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As far as I am here.-At the end of DREAM


―――あれから一週間。
泉こなたも小早川ゆたかも登校するようになった。
少々家族の死に対して気が滅入って無いか不安――私は平気だ――だったが、明るく振る舞っていて平気そうだった。

けれど。
「大丈夫?」
一時間目の後の休み時間。
私は声をかけた。
「ん?何が?」
泉こなたはとぼけるかのように首を傾げる。
「いや…かなたさんのこと、」
「あー…死に目に会えなかったのはちょっと悔しい……というか悲しいかな」
言葉を一つ一つ発しながら、泉こなたは視線を机に落とす。
泉こなたの脳内に振り返してしまったようだった。
「まぁでも」
泉こなたの視線はゆっくり私の双眸へと向けられる。
「朝倉さんが見てくれたなら……お母さんも良かったのかな、って」
元気良く笑うが、その表情は裏に悲しさを含んでいた、と思う。
「そう…思い出させてごめんなさいね」
「いや、いいよいいよ。私もお父さんも朝倉さんが葬式に出なかったから心配だったしネ」
やっぱり行った方が良かったのかしら…。
「あ…それは…ごめん……」
素直に謝る。しかなかったし。
「行きたくなかったんでしょ?変な意味では気にしてないヨ」
泉こなたは通学鞄からポッ○ーを取り出す。
ペリペリと箱からジグザグな剥がし目を剥いていく。
「あっ、そうだ」
泉こなたは口にくわえた一本を折る。
「お母さんのお墓の場所のメモ。お父さんから」
そう言ってポケットから一枚の紙を出して渡される。
地形図は丁寧に細かく、住所まで書かれていた。
「あ、ありがとう」
「お墓には行ってあげてね?いつでも行けるんだから」
「うん、また近い内に」
「絶対だヨ?」
「解ってるわよ」
私は素早く泉こなたの持つ菓子の箱から一本抜き出す。
「あっ」
「共犯ってことで、ね?」
私は小悪魔のように笑いながら、その一本を食べといた。



……………
………
……

「かなたさん、葬式行けなくてごめんなさい」
ただの石に私は頭を下げる。
「変よね、私………」
自分でも解ってる。
今、急がなくちゃいけない。
でも。
ゆっくりといたい。
「……私、ずっとかなたさんの事覚えてますから」
予感がする。
予感じゃない、私は今別れたらたとえ"生きてても"かなたさんに逢わせる顔はない。
永久の離別。
このお墓にももう―――。
「……楽し…かった…です」
声が震える。

ピピッ
解ってる。私は人間ではない。
頭に響く電子音にテレパシーを送る。
もう時間は――ない。
「――サヨナラ」

墓石に背を向け、私は学校に向かった。
今頃彼は教室に向かう筈だ。
私が手紙を靴箱に入れたから。
人力を超えた速さで駆ける。余裕で間に合う。
切れ味の良いナイフを構成して、手にする。
ピピッ
急進派が再度警告してくる。
「しっかりやる事はするわよ…」
ポツリと呟く。
日が沈み、空が橙色に染まる。
「そういや、初めて会った日もこんな綺麗なオレンジだっけ」
学校に着いた。

生徒はもうほとんど校内にいない。
先生も部活やら明日の勉強で廊下にはいない。
怪しまれない。
怪しまれても情報操作すれば大丈夫だけど。
「あと3分かぁ…」
教室の窓から部活の生徒を見下ろす。
「すぅ……はぁ。」
あと1分を切った。
私はもう私じゃなくなる。
使命を全うするインターフェースになる。

コツ
足音が聞こえる。彼の。
「クス…いらっしゃい」
扉が開く前に私は笑う。
ガラッ。
扉がスライドして彼は現れた。
「…………」
彼は呆気に取られてるみたい。
「遅いよ。…入ったら?」
私はナイフを見せないように彼を誘った。







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最終更新:2008年01月03日 22:17
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