ep08 サ イ カ イ

雨が降っている。・・・この中で俺は珍しい奴と出くわした。
キョン「あ・・朝倉・・・?」
朝倉「あら?覚えててくれてたの?」
そりゃ忘れるはずがない。なんてったって俺は・・・
朝倉「心配しないで。私は何もしないから」
キョン「・・・・・」
朝倉「それに・・・こっちをずっと見てる人もいるみたいだし」
キョン「えっ・・・」

長門「・・・・・」
あいつ・・・傘もささずに・・・。
朝倉「そう言う訳だから今日はあなたの顔を見に来ただけ。じゃね」
キョン「ま、まてっ!」
朝倉「・・・?」
キョン「お、お前の目的は何だ。なぜここへ戻ってきたんだ」
朝倉「・・・世界が・・・そうなったから」
キョン「・・・ハ?」
朝倉「・・・ううん。ちょっとね。興味を持った人がここにいるから・・・」
キョン「興味を持った人・・・?」
朝倉「心配しないで。あなたではないわ」
キョン「・・・かがみか?」
朝倉「・・・・じゃね」
キョン「お、おい!」
朝倉はそういい、雨の中颯爽と走っていった。
あいつは・・・何を考えている。興味を持った人・・・か。
長門「・・・大丈夫?」
キョン「おお!驚かすなよ~長門。・・・それより明日話があるんだが」
長門「大体はわかる」
キョン「念のため、かがみも呼んでおくか?」
長門「そのほうがいい」
キョン「じゃあ、そうっすっか」

翌日 学校
キョン「ふぁ~あ。ねむ・・・」
いつものように学校へ登校した。何とか朝倉に出会わずにすんだが。
ってあいつ俺には興味ないんだったっけ?
それならそれで助かるが・・・まさか転校してきたりしないよな?
かがみ「おはよーっ」
みさお「柊!やっと来たか~」
あやの「もう大丈夫なの?柊ちゃん」
かがみ「ウン。もう平気」
みさお「じゃ早速宿題見せて」
かがみ「何でだよっ!!!」

キョン「元気そうだな」
かがみ「キョン君。おはよう」
キョン「ところで、今日の放課後昨日の続きを話したいんだが・・・」
かがみ「へっ。昨日の・・・うん。いいけど」
谷口「なんだなんだ~キョンの愛の告白かぁ~」
キョン・かがみ「!!!」
みさお「マジか!?」
あやの「ウソッ!?」


廊下
古泉「なんですと!?」


かがみ「へ、変なこと言わないでよ!谷口君!///」
キョン「誤解を招くこと言うな。って皆の視線が・・・廊下から変な奴も覗いてるし!」
谷口「そりゃこっちのセリフだぜ。放課後に『話』があるなんて、もう定番だろ?」
キョン「俺は今日始めてお前が学校休めばいいのにと思った。なんでこんなときに」
かがみ「う、う~」
ハルヒ「・・・・・」


周囲の異様な視線を喰らいながら授業を受け、なんとか放課後になった。
キョン「つ、疲れる・・・」
かがみ「ハァ・・・・」
もうこれからシリアスな話をするのに体がもたない。長門は体力を回復する魔法とかもってないのか?んなもんあるわけないか。
そもそもこの原因は、
谷口「よっ。御両人。これから甘い甘い語り合いが始まるのかなぁ~こんちくしょう」
こいつだ。
キョン「んなわけないだろ。それに長門も話しに加わるんだから・・・」
谷口「長門~?なんでだ?」
キョン「お前には関係ないさ」
谷口「ふう~ん。ま、俺は帰るわ。程々にしとけよ」
随分引きが早いな・・・。もっと食い付いてくるのかと思ったのだが。まあそれはそれでいい。
キョン「じゃ、長門のクラスへいくか?かがみ」
かがみ「う、うん・・・」
ハルヒ「ちょっと待ちなさい!2人とも!」
キョン「・・・?」
かがみ「?」
一難去ってまた一難・・・とはこの事だろうか。
キョン「なんだ?ハルヒ?」
ハルヒ「朝の話、聞いたわ!話って何するの?」
かがみ「え、えと・・・」
キョン「これだけはいえる。朝谷口が言ったこと気にしてるなら忘れとけ。そんな話は関係ないからな」
かがみ「・・・・・」
ハルヒ「じゃ、なんの話をするのよ?」
キョン「本だ。長門の奴が本を俺に貸してくれるそうだ。んでかがみには貸してた本を返すとか言ってた」
ハルヒ「ホントに?いまいち嘘くさい」
かがみ「ほ、ホントよハルヒ。私は有希に『ゼロの使い魔』貸したもの。それを今日返すって」
ハルヒ「・・・部室でやればいいのに・・・。いいわ。でも今日も活動するからね!絶対来なさいよ!」
キョン「わかったわかった」

