口実と誘惑

もう暦の上では立春もすぎ、春と呼んでもいい時期となった。
しかし朝夕はもちろんいまだに昼まで冷える冬真っ只中というような状態が続いている。
そんな季節。
団長様の欠席でSOS団の活動が珍しく無く、たまたまかがみと二人っきりになった帰り道だ。

最近のかがみはセーラー服にニーソックスというスタイルである。
俺にはそれがアリなのかどうなのかわからない。
マニアには受けそうに思うのだが、極少数なのではないかとも思われる。
はてさて、頑なに同類にくくられるのを嫌がっていたかがみもついに泉の毒牙にかかったか?

「そういえば、シャミセンは元気?」
そんなことを考えながら歩いているとかがみが切り出してきた。
「まあ寝てばっかりだけどな。」
「そう。ならたまにはシャミセンと遊ばせてくれない?キョンの部屋でいいから、さ。」
そういうかがみの表情はなぜか堅かった。
普段から世話になっている奴の提案は無下にはできんし、シャミセンも喜ぶだろうと思い一緒に自宅へ向かった。

家に着くと、玄関から妹が飛び出して来た。
「お帰り~キョンくん」
ニマっと笑って
「かがみんもお帰り!」
「ただいま。どこに出掛けるんだ?」

兄らしく聞いてみる。
「ミヨキチとね、本屋にいくの。あとミヨキチの家で晩ごはんも食べよって」
妹よ。なぜかがみと俺を交互にみてニヤニヤする?
「だから、遅くなりそう。」
「あんまり遅くなりそうなら、ちゃんと連絡するんだぞ。」
「わかった~あとお母さんもなんか遅くなるっていってたよ。じゃあゆっくりしてってね、かがみん。」
笑顔でいってらっしゃいと手を振るかがみと、ニヤニヤ笑いながら遠ざかる妹。
ひょっとして勘違いしてんじゃないだろうな、妹よ。
俺が誘ったわけじゃなくて、かがみが進んで家に来たのだからな。

まあ、あとでよく言い聞かせておこう。

かがみを自分の部屋に通しておいて、台所に行く。
食器棚から自分のマグカップと適当なコーヒーカップをトレイに乗せて、コーヒーを注ぐ。
えーと、砂糖とミルクはどこにあったかなと。
砂糖とミルク、そして封を切ってないスナック菓子を発見した。
それもトレイに乗せる。
自分の部屋なのにドアをノックしてから入る。
部活の影響だな、これは。
かがみはベットに背中を預け、足を投げ出した姿で、シャミセンと遊んでいる。
床にトレイをおいて、かがみの真向かいに腰を降ろした。
「なんで自分の部屋なのにノックするのよ?」
コーヒーカップを手に取りながらかがみが言う。
「間違いを起こさないようにな。」
かがみは正座して、膝にはシャミセンを乗せた。
シッポの動きからすれば上機嫌のようだ。
シャミセンを撫でながらかがみが言う。
「そういえば、さ。絶対領域って言葉知ってる?」
「なんだそれは?」
「こなたが言うには萌え用語らしいんだけど、ニーソックスとスカートの間の素肌部分をいうんだって。」
ここよ、ここ。
とかがみが指をさしているのだが、こちらからはシャミセンで見えない。
左側から覗けばなるほど、かがみは黒いニーソックスと制服のスカートとの間の太ももを指さしていた。
「どう? 萌える?」
萌えるか萌えないかと聞かれれば痛恨の一撃ですと二拓を越えて答えそうになるが、やはり泉に汚染されたのだろうか?
ニヤニヤと普段の真面目なかがみからは考えられん発言をした。
そんな普段とは違うかがみ、自室に二人っきり、からかわれる事への反発、
という状況が俺の中のちょっとした悪戯心に火をつけた。

そっと左手を伸ばし、人差し指でその絶対領域なる部分に触れてみた。
すべすべした肌にかるく興奮を覚える。
かがみはピクンと体を震わせた。
「ちょ、ちょっと、なにすんのよ!」

