part14-30
車の免許を取り、車は親戚が練習してみた方がいいと貸してくれたので早速運転してみることにした。
結構は休日。晴れやかな日。駅前まで行こうかと思い走らせていると高良が同じ所でうろうろしていた。
俺は車を止めて窓を開け声をかけた。
キョン「高良、どうしたんだ?」
みゆき「あ、キョンさん。車ですか」
キョン「ああ」
みゆき「実は歯医者に行かなきゃいけないんですが」
キョン「だったら乗ってくか? 初心者だから不安だと思うが」
みゆき「いえあの歯医者はすぐそこなんですが、そのお恥ずかしながら怖くて」
キョン「そうだったのか」
みゆき「いつもこうして迷っているのでもっと遅い時間に予約を取ってるんですよ」
キョン「だったら気分転換にドライブでもどうだ?」
みゆき「えっ、いいんですか?」
キョン「高良さえ良ければな」
みゆき「じゃ、じゃあお願いします」
そんなわけで高良を乗せて運転している。
キョン「この辺の景色もちょっと前とは変わったよな」
みゆき「そうですねえ。私も久しぶりに行ったお店が無くなっていたことがありまして。お恥ずかしながら」
キョン「それは残念だったな。どういう店だったんだ?」
みゆき「え、えとその」
キョン「ん?」
みゆき「し、下着……屋さんです」
キョン「……すまん」
みゆき「ぃぇ……」
キョン「きょ、今日は良い天気だな」
みゆき「そっ、そうですね。あ、キョンさん寝癖がついてますよ」
キョン「マジ?」
みゆき「後ろの方ですから見えないと思いますよ。私が直してあげましょうか?」
キョン「頼む」
みゆき「じゃあこちらにきてください」
キョン「おお」
子供「ママーあの人たちチューしてるチュー」
母親「仲が良いのね」
子供「仲がいいとするの~?」
母親「そうよ」
キョン「…………」
みゆき「…………」
キョン「…………」
みゆき「……やっぱり私歯医者行きますね」
キョン「そ、そうか。でも急にどうしたんだ?」
みゆき「その、移るって聞いたことがあるので……」
そんな一日。
最終更新:2007年07月31日 12:37