ある日のある放課後、長門有希は高良みゆきと共に委員会に出席していた。
これはそんなお話。
「では、涼宮さんにはそう伝えておいて下さい。後から必ず来ますので」
みゆきは2人に頼む。
「オッケー」
「じゃあゆきちゃん、また後で~」
そう言うと、柊姉妹は仲良く部室へ行った。
みゆきはこれから委員会があるのだ。
クラスのためとはいえ、最近多くて少し辛い。
それにSOS団。最初入った時にはただのにぎやかな集まりだと思っていたのに、今のみゆきには大切な場所になっていた。
あの場所に早く行くためにも―そう思い、みゆきは生徒会室へと向かった。
生徒会室に向かう途中、みゆきは中庭でこなたを見つけた。どうやら古泉やキョンといるようだ。
(あら、泉さん…今日はバイトと言っていたはずなのに…)
みゆきは少し気になったが、委員会に遅れそうなこともあり、構わずその場を去った。
こなたがキョンや古泉と何をやっていたかはまた別のお話。
生徒会室に着くと、既に数人が席に着いていたが、まだ委員会は始まっていないようだった。
みゆきはどこに座ろうか悩んでいたが、同じSOS団メンバーである長門を見つけ、そこの隣に腰掛けた。
「こんにちは、長門さん」
みゆきはそう挨拶したが、された長門は少しコクッと頷くだけだった。
みゆきはそれが長門の性格とは知っていたものの、少し寂しかった。
しばらくして委員会が始まった。
今日の議題はそろそろ行われる文化祭で各クラスがやる出し物についてだった。
本来ならそのクラスがやりたい物を自由にさせたい。しかし、同じような出し物を何クラスもやってたりすると興ざめてしまう。
それを防ぎ、出し物のバランスを図るために今日の委員会は開かれたのだ。
委員会は順調に進み、各クラスの出し物は決まっていった。
みゆきのクラスは模擬店をやることになった。
しかし、委員会の終盤に差し掛かり、問題が発生した。長門である。
出し物が決まってないのは長門のクラスだけになったのだが、長門が何をしたいか全く言わない。
一応、クラスで集めてきたらしい候補には「合唱」「お化け屋敷」とある。
運良く、その枠は空いており、後は長門がどちらを決めるかだけなのだが…。
「長門さん、どちらが良いのですか?」
進行役が質問する。
「……………どちらでも」
「いや、どちらと言われましても…どちらが良いんですか?」
「……………どちらでも」
「それじゃ合唱で良いですか?」
「……………どちらでも」
こんな感じで話が進まない。
進行役が独断で決めればいいのかもしれないが、そうも行かないのがこの委員会である。(昔、進行役の独断で話を決めたせいで話が破綻したことがあったため)
こんな平行線話が5分も続いただろうか、不意にみゆきが口を開いた。
「お化け屋敷でお願いします」
「え?」
「…………」
長門は無言でみゆきに目を向ける。
「長門さんはきっとお化け屋敷を選びたいのだと思いますが、合唱に入れてくれた人達のことを考えて遠慮していたのです。そうですよね?長門さん」
「それ本当?長門さん」
「……………………………………………」
長門は何も言わなかった、が、コクッと頷いた。
「何だ、それなら早く言って下さいよ。誰も長門さんの意見に反対しませんよ」
進行役はやっと終わったという感じで
「では、長門さんのクラスの出し物はお化け屋敷になりました。これで今日の委員会を終わります」
と幕を閉じた。
「長門さん」
みゆきと長門は一緒に文芸部室、もといSOS団室に向かっていた。
「無口なのは別に悪いことではありませんが、あのような場では発言することも大事ですよ」
「…………」
「…余計なお節介かもしれませんでしたね。すみません」
みゆきが頭を下げると、長門は立ち止まり、おそらくみゆきにしか聞こえない声でこう言った。
「………ありがとう」
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最終更新:2008年01月28日 17:03