七誌◆7SHIicilOU氏の作品です。
非通知着信拒否設定 許可
それが俺の携帯の現在の設定だ
本来ならせっかくのセキュリティ機能を使うのだが
俺の知り合いには現在2名ほど俺に非通知でかけてくる奴がいるので
仕方なくもれなく非通知開放中だ
…おい、悪戯するなよ?
俺は自室で適当に暇を潰すため本を読んでいた
これは長門から借りた本だが、表現が難しくなく結構すらすら読める
休日の時間を無為に過ごすよりは言いと本を先日借りたのだが
…結構正解だったかもな
と机においてある携帯が着信音を鳴らしながら震えだす
本を閉じて、手を伸ばすと案の定
非通知着信中だって、噂をすればなんとやらだ
そういや、この現状で非通知の悪徳系かかったら俺は出ちまうだろうな…
まぁいまのところ問題はないし、これ以上コールさせてるわけにもいくまい
「…もしもし?」
「ちょっとキョン! 今日は会議だからね!」
「……こなた…だな」
「ハイ正解~」
プッ、と電話はすぐに切れる
どうやら正解したらしいな俺
最近、こなたとハルヒが結託して俺に微妙な問題を仕掛けている
それが今の非通知電話で
こなたかハルヒか、一体どちらかあてるというものだ
ついでに毎回出題されるのはハルヒの声でだ
まぁそれはハルヒが"私はこなたの声でキョンキョン、なんていうの絶対に嫌だから!"
と言ったからだそうだ
「ふぅ」
俺は安心して携帯をポケットにしまう
間違えるともれなく地獄のお仕置き! byハルヒ
だそうだ、今のところ間違ったことは無いのだが
それでもはやりハルヒのやる事、恐ろしいことに変わりは無い
今日のお勤めは終了と自室から台所に向かう
コーヒーでも入れるとするかな
また、ポケットに入れてた携帯が鳴り出し、震えだす
あの質疑応答は一日一回と取り決めがあるので
一体なんだろうと思い取り出すと
『非通知着信』
…どういうことだ、さっきあったばかりだからつまりこれは本当に悪徳からかかってきたのか?
おおぅ、とすると初体験だな
とここで無視するつもりだったのだが、本当にスッと指が動いて通話ボタンを押してしまった
「もしもし?」
「あのさ、キョン?」
こなただった、少なくとも声は
しかしハルヒはこなたの真似をしたくないといってたからこなただろう
「私、キョンがさ、好きなの」
「? おいこなた、さっきの続きか? 一日一回の筈だろう、それに声が変わってない」
「…馬鹿」
プッ、ツーツー
…なんだ一体? わけがわからん
「とりあえずメールしてみるか」
『いまのなんだ?』
送信、一分もしないうちに受信
『いまのとは?』
「二回目の非通知をかけてきただろ?」
『いんや? そんなことはしてないよ、一日一回でしょ?』
「だが、お前の声だったが」
『ハルちゃんじゃないの?』
「それはありえん」
嘘はついてない様だ
ま、俺にどれだけ嘘を見抜ける能力があるのかがわからんから真偽のほどはわからんがな
…嘘の真偽だとさ、変なもんだ
しかし、こなたでもハルヒでもないとするとなんだ?
「心霊現象か? おぅ、悪徳会社よりも素晴らしい初体験だ」
俺はぶるっと身を震わせて、温かいコーヒーを飲むべく台所に向かった
最終更新:2008年02月23日 20:57