私には好きな人が居まス
三年生の先輩で、いつも静かに笑ってる人
大人っぽくてかっこよくてミステリアスで
私はいわゆる腐女子で、二次元の世界に生き続けると思っていた
でも、違ったんス
私が授業中の妄想を書き綴っているスケッチブックを拾った先輩は、
上手ですねって、ほめてくれた
機会があればまた見せてくださいっていってくれた
一瞬あっけに取られてたけどなんとか、呼び止めて名前を聞くことは出来た
古泉一樹、それが彼の名前だったンス
それから私はアニメを見るのも止めて
彼にアタックした、古泉先輩とも私とも仲のいいキョン先輩に協力を仰いで
お昼を一緒に出来るぐらいにはなった
彼はいつでも楽しそうに笑っていて、私にも勝機があるんじゃないかって
思った、じゃなきゃ毎日一緒にお弁当を食べてくれないだろうって
だから、思い切って好きな人は、付き合ってる人は居るのかって聞いてみた
何を言ってるのか一瞬わからなくなった
今付き合っている人が居るって言われた
それは、私の知っている人で
私に応援してるよっていってくれた人だった
彼女の名前を呼びながら私に向けるのとはまったく違う笑顔を見せていた
頭に血が上るってのはこういうことなんだと、冷静な一部分がずれた事を言っていた
でも、他の大部分はみんな同じことを考えていた
私は何かを言う古泉先輩をおいて、歩き始めた
紅く染まった世界の中をゆっくりと歩き始めていた
柊つかさ、私はあなたを許さない
絶対に許さない
あなたを■■■て先輩を貰います
今の私はすごく冷静だった
柊つかさを■すと決めたとたん頭の中がスーッとして
世界中の人たちが私を祝福してるように思えた
きっと、私が柊つかさを■したら古泉先輩は必ず悲しむだろう
でも、それでいいのじゃなかったら私は柊つかさを■そうとまでは思わない
いまの先輩達を見る限り、古泉先輩を振り向かせるなんて出来ない
嫌いにさせるのも出来ない、きっとあの二人は悪いところも素敵に見えるのだろう
だから、消しちゃう心の一番深い場所に柊つかさがいるのは
許せないけど、でもいい
それで、私の、思い通りに、いくのであれば
でも、なんで、物語は、私の、思うようには、進まない
柊つかさを誘って近くの喫茶店に連れて行った
やけににこにこしていた
でも、古泉先輩については何も言わない
あなたは、私を応援してくれるって言ってましたよね?
でもあなたは、既に古泉先輩とつきあってたんですよね?
あなたは、あなたは、ワタシヲバカニシテイルノ?
ワタシニハ、ゼッタイムリダヨッテミクダシテタンッスネ?
でも、私は一瞬の怒りに我を忘れることなくいつもどおりを振舞った
何事もなく、時間が過ぎて、いざ行動を起こそうと思った
そっと柊つかさとの距離を縮めようとした、足が、もつれた
ブツカッタ、ナニニ?
ヒイラギツカサニ、
ドウナッタ?
カノジョハ、彼女は、まっかっかになってしまった
まっかな信号とびだして、まっかな車にぶつかって
ヒイラギツカサはまっかっか
想定外の出来事に停止していた脳は
しばらくして私に事実を否応無くたたきつけてくる
彼女は、わたしに、突き飛ばされて、轢かれてしまいましたとさ
チャンチャン
おかしい、私はこんなやり方をするつもりは無かった
プスッと簡単に終わらせるつもりだった
私の愛用のペンで首をプスッて、それで終わり
こんな人通りの多い場所で、私が突き飛ばしたなんて形で
おかしいな、おかしいな、オカシイナ
なんで、あんなところで足がもつれたんだろう
……あぁそういえば最近全然寝てないからそのせいかもしれない
突然めまいがして、足元に目をやる
腕だ、白くて細いてだ、柊つかさの手だ、きっとさっきの衝撃でとれちゃったんだね
そうだ、いいこと思いついた
今回のことは、逆に考えれば私は手を汚さずに完全な事故で柊つかさを■すことが
出来たことになるんだ
私は、私は、とっさにその腕を拾って走り出した
誰かに何か言われた気がするけど気にしない
私は、走る、柊つかさの腕をもって、先輩のもとへ
と言うお話だったのさ
続くってことで一つ