正月

4-640氏

一月。
キョン「それにしても意外だったな。どうせお前のことだからもっとでかい神社に行きたがるのかと思ったけどな。」
ハルヒ「一年の初めからあんな人ごみにもまれたくないでしょ。近所の神社で十分よ。」
みくる「でもここもけっこう賑わってますね。」
古泉「ここにきているみなさんも涼宮さんと同じ考えなのでしょうね。それでも大きな神社よりは幾分ましかとは思いますが。」
俺たちは今近所の神社にきている。ハルヒの提案により強制的に初詣に行くこととなったからだ。 ちなみに俺たちというのは、いつものSOS団のメンバーである。
ハルヒ「やっぱ正月と言えば羽子板よね!ちょっとキョン羽子板買って来て。」
キョン「お前はまた唐突な!やりたいなら自分で買ってくればいいだろ。」
ハルヒ「つべこべ言わない!あんた男でしょ!」
キョン「古泉だっているじゃないか。」
ハルヒ「古泉君は副団長だからダメなの!団長の命令は絶対なのよ!はやく買って来る!」 古泉「すみませんがそういうことなので。」
古泉のにやけ面が無性に腹が立つ。
キョン「やれやれ。」
そういや前にもこんなことあったな。そんときはストーブを取りに行かされたっけ。
キョン「すみません。これくだs・・・ん?隣のクラスの柊じゃないか。なにしてんだこんなとこで。」
かがみ「え・・・。い、いやわたしの家ここだからそれで///」
キョン「そうだったのか。それは知らなかったな。ということは妹も同じように巫女姿で働いてるのか?」
かがみ「う、うん。キョン君は今日誰と来たの?」
キョン「涼宮たちと来たんだ。まぁ来たというか強制的連れて来られたというのが正しいな。本当は家でゆっくりしたかったんだが。」
かがみ「わたしもゆっくりしたかったわ。でも家がこんなだから働かないわけにはいかないしね。」
キョン「実家が神社ってのも大変だな。」
かがみ「大変よ。正月なんかはもう働きどうしだもの。」
俺と柊はこんな感じでしばらく談笑していた。
すると
ハルヒ「なにいちゃついてんのよ。」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒがやってきた
ハルヒ「ちょっと遅すぎると思ったら巫女さんといちゃついてるなんて!SOS団の恥さらしだわ。」
かがみ「あ~ごめんね涼宮さん。あたしがしゃべりかけちゃったのよ。」
ハルヒ「ん?あなたはたしか双子の・・・。」
かがみ「そうそう、同じクラスにつかさがいるでしょ?その姉なんだ。」
キョン「まぁそういうことだ。話し込むのも無理ないだろ?」
ハルヒ「ふん!まぁいいわ。ちゃっちゃと買いなさい。お参りを済ませたら 今日はSOS団で羽子板大会を開催するんだからね!もちろん負けたら顔に墨塗るわよ!」
そうして俺は柊に金を渡し羽子板を買った。なぜ俺が自腹をせねばならんのかは分からんがな。
キョン「じゃあな柊。仕事がんばれよ。」
かがみ「おたがいにね。」
かがみ「ふぅ・・・。」
つかさ「どうしたの?おねぇちゃん。なんかいいことでもあったの?」
かがみ「い、いや別になにもないわよ!」 つ
かさ「ふーん。あ、そういえばおねぇちゃんさっき誰と話してたの?」
かがみ「あんたと同じクラスのキョン君と涼宮さんよ。」
つかさ「えー!!そうだったの!?わたしも話したかったなぁ・・・。」
俺たちはお参りを済ませ、おみくじを引こうということになった。
ハルヒ「みんなでいっせいに開くわよ!せーっの!!」
結果はこうだ。
キョン「吉か。まぁまぁだな。」
ハルヒ「吉?だめね。SOS団なら大吉をとりなさい大吉を!」
キョン「そういうお前はどうなんだ?」
ハルヒ「もちろん大吉よ。」
そういえばこいつにはそんな能力があったな。
みくる「あの~中吉っていいんでしょうかぁ?」
キョン「いいほうだと思いますよ。」
みくる「よかったぁ~。」
ハルヒ「みくるちゃんはまぁまぁね。古泉君と有希は?」
古泉「残念ながら僕は凶でしたよ。ご期待に添えられずすみません。」
長門「・・・大吉。」
こいつはこいつで情報操作とかやってるんじゃないだろうな。
ハルヒ「さすが有希ね!わたしの見込んだだけのことはあるわ!」
長門はお前が連れてきたわけじゃないだろ。
こんなことをやっていたら柊姉妹がやってきた。
泉を引き連れて。
かがみ「おっす!キョン君たち!」
こなた「やっほー。SOS団はホントなかよしだねー。」
ハルヒ「当たり前よこなた!SOS団の結束力を甘く見ないでちょうだい!」
キョン「お前が強制的にみんなを連れてきてるだけだろうが!」
ハルヒ「そうだ!こなたたちもいっしょに羽子板大会に参加しない?」
こなた「ん~わたしは暇だからぜんぜんいいけど。かがみんとつかさは~?」
かがみ「わ、わたしも別にいいわよ(キョン君がいるなら)」
つかさ「おねぇちゃんがやるならわたしもするよー。」
ハルヒ「じゃあ決定ね!!第一回羽子板大会開催~!」
ハルヒが高らかに宣言した。こなたたちも巻き込んでしまって大丈夫なのか?まったくどうなることやら。
ハルヒ「まずはペア決めね!アミダ用意したから!これで決めましょ!」
キョン「おいおい。羽子板でダブルスかよ。」
ハルヒ「細かいことは気にしない!!さぁはやく引いて!!」
かがみ「(キョン君となれますように!)」
くじ引きの結果、ハルヒと古泉、柊妹と朝比奈さん、泉と長門、そして俺は柊姉という組み合わせになった。
キョン「よろしくな。まぁせいぜい罰ゲームくらわないようがんばろうぜ。」
かがみ「う、うん。よろしくね///」