上目づかいで睨まれた。
かがみの顔がリンゴの様に赤い。
「ここが萌えるかどうかだろ?」
もう一度ゆっくりと人差し指で触れてみた。
そーっとニーソックスの縁をなぞるように動かしてみる。
「どうだかなぁ。」
「ダ、ダメ、やめなさい」
ピクンピクンと体を震わせながらいわれても説得力はないぞ?
人差し指を内太ももまで動かして見た。
シャミセンが一声鳴いて場所を譲った。
「ちょっと、やめなさいって」
でも手をとめようとはしないんだな、かがみ?
調子に乗った俺は、トレイを邪魔にならない場所に移動し、かがみの真横に座った。
今度は右手で触り始める。
かがみはぎゅっと目をつぶってなにかを耐えているようで、止めようとはしない。
さらに調子に乗って、右太ももへの探検も始めた。
ニーソックスの縁のすべすべした大陸をなぞるとかがみの体が震える。
「やだ……」
指での探検をいやがっている訳では無さそうだが、ではなにを嫌がってるのだろう?
今度は身をかがめて、そっと左太ももに顔を近づける。
かがみの目はかたく閉じられているから、これからなにをするかは分からないはず。
そっと左太ももにキスしてみた。
唇に柔らかくすべすべした感触が伝わる。気持ち良い。
「ひゃん!バ、バカ、やめなさい、よ……」
かがみは赤い顔をさらに赤くさせ、声も震えている。
すーっと唇を滑らせて見る。ずっとこの感触を楽しんでいたい。
「あんた、なにしてるのかわかってんの………?」
ええ、悪戯してます。出来心です。許してくださいと心の中で言って見る。
本当に言えば叩かれそうだからな。
左太ももを唇でなぞりながら、右手の人差し指に右太ももの探検を任せる。
ふとスカートの奥が覗ける位置にいることに気が付いたが、ブルマを履いてるのは知ってる。
それは見馴れた光景といっていいかもしれない。ハルヒと泉がよくスカートめくりをしているおかげだ。

かがみの手が俺の肩におかれた。押そうとしているのではなさそうだ。
手のひらが熱い。
ときどき指に少しだけ力が入る。
舌で内太ももをノックしてみる。吐息が大きく荒くなってきた。
「ねえ、キョン…」
吐息のような細い声がする。
顔を上げると、濡れたような瞳が見下ろしていた。顔はますます赤く上気し、初
めてみるかがみの………女の顔、だった。一言で言えば、色っぽい。
「こんなことして………私をどうするつもり?」
かがみのつややかな唇が誘っているように感じるのは、気のせいではないだろう。
 
体を起こして、背中から抱き締めてみる。
さらにそのまま唇を髪にそっと当ててみた。
またピクンと体が反応してる。
「ん、答えてよ…」
吐息のようなそれでいて艶のある声がする。
「気持ち良さそうだから、もっと気持ち良くなってもらおうと思って、な。」
答えながら耳たぶの裏を唇で探る、するとそれに合わせて小刻みに体が揺れる。
「バカ……ちっとも気持ち良くなんかないわ、よ……」
そのわりには体はピクンピクン反応してるが?
とは言わない。かわりにそっと両手でかがみの胸を包んでみた。
堅く感じるのはきっとブラジャーをしているからなのだろう。

「くっ、ん………」
まるで熱にうなされているかのような声。
上気した耳たぶをそっと唇でなぞって見る。なぞるたびに体が反応している。
「ねえ、キョン……」
か細い声で
「キス、して?」
かがみは首をゆっくりこちらに回す。
いつものつり上がった目は見る影もなくすっかりとろんとして、瞳の焦点もうつろだ。
いつか見舞いに行ったときに見たのような、熱にうなされている感じにも見える

ゆっくりと唇を合わせ、初めてのキス。
かがみのやわらかい唇が気持ちいい。
つい、ついばむように唇を何度も動かす。
「あんた、だれかとしたことあるの?」
「ん?かがみが初めてだが。」
図星だがあれは夢の中だ。初めてと言って差し支えないだろ?
「嘘でしょ?やらしいもん」
顔にでていたかもしれないが、今はそんなことどうでもいいし、気にする余裕などない。
「でも………もっと、して?」
唇をあわせて、そっと舌で唇をつつく。
おずおずと開く唇をまず舌でなぞってみる。
「せつなくさせないでよぉ…」
かがみをゆっくりと押し倒した。
乱雑で何のルールもないキス。舌をからませあい、またつつきあう。
知識としてはなにも知らないのに、体はすべてを知っているようだ。
好きな相手を気持ち良くする方法は、遺伝子にでも組み込まれているのだろうか?
キスをやめて、そっとかがみの様子を確かめてみる。
上気した額にはうっすら汗が浮かんでいて、髪が数本汗で張り付いている。
「なに見てるの?」
薄目をあけたかがみがささやく。
「可愛い顔」
額に口づけする。
口づけと同時に、強い感情が理性を越えて迸る。止めようがない。
すべてを失うことになってももはや構わない。その感情を表現する言葉はひとつしかない。
「かがみ、愛してる。」
「もうバカ。順番逆じゃない」
しかし非難の色はなくうれしげでもある。
「告白してから押し倒すのが普通でしょ。なんで押し倒してから告白するのよ。」
普通は告白したからといって押し倒すものではないはずだが。
「ま、いいわ。期待してた言葉が聞けたし。ね?」
かがみは両腕を俺の背中に回して、抱き寄せた。
「あたしもキョン、あなたのこと、大好き。愛してる。」
そしてキス。キス。キス。
 
