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お饅頭

七誌◆7SHIicilOU氏による作品です。

 

さて、昼もとうに過ぎ
何事もなくもうすぐ3時を迎えようとしている
たまに静かに休日をすごせると、すごく得した気分になるな
ベットに寄りかかって、ぼーっと壁紙を見つめてみるものの
向こう側が透けて見えることなんてなかった
これはこれで、つまらんものだなと思っていると
チャイムが鳴った、どうやらお客人らしい
ついで妹の駆け音が聞こえていた、俺の知り合いが来た場合は
隣の家に響くほどの声で俺を呼ぶであろうから、とりあえずは顔を出す必要は無いな
しばらくすると階段を上ってくる足音が聞こえた
おや、これは予想外だ一体誰がきたんだろうか
コンコンと抑え目なノックがしたあと、扉の向こうに姿を現したのは
妹の親友のやけに発育のいいミヨキチこと、吉村美代子だった
ずいぶんと、久方ぶりに思えるのはなぜだろうか
「どうも、お久しぶりですお兄さん、これお土産です」
ふむ、お土産すると唯一俺を兄とつく敬称で呼んでくれるミヨキチは
どこか遠方へいっていたことになる、通りで最近妹の口からミヨキチの名前が
出ないわけだ、つまり俺の久しぶり感もそういうことから来てるのであろう


俺はミヨキチに礼をいいつつ、貰った紙袋から中身を取り出した
十万石饅頭…これは…
「私が旅行にいったあたりでは有名なものらしいので」
ということらしい、つまりこのチョイスに他意は無いらしいのだが
なんとなく手放しで喜べない何かが俺の中に燻っている
しかし、ミヨキチはどうやら俺が嫌がってると勘違いしたのか
若干涙目になっているじゃないか、咄嗟に言い訳をしようとするのだが
あぁ、まったく悪いタイミングで母親が俺の部屋に入ってきた
ってか居たのか、しかしまずい今母親から見える現状を第三者視点で
至極冷静に判断するなら、泣いてるミヨキチの肩をつかんで顔を近づけてる
(言い訳するためにちょっと勢いがついただけだ)俺が居るわけで
まったくどうしようもないダメ息子を演じていることになってる
これはまずいと、母親の方に顔を向けた時に視界に入ったのは妹がよく
シャミセンを乗せて運んでる銀の盆だった

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最終更新:2008年01月25日 14:01
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