七誌◆7SHIicilOU氏の作品です。
空を泳いでいた
海底を飛んでいた
宇宙を闊歩していた
現実のようだった
でも夢であることを理解していた
た、た、た、た、た
「お兄さん起きて下さい」
起こされた
このまま夢を見ていたら非常に変な方向に行きそうだったから助かった
しかし目覚めがはっきりしていながら、一瞬前の夢を完璧に覚えてる
なかなかにレアなコンディションだった
「…あれ、ミヨキチか?」
やっぱりはっきり目覚めたといっても寝起きの頭か
お兄さんと呼ばれて起きたのに、すぐにミヨキチに気付かないとはな
「はいお兄さん、おはようございます」
…そうか、昨日妹がいってたな
明日の休みにミヨキチが遊びにくるよー、とはっきり言っていたな
う~ん、目覚めすっきりと思ってたのは勘違いか?
「あぁ、わざわざ妹の代わりに起こしに来てくれたのか…ありがとう」
「あ、違うんです私が勝手にやったことなので」
そうかい、ずいぶんとまた物好きだな
とりあえず俺はゆっくりとベットから起き上がり服を着替える
「あ、あの! お兄さん」
「おぉ、すまんついうっかり」
うっかりじゃないだろ俺、下手すればセクハラだ
寝ぼけ頭ここに極まれりだ、やっぱり寝起きの爽快感はただの勘違いだ錯覚だ
ミヨキチの謝ってちょいと部屋から出てもらい
今度こそ服を着替える、今日は暖かいので薄着でいいか
適当にTシャツに着替えて、ジーパンを履いて
階段をおりて一階に向かう
「キョン君おはよう!」
「お兄さんの分の朝食ありますよ」
妹は相も変わらずの調子で元気よく
ミヨキチはさっきのを少し引きずってるのか若干俯き気味に
リビングにやってきた俺に声をかける
二人は床に座ってテレビ鑑賞の真っ最中らしい
しかし朝食ね、休みの日に聞く言葉ではかなりの最下層に存在する言葉だな
「さんきゅ」
言って皿においてある目玉焼きの乗ったトーストを手に取る
目玉焼きはマヨネーズが基本の俺です
あとは塩コショウも一緒にかけるかな
上手くかじらないと上に載ってる目玉焼きだけが落ちるので気をつける
「…二人ともなにを見てるんだ」
「アニメー、最近流行ってるんだよ?」
「ほぅ」
妹はわかるが、ミヨキチもねぇ
やはりこういうところは年相応だな
普段が大人びてる分、こういう面を見るのは新鮮で微笑ましいな
俺は椅子に腰掛けてパンを咀嚼しながら、テレビを見ている二人を眺める
…もぐもぐ、ごくん
腹いっぱいとはいかないが、まぁ満足
「なぁミヨキチ、それ面白いか?」
なんとなく気になってCMに入ったと同時にミヨキチに声をかける
時間をみるに多分さっきのアニメは終わったのだろうな
妹はエンディングテーマや次回予告を見ることなくチャンネルを弄り始めた
「えっと、そうですね私は結構好きです」
「そうか、じゃあ面白いんだろうな」
ミヨキチとも結構長い付き合いになるが
俺とミヨキチは好きな漫画とかは結構似通ってたりする
ミヨキチが面白いといったものは大抵俺も面白い感じる
ので、多分これもそれなりに俺も面白いと感じるかも知れん
…こんど妹に付き合ってみるかな
まぁ早く起きれたらの話だがな
「そういえばミヨキチ、この間貸した漫画の新刊買ったから読むか?」
「あっ、読みます」
「そうかじゃあ持ってくるよ」
リモコンの動きを止めて妹が俺を見ていたが無視
俺はまた自分の部屋に戻って、本棚を漁る
「ねぇ、キョン君とミヨキチって仲いいよね?」
「…ん、そうだな付き合いもかなり長いしな」
そろそろ八年ぐらいになるか、ミヨキチとも
そう考えると家族を除いた交友関係で一番付き合いが長いのがミヨキチになる
「うん、そうだよねー、ミヨキチ可愛いもんねー」
「あぁそうだな、ミヨキチは今でも可愛いが未来もっと美人になるだろうな」
そんな彼女を射止めるのは誰になるのやら
娘をもった父のような心持ちになるな
…ついでに妹の兄と言う立場になるのはずいぶん遠くになりそうだ
しかしなぜ急に妹はそんなことを言うのだろうか
いまさら言うまでもないわかりきったことじゃないか
「おい、さっきから一体―」
居ないでやんの
まぁいいさ、本も見つかったし後で聞こう
俺はまた階段をさくっと降りてまたリビングに向かう
「ミヨキチ、これ」
「あ、えっとはい、ありがとうございます」
ん?様子がおかしいな
ってか妹が、なにかを思いついたときのハルヒやこなたを思い起こす顔をしてるのがきになる
ふむ、一体なんだろう?
結局その日、本を渡してからミヨキチの挙動は不審状態のままだった
妹がなにかしたのだろうか?
最終更新:2008年02月23日 09:29