「シャワー浴びたいな」
かがみが荒い息を整えながら言う。
「汗かいちゃったし」
もう小一時間たったことにいまさら気づく。

かがみの体を起こして、乱れた制服を直し、手をとって風呂場に案内する。
「あんたも一緒に入らない?」
かがみが小さな声で誘った。
「いいのか?」
「いいわよ。」
「じゃ、着替えとかバスタオルもってくる。」
「先入ってるね。」
自分の部屋に戻り、着替えとバスタオルを用意する。
かがみに着せるものがない。
とりあえずスウェットでいいか。ぶかぶかだろうけど。
階段を降りながらすこし冷静になった頭で考える。
しかし大変なことになった。ちょっとした悪戯のつもりだったのに。
だが、それを望んでいなかったというのは嘘だと分かっている。
かがみもそれを望み、自分でも本当は望んでいた。それはいま分かった。
現状維持という罠にはまり何かを、特にSOS団を、失うことを恐れていたということが。
脱衣所に入ると、カゴにかがみの制服がきちんと折り畳まれており、その上に紫のリボンがほどいて置かれている。
シャワーを浴びているのだろう、風呂場からは水の流れる音がする。
着替えとバスタオルをカゴに置いて、ドアごしに声をかける。
「入っていいわよ」
扉をあけると、胸を腕で隠したかがみがシャワーを浴びているところだった。
髪はシャワーキャップ代わりのタオルでまとめている。

「ちょっとボディソープ借りたわよ」
「ああ」
素肌をお湯が滑り落ちる。かがみって着痩せするタイプだったんだな。
こじんまりのしたお尻。すらりと伸びた脚。華奢な体。
思わずみとれてしまう。
「なにボーッとしてんの?こっちきてシャワー浴びなさいよ」
くすくす笑いながらかがみが言う。
「あ、ああ」
ふふっと口元に笑いを浮かべながらシャワーをかけてきた。
「ほら、きれいにしなさい」
ざっと浴びたあと、シャワーを止めた。
ボディソープを両手にとって、手のひらで体を洗うためだ。
「背中、洗ってあげる。」
かがみもボディソープを手にとって、背中を手のひらで洗ってくれる。
「うお!」
思わず声が出てしまった。
「尻はいいって、自分でやるよ。」
「ちゃ、ちゃんときれいにしなさいよ。不潔なのはよくないわよ。」
自分からやってるくせに真っ赤になっている姿が可愛い。
シャワーでお湯出そうとしたところで、突然背中から抱きついてきた。
「どうした?」
「今日は大胆ね」
背中からかがみの声
「お前こそ、だろ?」
「そう…ね。でも前まであたしには興味なさそうにしてたくせに」
「すまん…」
「みゆきやこなたばっか気にして、あたしにはちーともだったじゃない?」
「それはお前がしっかりしてい…」
「でもさ」
途中で俺の話を遮ると濁流の如く一気に喋りだした。
「今はこうして私だけを見てくれてる。うん、本当にやっとって感じね。」
にこりと笑って耳元で囁く。
「こっち向いて」
かがみからのキス。すこし屈まないとうまくできない。
「キスってかなり気持ち良いものなのね。」
ゆっくり唇を放しながらいう。
「こんなに気持ち良いとは予想外。...はまっちゃいそう。」
「そろそろ、泡を流して出るか」
「そうね、体冷えちゃったし」
いたずらっぽく笑う。
「キョンに暖めてもらわなくちゃ、ね。」
着替えをみられるのは恥ずかしいということで、かがみが先に風呂から出た。
スウェットおいといたから。そうかがみに言っておく。ぶかぶかかもしれんが。
「もういいわよ」
風呂場から出るとかがみはスウェットの上だけを着ていた。
ぶかぶかというほどではないのが不思議なのだが、ああそうか多少なりとも胸があるからかと一人納得した。
「先、行ってるね」
かがみはそう宣言し、制服を抱えて風呂場から出て行ってしまった。
バスタオルで体を吹きながらいやいや大変なことになったぞと思う。
これで名実共に かがみと恋人同士か。
恋人ね...なにかとってもあっけないものだな。
とっても遠いものだと思っていたのに。まあバカ、しっかりしなさいよ!
などさんざん小言をいわれながらも勉強を見てもらってたのはかがみに魅かれていたのかもしれないし、
かがみも出来の悪い俺に付き合ってくれてたのは実はそういうことだったのかもしれない。
が、もういまはどうでもいいことだな。 俺も着替えを済ませ、風呂場を後にした。

