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「ちっさい偶像」2

昨日は結局訳がわからんかった
たまたま、ちっこい有名人にぶつかってしまったばっかりに
弁当は食えなくなるし、腿にヤンキーキックを貰うし
弁当の方は今度何らかの形で払わせるにしても
家に帰ってみたところ、蹴られた箇所は見事に青紫に変化していて
しかたなしに、風呂上りにシップを張っといた
蹴りの威力は下手すると、格闘経験者のこなたに匹敵するかもしれない
あれも痛かったなぁ
などと、授業中に考え事をしてたのだが
今は歴史の授業中だった、気がついたときは既に遅し
俺は黒井先生におもっきし頭をはたかれた


昼休み、はたかれた頭を擦りながら
弁当をもって教室を出る、理由は簡単で今日も今日とて
生徒の大半が下らない、噂話をしているからである
実際に有名人が居たのは、昨日の衝撃的な出会いで確認したが
なんというかあんなのに会いたいのかねぇ
物好きが多い学校ですこと

今日は何事もなく部室に着くことに成功した
案の定いつもの席に座ってる長門に話しかける
「周りが噂話でうるさくてな、ここで昼飯食わせてもらうな」
長門はいつものようにミリ単位でうなずいた後
「いい」
と、一言だけ喋って本に目を落とした
しかし、静かだな騒がしい喧騒の中に居た俺には
ここはまさに砂漠のオアシス、俺は目を閉じて長門の本をめくる音に
耳を傾けた後、弁当に手をつけて

嵐がやってきた

扉を突き破るかの勢いで開きながら
「キョーーーン!!」
と俺の名前を呼んでいる
こんなことをするのは、一人昨日の破天荒ちびっ子をふくめても二人である
振り向くと、そこには誰も居なかった
ん?おかしいなドアがひとりでに開いて俺の名前を呼ぶはずは……
「下だ下!!!」
……なるほど、俺は昨日と同じ過ちを犯すところだった
流石にあの蹴りを再び食らうのはご遠慮願いたいものだね
しかし、なんでお前がここに居る
「お前のクラスの連中に聞いた、お前三年としか言わなかったから、全クラス回ることに
なっちまっただろが!」
なるほど、俺が教室にいなければどこに居るかといって
一番に思いつくのがSOS団の部室であることは
俺と面識が無くてもすぐに出てくる物だろう
だから、俺を探してここにきた、ここまではまぁいい
しかしなんだこの少女は、自分が有名人なのを自覚してるのかね
最近うわさの有名人が三年の全クラスを回って
キョンはどこだ、なんてことを聞いていたのかと思うと午後の授業が
俺への疑惑の眼差しや、嫉妬の眼差し
いやそれですめばまだいいほうだ、殺意を向けられでもしたら
俺は一体どうすればいいのか、考えるだけで憂鬱だね
俺がひたすらに悩んでいると
気がつくと彼女は部室にずんずん入って俺の座ってた席の隣に
パイプ椅子をおいてちょこんと座っていた
なにしてんだよ、一体
「なにってお前弁当食うためにここに居たんだろ?一緒に食おうぜ」
……まったく人の都合をまったく考えないちびっこだ

「ちびっこじゃねぇ!」
ぐはっ、…俺の腹の中がポップコーンパーティだぜ
座ってるゆえ、俺に蹴りを食らわせられないだろうと思って油断した
まさか正拳突きが腹にくるとは思わなかった
この野郎…
「この野郎でも、ちびっこでもない、小神アキラだ!あきらでいい」
なにやら、名前で呼ぶことを許可されたらしい
いやこの場合は強制が正しいだろう
まぁ、わかったよ…あきら…ちゃん
すると、彼女は一瞬反応に困ったようにしてたが
それでいいから、早く弁当食おうぜと続けた
顔が若干紅い気がするが気がつかない振りをして
俺は椅子に座って飯を食い始めた、時間がもう少ないからな

そういや、昨日の弁当を弁償させることについては俺はこのとき
すっかりどうでも良くなっていた
多少怖いが可愛い子と仲良くなれたんだ、ここはすっぱりあきらめるべきだろ
あきらだけに

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最終更新:2007年11月05日 00:01
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