廊下
キョン「ふぅ~今日は厄日か?全く」
かがみ「アハハ。でも確かに今日はツイてないよね」
キョン「やれやれ・・・ここだったか。あいつの教室は」

ガラッ
キョン「来たぞ。ながt・・・」
かがみ「が・・・・・」
長門「・・・・・」
こなた「あれ?キョンとかがみ~どったの?」
つかさ「???」
かがみ「ど、どうしてこなたとつかさとみゆきがいるのよ~!」
みゆき「じ、実はですね・・・」

かがみ「有希のノートをね。なんだ、そうだったんだ」
長門「迂闊」
つかさ「まあ落し物なんて誰でもするから気にしないでユッキー」
長門「ユッキー?」
キョン(ど、どうすんだ。これ)
みゆき「あの・・・そちらの方は・・・かがみさんの」
かがみ「うわっ!違う違う!!そんなんじゃないのよっ!!!」
みゆき「あ、そうでしたか。すみません」
こなた「必死に否定するかがみん萌えー」
かがみ「う、うるさいっ!!!」
キョン「そんなに思いっきり否定しなくてもなぁ」
かがみ「あ、えと、そんなんじゃないのキョン君。えとそのあの・・・」
つかさ「お姉ちゃん随分興奮してるね」
こなた「まあ今青春真っ只中の女の子だしね」
みゆき「アハハ・・・」
かがみ「そんなんじゃないってばー。もーっ!!!」
長門「ユッキー・・・」

結局、泉たちがなかなか帰らず、あの話は長門の家でやることに。
とりあえず部室へ行かないとな。ハルヒがうるさいからな・・・。
ガチャ
ハルヒ「遅い!!!」
キョン「やっぱりか・・・」
ハルヒ「何してたの?」
キョン「実はな・・・」

俺は先程の出来事を話した。
ハルヒ「だから。ここですればよかったでしょ!」
キョン「仰るとおりです」
本当はこんなことやるために行ったのではないんだがな・・・。

結局今日もただただゲームをやるだけの活動だった。というかこの部の存在はあるのか?
ハルヒに朝比奈さん、古泉はそれぞれ自分の家へと帰っていった。
俺とかがみは長門の家、もといマンションへ向かった。