自分の部屋に戻る途中で、台所によって冷蔵庫のスポーツドリンクを一本手に取る。
あとグラスを2個。ふろ入って喉渇いたし、これからさらに喉が乾きそうだしな

自分の部屋に戻ると、かがみはベットの上で寝そべっている。スウエットの裾から覗くのはブルマか。
なぜかとてもエロく感じるのだが、その手元に広げているもののせいで台無しだ。
そこには俺の秘蔵のエロ本があった。
短時間で見つけだすとは、こいつ油断ならない。
「見える所に置いとかないでよね。さっきから視界に入ってたわよ?」
ニヤニヤ笑いながらかがみが言う。
「でもおとなしいもの多いね。」
ページをめくりながら「女の子向けの方が過激よ。」
ああそう...って、かがみもそういうの見たりすんのか?
「姉が二人もいるからそれなりには、ね。でも、女の子の雑誌はもっと過激な奴とかもあったりするのよ、
縛ってするやつとか、お薬使うとか。知らないでしょ?」
目をきらきらさせなが話す。
さすがに女の子雑誌は買わないからな。今度見せてくれ。
「バーカ。」
くすくす笑いながらかがみがいう。
俺はベッドの真ん中あたりに腰掛けた。
「飲むか?」
スポーツドリンクを見せると、かがみがうなずく。
二人で二杯づつ飲んだ。自分でも驚くほど喉が乾いていた。
「かがみは経験あるのか?」
やけに落ち着きはらっているかがみに聞いて見た。
ない、と思うが、こんなに堂々としているものなのだろうか?
「ないわよ。」
体を横に起こして目をのぞき込まれた。
「ははぁ、私が余裕あるように見えてるんでしょ?。おあいにく様、ここに来る時から覚悟は出来てたわよ。」
「そうか...」
「あんたは、あるの?いえ、ないでしょうね。」
答える前にかがみがやさしい表情で答える。
「そんなに緊張しなくても大丈夫よ。最初は失敗するなんて珍しくないって姉さん達も言ってたし。これで終わりってわけじゃないんだしさ。」
「そういうもんなんだろうな。」
体から緊張がとけていく。なんかかがみでよかったと心底思った。
「あ、そうそうあたしのバックとって」
かがみにバックを渡してやると、中身をゴソゴソ漁ったあげく、大きなキーホルダーを出してきた。
「これこれ、これ必要なのよ」
「なんだそれ?」
「コンドーム、よ。」
かがみがキーホルダーをばらすと、中からビニールのパッケージがでてきた。
うっすらピンク色の中身が透けて見える。
「さすが、俺の勉強見てくれるだけあるな。保健の準備もバッチリだ。」
かがみは赤い顔をして舌を出しただけだった。
「避妊は重要だから、ね。これしとけばまず大丈夫だっていうし。」
かがみが落ち着いた声でいう。
「あと、バスタオルしいとけば完璧ね。」
「そうだな、と」
コンドームを枕元におき、バスタオルをシーツの上に引いた。
そのうえにかがみが寝転がる。
大きめのスウェットの裾からブルマが覗く。
枕に頭を乗せた不安と期待が入り交じった顔のかがみが見上げている。
そっと体を重ねるとベットがやや沈み込む。かがみの額にかかる髪を手で掻き上げながら、軽く口づけをする。
ゆっくりかがみの腕に抱き締められる。
かがみの顔は早くも上気しているようだ。 しばらくはお互い唇を楽しむ。
気持ち良いとかがみはいっていたが、確かにこれは癖になりそうだ。
こんなにキスが気持ち良いとは思わなかった。
むさぼるようにキスを続けてしまうが、これでは先に進めない。
首筋にキスしてみるとかがみのため息が大きくなった。
次は右手をそっとスウェットの裾からいれて、乳房を覆う。
ゆっくり手に力をいれて見る。
手に余るほどではないが柔らかく、それでいて弾力がある。
「ん...」
鼻にかかった声。
「も、もっと力いれていいよ」
ゆっくりと揉みしだいでいく。かがみのため息がさらに大きく深くなった。
人差し指の腹で乳首を撫でて見る。堅くなっているのが分かった。
「やだ、気持ち良いよ」
かがみの吐息はあえぎ声に代わりつつある。右手でシーツをつかみ、なにかを耐えているかのように見える。
スウェットをまくりあげるとかがみの左手が、背中に回った。左の乳房にキス。柔らかい。
そっと乳首を含んで見る。コリコリと堅い乳首を舌で転がしてみる。
「そんなに激しくしないで。」
かがみは夢にうなされてるかのようだ。
「おかしくなっちゃう。」

