◆I6QqpqKJmg氏の作品です。
さて、皆さんはモテすぎて困るという現象をご存知だろうか。まぁ俗にいうハーレムというものである。
しかし世の中にはこのハーレムを自分で潰す『フラグクラッシャー』と呼ばれる者がいるのを皆さんは信じられるだろうか
今回はこのフラグクラッシャーについて紹介させてもらおう
白石「実況は私白石と」
谷口「解説谷口でお送りするらしい…」
いやぁしかし白石、何で俺達が実況解説何だ?
ええと、ですね。『一番暇そうだった』からだそうです
だったらまだいるだろ、国木田とか岡部とか色々
それはもう空気という扱いで………あっと今回の主役のキョンさんが家から出てきました!
ダルそうな顔してやがんな……まぁアイツは年中ダルそうな顔してるがな。本当にフラグクラッシャーなのか?……
ここまでは至って普通の高校生ですね……今、学校前の坂につきました。ここで大きなため息!
所詮フラグクラッシャーなんて肩書きだけだって………今アイツ只のオッサンじゃねぇか
そうですね、このままじゃ………おっと、ここで後ろから来ていた柊姉妹が話しかけて来ました!だがキョンさん眠いのか~上の空です!
最低だな………女の話を聞かないやつって嫌われるんだぞ
痺れを切らしたのか~かがみさんが詰め寄ります!
かがみ「ちょっとキョン君!話聞いてる?!」
キョン「ん?あぁ、かがみもしかして前髪切った?」
かがみ「え?分かるの?」
キョン「そりゃ雰囲気が違うからな。気付かない方がおかしいよ」
かがみ「へぇ……(キョン君何だかんだ言ってちゃんと見てくれてるんだね)」
何となんとキョンさん話題を摩り替えて引きずり込んで――かがみさんの機嫌を損ねないようにした!素晴らしいテクニックですね、谷口さん
アイツは天性のジゴロかもしれん。今無意識にやったからな、意識してやるなら未だしも何も考えずにやるってのはスゴいわ………
なるほど……学校に着きましたね、今。ここで泉さんと高良さんが登場!キョンさん朝から女子四人に囲まれています!
なんとうらやま……ゲフンゲフン!けしからんな
こなた「キョンキョン~元気ないねぇ」
キョン「ちょっと寝不足でな……」
かがみ「そっとしといてあげなさい。それよりキョン君今日お昼一緒に食べる?」
つかさ「今日あたしとお姉ちゃんでお弁当作ったんだ」
キョン「……すまないが今日は食欲も無いんだ。また次の機会に誘ってくれ、本当にスマンな」
あ~っと、キョンさん二人の好意を断りました!
バカかアイツは!アレじゃあオマエラとは食いたくないって言ってるようなもんだぞ!
キョンさんは嬉しくないんでしょうかね?
イヤ、アレで喜ばない男はいないだろう。いたらそいつはホモだ、ゲイだ!言い切ってやるよ。しかしアイツこの後どうなるんだ?
かがみ「もう……わかったわよ、明日は一緒にね」
つかさ「残念だなぁ」
二人とも随分聞き分けが良いですね……
ヤツはどんなマジックを使ったんだ!?
こなた「それにしてもホント辛そうだね……」
みゆき「どこか具合が悪いんですか?良ければ保健室までご一緒しますが」
キョンさんフラグ立ててますね。みゆきさんと
だがこれをバキッ!と折るのがキョンクオリティだ
キョン「いや大丈夫だ。それより早く教室に戻らなくて良いのか?」
こなた「キョンキョンのバカ……こんなに心配してるのに」
みゆき「では戻らせていただきます……キョンさん、お体大切にしてください」
つかさ「じゃあねキョン君」
もうここまでフラグを折りまくると重症ですね……
今俺の中でアイツに対するゲイ疑惑が浮かんできた……
あながち間違いじゃないかもしれませんよ。さて、ホームルームが終わりまして……今度は凉宮さんと話していますね
ハルヒ「アンタ今日元気無いじゃない、どうしたの?」
キョン「いや、ちょっと悪い事が起きてな」
ハルヒ「何よそれ!言ってみなさい」
キョン「いやいや、そんなに気にかけてもらうほどのものじゃないんだ。気にするな」
ハルヒ「何言ってんのよ!アンタの心配事はアタシの心配事でもあるのよ!ねぇ、話してよ……」
良い雰囲気ですね……
おいおい、ここは学校でラブコメ展開には時間はまだ早いんじゃないか?
キョン「いやいや、お前の悩みはお前のものだろ」
ハルヒ「なっ……」
流石フラグクラッシャー!僕達の期待を裏切りませんね
しかしアイツはバカなのか?希代の好色家なのか?だがこれで凉宮のキョンに対する好感度はがたおちだな
キョン「だけどな、気持は嬉しかったぜ。ハルヒ」
ハルヒ「べ、別にそこまで心配したわけじゃないわよ!団長として団員を気遣うのが当然よ!あ、アンタだけを心配してるんじゃないんだから……」
予想が外れましたね。谷口さん
チッ……
さて、時間が過ぎて昼休み。キョンさんは今日は食欲が無いと言っていましたが……
食欲が無いなんて何かの間違いだろ?おっと教室を出てったぞ
曲がり角を曲がって……ぶつかった!どうやら一年生のようですね
キョン「す、スマン。大丈夫か?」
ゆたか「いえ、こちらこそ……ゴホッ、ゴホッ」
キョン「……何処か具合でも悪いのか?」
ゆたか「ゴホッ…いつもこんな感じなんです」
キョン「しかしなぁ……そうだ、保健室まで連れてくよ。せめてもの罪滅ぼしだ」
ゆたか「だけど迷惑じゃ……」
キョン「なあに平気だ。背中へどうぞ」
ゆたか「あ、ありがとうございます///」
sneg?あの野郎良い思いしてやがるな
これも彼だけがなせる技でしょうか?保健室に運び……中には誰もいませんね
キョン「誰もいないな……」
ゆたか(……///)
待て、キョン!早まるなよ!
