吊り橋 -6-

翌日曜日。
俺は柊家、かがみの部屋にいた。
俺の他にはかがみ、泉、高良さん。
つかさはいない。
かがみはかなり暗い顔をしている。
「ごめんね、急に呼んだりして…」
「大丈夫だよ。どうせ同人読んでて暇つぶしてたし~」
「泉、またお前はそんなもの読んでるのか…」
「むぅ、良いじゃないか。キョンキョンだって前貸したやつはとても気に入ってたじゃないか」
「バッ…アレはだな…」
「泉さん、キョンさん」
高良さんに不意に呼ばれ、思わず口をつむいでしまった。
「あ、いや…すまん」
「ゴメンみゆきさん…」
「あ、いえ…すみません…」
なぜ高良さんまで謝ったのか。なんだかよくわからない集団になってしまった。

「とにかく」
この妙な集団を作るきっかけとなったいつもより元気のない柊姉が口火を切った。
「今日みんなを呼んだのは他でもないの。つかさの事なんだけど…」
やっぱりそうか。
今朝、かがみから至急来るようにとメールが来てた時に昨日の事ではないかと思っていたが、こうも予想通りとはな。倍率1.01倍のなんとも安全な賭けだ。
俺のくだらないギャンブル予想論を尻目に泉と高良さんも「やっぱり…」という顔つきをしていた。
「みんな、わかってたって感じね…。まあ、そうよね。実はね、つかさのやつ…」
そういうとかがみは少しずつ話し始めた。








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最終更新:2007年12月30日 00:49
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