そっと右手を伸ばして太ももに触れて見た。
手のひらがすいつくよう感触が気持ち良い。
そっと手のひら全体でなでて見る。
右手のひらを動かすたびにかがみの体に電撃が走るのか、ぴくんと体が反応する

そっと右手を太ももをから股間に移動させるとブルマのざらざらした感触が手に
伝わる。指を大事な部分にあてがって見た。
なんか湿っているような感じがするが、そのままそっと指の腹を使って探検を開始する。
「ちょ、ちょっと待って」
息を弾ませながらかがみがいう。
「汚れちゃうから脱ぐわ。」
「え、パンツ履いてないのか?」
「さっきのでパンツ汚しちゃったのよ…」
かがみはうらめしそうに俺をにらみ、両手でするりとブルマを脱いだ。
あんまりじろじろみないでよ。とクギが飛んできた。
「指で触るのはいいのか?」
「バカ。」
アヒル口のかがみがいう。
「察しなさいよ」
指の探検を開始すると、そこはぬるぬるしていた。つるつる指が滑る。
そこは興奮すると濡れるという知識はエロ本から得たものだが、ここまでびしょびしょになるとは知らなかった。
ああ、パンツもこれで濡れてしまったのか。
指を上下に滑らせると、唇のような部分が開き、さらに奥に侵入できた。
ぬるぬるしたものがかなり粘ついているように感じられる。
指をそっと動かすと、小さなマメのようなものにぶつかった。
なんだろう、これは。
指の腹でそっと撫でてみた。
すると、かがみの体が大きくぴくんと動いた。
「ひゃう!そこ、すごく、くる。」
そのマメのの部分を今度は指の腹でかきまぜるようにしてやる。
そのたびにかがみの体はぴくんぴくんと電流が流れるようだ。
「すごい、気持ちいい」
かすれた声で
「ウソみたい」
指をさらに進ませると、くぼみに到達した。そこにぬるぬるしたものが集まっているように思う。
これがひょっとして入り口なのだろうか。
指をすこしその奥に侵入させる。
「そこは…」
かがみの熱を帯びた声がする。
「やさしく、ね。は、初めてなんだから。」
少しづつ指を進める、とたんにかなり強い力で締められる。
指がぬるりと外に出た。
多分指の第一関節までも入ってない。もういちど指を進めてみた。
そっとかがみの様子を伺うと目をきつく閉じて、シーツを握る右手にも力が入っているようだ。
ときどき背中に爪を立てるが、ちょっと痛いな。
 