長門の部屋
かがみ「へえ~有希って一人暮らしなんだぁ~知らなかった」
長門「そう」
俺はここへ数回は来てるのだが・・・ホント、なにもないな・・・。

キョン「さてと!まずはどこから話そうか」
長門「まずは昨日のことを」
キョン「そうだったな」
かがみ「昨日なにかあったの?」
キョン「ああ、お前の家から帰る途中、朝倉に出会った」
かがみ「!」
キョン「それに妙なことも言ってたな。どうもここいらにあいつの興味を持った人がいるらしい」
かがみ「興味を持ったって・・・誰のこと?」
キョン「さあ、わからん。それから・・・世界が変わったとかどうとか」
かがみ「せ、世界・・・?」
キョン「ああ。長門。これは一体?」
長門「おそらく改変世界のこと」
キョン「改変世界ってハルヒの力か!?」
かがみ「???」
長門「彼女の思うがままの世界。それを作り上げたときに朝倉がこちらへ現れた」
キョン「あの『ハルヒ的変体パワー』か・・・」
かがみ「・・・・・」(あぶなっ。笑ってしまうところだった)
キョン「あとは・・・興味をもった人物か・・・誰なんだ一体」
長門「私の推測では・・・かがみ。柊かがみの線がある」
かがみ「わ、私!?」
キョン「な、なんでだ!?」
キョン「その点は不明。彼女がなぜ興味を持ったのか。あるいはあなたに何かあるのか」
かがみ「へっ・・・」
キョン「ま、待て待て。かがみは普通の一般人なんだろ?何かあるってのは考え方難いんじゃ・・・」
長門「わからない。ただあなたと同じでもしかすれば涼宮ハルヒの出方を待っているのか見知れない」
かがみ「・・・・・」
キョン「とりあえず、様子見となるのか・・・危険だなぁ」
長門「私に任せて」
キョン「あ、ああ。頼りにしてるぞ。長門」
かがみ「・・・・・」(何かあるって・・・そ、そんなわけないよね・・・そんなわけ・・・・・)
キョン「とりあえずあいつは危険だからな。かがみも気をつけろよ」
かがみ「・・・・・」
キョン「・・・?かがみ?」
かがみ「へっ・・・!?あ、うん。そうするね・・・・・」
キョン「大丈夫か?」
かがみ「うん。平気平気。アハハ・・・」

そんなこんなで話が終わり、警戒しつつ自分たちの帰路に着く。
妹「キョン君お帰り~遅かったね」
キョン「いつもこんなもんだろ」
と思っていたがいつもより30分帰りが遅かった。
俺が飯を食っているときにメールが来た。かがみからだ。
『無事に家に帰れたわ。今日も難しい話だったわね』
どうやら無事らしい。よかったよかった。

しかし、今日の話だが、かがみに何かある。この言葉が頭の中をよぎった。
もし本当に何かあるとすれば、あいつは宇宙人か?未来人か?超能力者か?はたまた異世界人なのか?
こんな事ばかり考え、最終的に変な考えについた。
キョン「ハルヒと同じ存在か・・・またはそれに近い者・・・」

キョン「んーな訳ないか。もう疲れたし寝るか」
ハルヒと同じ存在て・・・やれやれ。


柊家
夜に珍しくみゆきから電話がかかってきた。
みゆき「あのですね。今日廊下を歩いていたら壁にぶつかってしまい、プリントを落としたのです」
みゆき「そんな時に笑顔が絶えないその人がプリントを拾って下さって『大丈夫ですか?お怪我は?』と声をかけてくださいました・・・とてもお優しい方でした」
みゆき「それからその人のことが頭から離れないのですが・・・これって一目惚れなのでしょうか?///」
かがみ「あーうん。多分そうね。みゆきにもとうとう恋する時が訪れたか」
みゆき「やっぱりそうなのですか。今ちょっと頭が熱くて眠れないのですよ」
かがみ「うん。興奮してるのか・・・誰かわからないけど私も応援するわ。頑張って!みゆき!」
みゆき「あ、ありがとうございます。かがみさん。話したら少しスッキリしました」
かがみ「いいよいいよ。なんかあったらまた相談に乗るからさ」
みゆき「ありがとうございます。では失礼します」
プツッ
かがみ「ふ~ん。みゆきに好きな人がねぇ~」
かがみ「笑顔が絶えない・・・古泉君・・・なわきゃないか~アハハハハッ」
ドア越し
つかさ(お、お姉ちゃんが1人で笑ってる・・・だ、大丈夫かなぁ・・・)

古泉家
古泉「ん・・・また閉鎖空間ですか。困ったものです。折角これからひだまりスケッチのDVDを見ようと思ったのに・・・残念です」

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最終更新:2007年08月05日 14:46
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