 

かくして世にも奇妙な第一回SOS団対抗羽子板ダブルス大会の幕がきっておとされた。

 

ハルヒ「負けたら代表者一名が顔に落書きの罰ゲームだからね!」

 

キョン「へぇへぇ分かりましたよ。」

 

一回戦

俺・柊姉チームVS朝比奈・柊妹チーム

 

かがみ「つかさ~!覚悟しなさいよ~!」

 

つかさ「えへへ。よろしくねお姉ちゃん。」

 

キョン「よろしくお願いします。朝比奈さん。」

 

みくる「あっよろしくお願いしますぅ。」

 

・・・・・・・・・・

 

みくる「ふぇ~ん。顔が気持ち悪いですよぉ。」

 

つかさ「ごめんなさい。朝比奈さん。私のせいで・・・。」

 

キョン「本当にすみません朝比奈さん。」

 

俺は今朝比奈さんの可愛らしいお顔に墨を塗っている。そう

この勝負は俺たちの勝利ということであっさりとケリがついてしまったのだ。

まぁお世辞にも運動神経がいいとはいえない朝比奈さん、柊妹のペアだ。

それに曲りなりとも俺は男なので力の差というのは必然的に出てきてしまう。しかし一番の功労賞は柊姉だろう。

たくさん点をとり、なおかつ俺のミスもカバーしてくれた。かなり運動神経いいんだな。

だけどそんなに一生懸命やらなくてもいいんだぞ。負けたってどうせ罰ゲームくらうの俺なんだから。まぁ気持ちはうれしいが。

 

かがみ「べっ別にキョン君のために頑張ってるわけじゃないんだから!自分のプライドが許さないのよ!///

 

キョン「そうかい。」

 

・・・柊姉もといかがみはハルヒに似ているところがあるな。ハルヒに比べれは100万倍マシだがな。


 

二回戦

ハルヒ・古泉チームVS泉・長門チーム

 

ハルヒ「こなたっ!有希!覚悟しなさい!その顔を墨まみれにしてあげるから!」

 

こなた「こっちだってまけないよぉ!ね!ながもん!?」

 

長門「・・・(コクリ)」

 

古泉「お手柔らかにお願いしますね。」

 

ハルヒはひどく上機嫌だ。こんなときは閉鎖空間が現れなくていいんだろうけどな。

 

・・・・・・・・・・

 

 

結果

ハルヒ・古泉チームの勝利。

試合は白熱したものだった。

この4人は運動能力が非常に高い。なので試合もハイレベルなものとなったが、

長門は自分の周辺に飛んでくる羽だけしか打ち返さない。

そこで差がついて泉・長門チームは敗北してしまった。



 

ハルヒ「SOS団団長は負けるわけにはいかないのよ!」

 

満面の笑みのハルヒ。

 

古泉「いやぁ。勝ててよかったですねぇ。」

 

相変わらずにやけ面の古泉。

 

長門「・・・。」

 

これまた相変わらず無言の長門。また本を読み始めやがった。

 

こなた「むぅぅぅぅ~~。」

 

不機嫌な顔でハルヒに墨を塗られている泉。額には肉と書いてある。

古いぞ!ハルヒ!

 


 

 

決勝戦

若干決勝戦を行うには早すぎるような気もするが、4チームしかないので仕方あるまい。

 

俺・かがみチームVSハルヒ・古泉チーム

 

ハルヒ「いい古泉君!キョンなんかに負けたら絶対ダメよ!本気出しなさい!本気を!」

 

古泉「分かりました。涼宮さんがそうおっしゃるんなら本気を出させてもらいますよ。」

 

古泉め!今まで本気じゃなかったのか?

 

かがみ「キョン君!決勝まできたんだからどうせなら優勝目指しましょう!」

 

キョン「あ、ああ。」

まだ一回しか戦ってないのに決勝戦と呼んでいいものか甚だ疑問だけどな。

 


 

試合開始。

 

古泉のサーブから始まった。

 

古泉「ふんもっふ!!」

 

・・・とれるかよ。めちゃくちゃ速いぞ!古泉の本気がこれまでとはな。

 

試合は一方的な展開だった。かがみもかなりがんばってくれていたんだが、

古泉のふんもっふや何やらつぶやきながら放つマガる球には、歯が立たなかった。

 

・・・・・・・・・・

 

結果

 

俺・かがみチームの惨敗。

 

 


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最終更新:2007年12月27日 18:20
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