キョン「誰もいないが……ベッドは使っても良いだろう」
ゆたか「えっ……」
キョン「ゆっくり身体を休めてくれ」
イヤッホォォ!ここまでバッキバキに折られると逆にすがすがしいぜ!
キョンさんホントスゴいっすね……ある意味尊敬します
キョン「そんじゃゆっくりしてくれ」
ゆたか「あの、名前は」
キョン「名乗るほどのもんじゃないさ。あ、君は?」
ゆたか「私は……小早川ゆたかです!」
キョン「ゆたかちゃん、か。また何処かで会うかもな。……じゃあな」
カッコいいすね……キョンさん
イヤミったらしく聞こえないのがスゲェよ……
保健室から出たキョンさん、走ってますね。急いでます
うん?部室に来たじゃねぇか。何があるんだ?
キョン「……入るぞ」
長門「どうぞ」
長門さんだけのようですね
キョン「わりぃ、借りてた本返すの忘れてた」
長門「……そう」
キョン「これ面白かったぜ。主人公に共感できるってかやきもきする感じがしたな」
長門さん椅子から立って本棚を物色してますね
ごそごそ……
長門「あった」
長門「これ」
キョン「なんだ?貸してくれんのか?」
どうやら本を貸すようですね……
キョンが本を読むとは意外だな
長門「読んで」
キョン「いや、厚すぎるな。もっと薄いやつにしてくれ」
長門「!?」
さ、最低だな……キョン……そこは気前良く『ありがとな』だろ!
これはフラグクラッシャーといえどヒドイような気がしますね……
キョン「そうだ長門、今度映画見に行こうぜ。いつだったかお前が読んでいた小説」
キョン「映画化されたんだよ。だからどうだ、行ってみないか?」
長門 ……コクッ
し、信じられん……デートに誘いやがった……
凄くキョンさんが羨ましいです……
キョン「じゃあまた放課後」
世の中は常に不公平だ……!何でキョンばかりがモテて俺には日が当たらないんだ……!
僕も同じですよ……毎日毎日女っ気が全く無い一日で……本当にキョン君が羨ましく……クッ…!あっ、本音が出てしまいました……
よしよし、今日は朝まで飲もう!
うっ……目からしょっぱいものが……谷口さん!
バカヤロォ……仕事を終えてからだ……
はい!えっと時間が経ちまして……放課後…ですね。SOS団の活動が始まるころですが、キョンさんは来てないようすですね
うん?アイツ購買にいるぞ
みなみ「えっと……(小銭足りない…)」
キョン「小銭が足りないのか?」
みなみ「あっ…はい……」
キョン「おばちゃん、これも一緒に」
購買のおばちゃん「はいよ」
みなみ「あっ……」
キョン「ありがとおばちゃん。じゃあな見知らぬ一年生、今度からは気をつけるんだぞ」
みなみ「……何故そんな事を?」
キョン「先輩として見栄を張ったまでさ。それだけだ」
みなみ「……今度お返しをさせてください」
キョン「ふむ……じゃあ今度コーヒーでも奢ってくれ。名前は?」
みなみ「岩崎…みなみです。先輩は?」
キョン「あ~……キョン、で構わない。みんなそう呼んでるからな」
みなみ「キョン……先輩……」
キョン「おっと時間ないからまたな、岩崎」
みなみ「あっ………行っちゃった。……また会えますよね、キョン先輩」
あっ、また立てやがった
もう慣れちゃいましたね。どうやら……今日は部室には行かないようですね
街に出て……裏路地の方に行ったぞ…まさか女と逢い引きか!?
いくらフラグクラッシャーといえどそれは許せませんね……いや、これは違います!猫の世話です!
ベッタベタだな……おっ、誰か来たぞ
黒井「キョ~ン、何をしてるかと思えば猫の世話かい」
キョン「先生こそ仕事は終わったんですか?」
黒井「アホ、先生の仕事は五時で終わりや」
キョン「そうすか」
黒井「お前に動物を慈しむ心があるとはなぁ、先生嬉しいで……」
キョン「昨日見かけて…どうにもほっとけなくて」
黒井「うんうん、お前はウチの自慢の生徒や!その調子でウチを慈しんでくれんか……」
キョン「?何か言いました?」
黒井「いやいや、何でもないで!ほ、ほな気をつけて帰りぃな!」
とうとう禁断のフラグを立ててしまいましたね……
教師相手にも立てやがったな……色魔人め。だがもうこれ以上は立てられないはずだ
何故そう言い切れるんですか?
もうアイツの身近にいる女連中はフラグ立てちまったからな
あ、そうですね………ハッ!
朝倉「身近にいるやつはフラグが立て終わっただと……!?」
みさお「その割にはウチラが出てこなかったな?」
古泉「やれやれ……僕も出てきませんでしたよ?」
ひより「いくら先輩達とはいえその発言はいただけないっすよ……」
一同「覚悟は出来たか?」
お、落ち着け!うわ、朝倉ナイフは!ナイフはやめっ、アッー!
こ、古泉さん身体だけは!身体だけは!アッー!
みくる「SOS団なのに……一応主要メンバーなのに……グスッ」
チャンチャン♪~END~