◆ugIb3.rlZc氏の作品
澄み渡る空、心地良い風、隣には想い人+α…
私は屋上が好きだ。
大好きな人が、私の作ったお弁当を美味しそうに食べてくれる場所…
彼の笑顔を一時だけでも独り占めに出来る場所…
今日は見物人が居るけどね。
ー君と響き合う屋上ー
キョン「今日も一段と美味しいな。料理の専門学校に行くまでも無い位だ」
そう笑って言ってくれる彼が、私は好きだ。
純粋に、その言葉が私を幸せにしてくれる…
つかさ「えへへ…やっぱりキョンくんは褒めすぎだよ~」
キョン「そんな事はないさ。だろ、長門?」
長門「そう」
そう、+αはユッキー。
初めてキョンくんにお弁当を作ってあげた日…唐突に現れて、お弁当の催促をしてきたの…
キョンくんだけに作ってあげたかったのになぁ…
でも、私の料理を美味しそうに食べてくれるから良いんだ!うん、良いんだ!納得しろ私!自重しろ私!
ー教室ー
かがみ「あんたもよくやるわね?毎日作って疲れない?」
教室に戻ると、お姉ちゃんがこなちゃん達と喋っていた。
つかさ「うん、大丈夫だよ♪食べて欲しい人に作るんだもん!疲れるなんて事ないよ~」
これは本心。あの笑顔を見れるなら、私は幾らでもお弁当を作れる…
彼が満足すれば、私も満足できる…
本当に彼が好きなんだなと、他人事の様にしみじみ思った。
こなた「料理は女の武器の1つだからネ!つかさの事は、ウェポンマスタリーと呼ぶヨ」
かがみ「意味が分からねぇよ」
みゆき「私も見習わなくてはいけませんね」
ー放課後ー
あの日から、私は途中までキョンくんと帰る様になった。
キョンくん曰く、「礼をするのに邪魔に入られたくない」そうです。
お弁当を作る代わりに、帰り道にお礼をして貰うのがお約束になっちゃった♪
寄り道をしたり、手を繋いで貰ったり……キスをして貰ったrくぁw背drftgyふじこlp;@:「
キョン「どうしたつかさ?顔が赤いぞ?」
つかさ「う、ううん!何でも無いよ!?」
妄想が走り出して止まらなくなってきちゃったよ~…
…うん!今日はアレをして貰おう!!
ふふふ…ふふふふふ…
キョン「正直、怖いです」
勇気を出して言うんだつかさ!頑張れつかさ!
つかさ「きょ、キョンくん!お願いがあるのっ!」
いきなり声を張り上げたせいか、キョンくんの肩がビクッてなった。ゴメンナサイ…
キョン「な、なんだ?」
つかさ「キョンくんに……お姫様抱っこして欲しいの!」
………
…………
キョン「…ず、随分と急だな」
キョンくんが狼狽してる…突然過ぎたね私!
やっぱりダメ…かな?
そう思った瞬間、彼が微笑み、私の腰に手を回してきた。
キョン「まぁ、それ位ならお安い御用さ」
そう言った刹那、私の体はフワリと浮かび、彼の腕の中に抱き上げられていた。
つかさ「………」
自分から言い出した事なのに…
突然だったのと、彼の逞しさを感じて、黙り込んでしまった…
やっぱり、男の子なんだよね…
キョン「どうした?落ち着かないか?」
つかさ「…はっ!う、ううん!嬉しくて…ね?」
ダメだ、顔が熱いよ~…
でも…もうひと頑張りしてみよう!
つかさ「キョンくん…このまま、キス…して欲しいな…」
あの日から、私は少し大胆になってきている。
少しじゃないよね…
キョンくんは再び微笑み、私の唇に唇を重ねてくれた…
キョン「…満足ですか?お姫様」
つかさ「…うん♪」
よく見ると、キョンくんが顔を赤くさせている…私もまた、同じ様に赤くさせているんだろうな…
長門「……」
キョン「長門さん!」
だから、どっから湧いてくるのユッキー!
長門「…私もお弁当を作ってくる」
なんで対抗意識を燃やしてるのユッキー!?
ま、負けない!負けないよ私!!
キョン「あー…、俺はどうしたら良いのでしょう?」
ー柊家ー
ユッキーがどんなお弁当を用意してこようと、私は負ける訳にはいかない!
かがみ「つかさが燃えてる…?何があったのかしら?」
ー長門宅ー
長門「明日は私がお弁当を作る」
朝倉「め、珍しいわね…ちゃんと作れるの?」
長門「無問題。カレーは得意」
『ラストを飾るは長門さん』
ー完ー
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