こなた「この間、WAWAWAの谷口が『もし私が嫁になったら』なんて話しててさー」
そうじろう「ファイナルフュージョンの承認をくれ。パパ消し炭にしちゃうぞー」
こなた「物騒だなー。私は、谷口にはその気ないヨ」
そうじろう「……『には』?」
こなた「うっ――そうだ、ゆーちゃんがお嫁さんになったらどうなるかな?」
そうじろう「おい、さっきの『うっ』ってn
こなた「専業主婦かな? 共働きかな? まさか仕事一筋?」
ゆたか「……」
キョン『ただいま』
ゆたか『おかえりー。夕ご飯は待ってて、これ仕上げちゃうから』
キョン『何書いてるんだ?』
ゆたか『えへへ、自作の絵本なんだ。ほら……もうすぐ生まれるでしょう?』
ゆたか(……あれ? これじゃ『お母さんになったら』だよ?)
キョン『新しい絵本か?』
ゆたか『うん。もうすぐ〆切りなの』
キョン『大変だな……今日の夕飯は俺が作るよ』
ゆたか『うん、ありがとう。……最初は子どものため、それから趣味で始めたことが仕事になるなんてなあ』
キョン『趣味を仕事にできるのは幸せなことだ。胸を張っていいんだぞ、ゆたか』
ゆたか(……こういう道もあるかなあ)
☆
ゆたか「で、お姉ちゃんが『もしお嫁さんになったら』なんて話しててー」
ひより「先輩もいきなりだなー」
ゆたか「みなみちゃんならいいお嫁さんになりそうだよね」
ひより「うんうん、何でもそつなくこなせるし」
みなみ「……」
みなみ『…………』
キョン『何してるんだ?』
みなみ『……笑顔の練習を。赤ちゃんは、無表情を怖がると聞いたので』
みなみ(……違う。これじゃ『お母さんになったら』だ……)
キョン『そんなに思いつめることでもないぜ。みなみはちゃんと笑えてるよ』
みなみ『本当に?』
キョン『年中みなみを見てる俺が言うんだから、間違いないさ』
みなみ(……そうか、これが夫婦か)
☆
みなみ「……田村さんはどうするの?」
ゆたか「漫画家って、主婦と両立できるものなのかな?」
みなみ「でも大変そう……」
ひより「……」
キョン『おはよう』
ひより『おあよーございあす……あ、朝食できてるんで、どぞ……うぅ』
キョン『また徹夜か。体に悪いぞ』
ひより『だって〆切りが……あ……zzz』
キョン『やれやれ……お疲れさん、風邪ひくなよ』
ひより『……はっ、すいやせん! 今起きまs』
キョン『いや寝なくちゃダメだ。明日から家事とかサポートするから、今日は休め』
ひより『うぅ……ありがとうござ……zzz』
ひより(理解してもらえるか、それが問題っスねえ……)
☆
かがみ「で、こなたのクラスの谷口ってのが『もし嫁になったら』なんて話してたのよねー」
あやの「面白そうな人ね」
かがみ「反応薄いなあ。あ、そうか。峰岸にとっては免疫のない話でもないかー」
あやの「もう、柊ちゃんてば……みさちゃんも何とか言ってよ~」
かがみ「日下部が嫁になったら……うーん、何か想像できないな」
みさお「……」
みさお『うえー、雨かよー』
キョン『弱ってるみさおはかわいいな』
みさお『なんだよ、普段はかわいくないみてーないい方してー』
キョン『そりゃ失礼……ところで、それ何だ?』
みさお『何って、ポニーテールだぜ! 好きだろ?』
キョン『それじゃちょんまげだろw』
みさお『うおっ、扱いひでー!』
みさお(……あれ? 今と大して変わんなくね?)
☆
ゆたか「先輩! 子どもとか好きですか?」
みなみ「私……笑えてます?」
ひより「今度、アシスタントとか頼んでいいっスか?」
みさお「なあなあ、もしかしてキョンてツンデレじゃね?」
キョン「何なんだ本当に……トクニコドモッテ」
ハルヒ「…………」
神人「ガッシ! ボカ!」
古泉「ギャッ! グッワ!」
ハルヒ「…………ねえ」
神人「ッ!」
古泉「ッ!?」
キョン「何だ?」
ハルヒ「あたしってさ。主婦とキャリアウーマン……どっちが似合うと思う?」
神人「( ゚д゚ )」
古泉「こっち見んな」
☆
谷口「この間した『もし嫁になったら』の談義なんだが」
キョン「お前、結局は妄想したいだけだろ」
谷口「だから俺と、とは言ってないだろ。黒井先生とかどうだ?」
キョン「あくまで進めるつもりか」
こなた「……」
ななこ『うおーっ!』
キョン『ど、どうしたんですか?』
ななこ『またメンテ入りよった! 週末はがっつりネトゲって決めとったのに――!』
キョン『は、はあ』
ななこ『こうなりゃロッテに勝ってもらわんと気が晴れへん。ビールと枝豆用意しいや、応援するで!』
キョン『はいはい……まったく、俺がいないとダメな人だな』
こなた「ぷっw」
つかさ「笑ってるけど、何だかほのぼのでいい感じの家庭に見えるよ……?」
最終更新:2009年02月23日 01:01