七誌◆7SHIicilOU氏の作品です。
インド
中国に次ぎ、世界で二番目に人口が多い
アジアの大きな一国家である
「インドいきたいわね~」
今日も今日とて文芸部室でSOS団活動中
俺はこなたとかがみと一緒に、小さなテレビでゲームをやっていたのだが
ハルヒがどこからか取り出した旅行パンフレットを眺めながら
気だるげに、それでも部室全体に聞こえる声の大きさで呟くので
仕方なしにゲームを中断してハルヒの対応にあたる
「なぜインドなんだ?」
まったく恐ろしいことをぼそっと呟きやがって
お前が言うと、次の日には計画が立って
さらにその次の日には全員で日本を発ってそうだからな
実際にはパスポートの手続き等、とんとん拍子で行く筈が無いのに
そんなもろもろを吹き飛ばすような貫禄を平然と所有してるので心底性質が悪い
「だってイギリスとかフランスとかってありきたりじゃない?」
「インドだってよくある観光地だろう、でなくちゃパンフレットなんかあるものか」
それに俺は確かに外国なんかに滞在したことなど当然ないし
飛行機だって修学旅行のときだけだが
それでもイギリスもフランスも素晴らしいところで
ありきたりだからの一言で切り捨てるようなものではないと思うのだがな
そもそも、ありきたりになるほど人が行くってことは
それだけいい場所ってことだろうよ
この世に必要なのはどんなものでも万人受けだ
「あんたねぇ、誰にものいってんの?」
「…それは失念していたな、ハルヒの嫌いな言葉のトップスリーに入る言葉が万人受けだった」
「その言い方はそれで腹立つわね」
「お前は俺に何を求めてるのか、時々というかしょっちゅうわからんな」
俺はゲームに意識を戻そうとして
一時停止を二人に解かれてとっくに死亡してる自分のキャラを眺める
……ふぅん
「どうせなら俺はハワイとか熱帯の島行きたいね、グァムとかさ」
俺はゲームに戻ることを諦めて椅子に座り
仕方なく話を続け、別の行き先を提示してみる
どうせ外国に行くならもうちょっとわかりやすいところがいい
『俺、この間外国行ったんだよ』
『へぇ、どこよ?』
『インド』
これではあまり場が沸かないではないか
もう少し一般的に有名でわかりやすいところがいいぞ
それにそういうところなら、日本語通じる人も多いだろうしな
「キョンってなに? 新婚旅行とか定番を望む派?」
「おや、キョンキョンそうだったのかい?」
なんだその非常に対象が小さい派閥は?
少なくとも奇抜さよりも安定を望むだけだ俺は
「はぁん保守的なのね」
「流石キョンキョン、若親父!」
「お前ら…、ってかこなた俺に喧嘩売ってんのか?」
ゲームを止めたこなたとかがみを含めた三人を相手にするのは疲れる
俺は椅子に体重をかけて一体化を図る
「あぁそういえば、その手のパンフレットもあったわね」
「えっ!? 本当ハルちゃん」
「へぇ、興味あるわね」
あぁ大変なことになってしまった
ハルヒは自分のバックからパンフレットばかりで
分厚い世界史の参考書ぐらいになりそうなぐらい重ねて取り出して
かがみとこなたと一緒になってここがどうだのあっちがどうだのいってる
…まぁ結局ハルヒはみんなと騒げりゃいいんだろうさ
バーンッ!
扉が阿呆みたいな勢いで開いてそのまま反動でしまる
…その後、扉の向こうでアチャーと言う声が聞こえて
ゆっくりと扉がもう一度開く
「やっほぅ、みんな! めがっさ元気してるかなっ!?」
鶴屋さん、あなた扉を本気で破壊するおつもりですか?
蝶番のネジが一本抜けそうになってるのを見て俺は頭を抱えたくなる
「あら鶴屋さん、お久しぶり~」
「おっひさだねっ! ん~なにみてるのかなっ?」
「旅行パンフレット、インドにでも行きたいなって」
お前はまだインドにこだわるのか…
ハルヒは鶴屋さんの登場にまったく驚いた様子なく平然と答える
しかも当たり前のように自分の意見を全員の総意のように言いやがった
「ん、インドかいっ? あっちにも別荘あるから今度の連休にでも行くかなっ?」
……ということで
学校の都合で本来平日の明日から土日含めて五日間の休みは
見事SOS団の何度目かの合宿でもっとも長距離となる
インドへの滞在となった
あったまいて
最終更新:2008年02月23日 10:08