ニットトランクスが非常に窮屈に感じてきた。片手でそれを脱ぎ捨てる。
堅くなったモノがかがみの太ももに当たる。
「うわ、熱い」
かがみが薄目を開け、右手を伸ばし、堅くなったものに触れる。
「堅い。こんなの入れるから血も出るのは当然ね…」
それから俺を見上げて
「コンドームつけて、ね。」
にこりとほほ笑む。
枕元のパッケージを破くと、ゴム製品が登場した。
こうなってるとは知らなかったな。
説明書どおりに装着すると、なんか間抜けにも見える。
が、これで準備万端か。
「ふふっ。」
目を閉じたかがみが笑みをこぼす。
「やさしくしてね。」
「分かってる。」
またかがみに体を重ねた。
キスしながら、そっと大きくなったものをかがみのその部分に当てる。
かがみは両手を背中に回して艶やかな声で囁いた。
「ゆっくりきて。」
場所は間違いないようだ。ナニをゆっくり沈めていく。
「うわぁ・・・」
かがみが苦痛の声をあげる。
「熱い...」
背中に回した手に力が入る。
「痛いのか?」
「痛いっていうか、あんたの熱くて苦しい。でも大丈夫、きて」
かがみの中は狭く暖かい。初めての感覚に腰から下がしびれそうだ。
ゆっくり腰を沈め、そろそろと進んで行く。
「あ、い…た」
かがみは身をよじった。
「大丈夫か?」
「痛いけど、まだ大丈夫」
かがみがキスをねだってくる。
それに答えながら、さらにゆっくり進めて行く。
先端に絡み付く粘膜が、ナニを痛いぐらいの力で締めつけてくる。
「ああ、なんかお腹があんたのでいっぱいになって、なんか変な感じだよ。」
かがみの中にナニが根元まですっぽり収まった。
先頭から根元まで絶えまなく粘膜がきつく締め付けてくる。
頭が真っ白になったがなんとか意識を呼び戻す。
「い、痛くないか?」
「いまは平気。ちょっと動いてもいいよ。」
ゆっくりと前後に動いて見る。
粘膜はきつく締め付けて来て、腰にしびれるような快感をもたらす。
何度か動かしただけで、腰の導火線に点火されたような感覚が来た。
「うそ、あんたの私の中でまた大きくなってるよ。ピクピクしてる・・・」
「かがみ、俺、もうだめかも」
かがみは堅く目を閉じて、なにかを必死に絶えている。
「いいよ、大丈夫」
かがみの両手に力がこもる。爪、立てるなって、痛い。
「ばか、わ、私の方が痛いわよ。」
涙目になったかがみが抗議の声を上げた。
「すまん、大丈夫か。」
でも腰の動きが止められない。
ほとんど声になっていなかったが返事が帰ってきた。
「ちょっとなれてきたけど、あんまり激しくしないで。」
導火線はどんどん燃え、爆発が近いのが分かる。
かがみの唇を少々乱暴にむさぼると、再び頭が真っ白になっていく。
「もう、ダメだ。」
かがみの中でコンドームの中で射精した。何度も何度も。
「うわぁ、なんか熱い……すごい、分かるって本当なんだ...」
ささやくように言った。
はあはあと肩で息をしながら、中からナニを抜き、左側に体を横たえた。
かがみを抱き締めて、深くキスを交わした。強烈な眠気に教われるが、寝たら有る意味死ぬことになるので、耐えるしかない。
ふふっと笑いながら、かがみがまたもキスをしてくる。
もう萎んだナニにかがみの手が伸びて、コンドームを外してくれた。
「こんなに出るもんなの?」
かがみはたっぷりと精液をためたコンドームを見て驚く
「初めてなんで分からないな。」
俺も驚いた。確かにいつもの倍は出たんじゃないかという気はするが、そんなことはいえない。
「こんなに一杯中に出されたら安全日でも赤ちゃんできちゃいそう」
かがみはにこにこ笑いながらちょっとこわいことを言う。
「えっちのときはコンドーム必須ね」
一度でいいから生でしてみたいぞ。
「だめ。あたし達まだ高校生でしょ? その一度が危険なのよ。」
なぜかそっぽを向きながら続けた。
「あんたがお金稼ぐようになって、赤ちゃんが生まれてもよくなったら生でいいけど、いまはダメ。」

「分かったよ。でも、さ。そんな日がくると良いな。」
「くると良いな、じゃなくて。」
かがみが行為の時よりも赤い顔になって寄り添ってきた。
「そんな日がくるの、よ。」
バスタオルに血のあとはあったが、すぐ洗濯すれば大丈夫とかがみがいうので急いで洗濯機に放りこんだ。
あとは洗濯機がやってくれる。コンドームはティッシュで包んで処分する。
かがみは後片付けの手際も良かった。
すっかり夕方というか夜になっていたので、かがみを家まで送って行くことにした。

「なんかまだあんたが中にいるみたいなのよね~」
小声でかがみがいう。
「痛くはないのか?」
「痛みはあるようなないようなってところ。それよりまだあんたがいるって感じのほうが強いわ。明日も残りそう・・・」
「そうか...。なあかがみ。」
「ん?何?」
「これからよろしく、な」
「こちらこそね、ね?」
お互いにその言葉にこめた意味はお互いに意味が違ったかもしれない。
しかし、そんなことはどーでもいい。
家につくまで俺の手をぎゅっと握り締めていたかがみの手のぬくもりがあれば、な?

おしまい
 

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最終更新:2008年02月02日 19:27
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