彼と何してもいいのね。ウチの子と一緒に散歩して欲しいのね)」

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最終更新:2007年07月31日 11:51
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