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気分障害

気分障害は、気分に関する障害を持つ精神疾患の一群である。世界保健機関の『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』第10版(ICD-10)においては、カッコして感情障害と記述される。

ある程度の期間にわたって持続する気分(感情)の変調により、苦痛を感じたり、日常生活に著しい支障をきたしたりする状態のことをいう。うつ病と双極性障害など広範囲な精神的疾病がこの名称にあてはまる。

精神疾患の主要な分類法であるICD-10とDSM-IVの両者において用いられている語であり、この2者間で細かい分類の仕方は異なるものの含まれる概念はほぼ同一である。

複数の著作が、気分障害は進化的適応であるとしている。落ち込みや抑うつは、危険や損失、無駄な努力をもたらす目標追求に対しての状況対応能力を高めるという。そういった状況では低い動機付けが、特定の行動を抑制することによって利益が得られる。この理論はなぜ気分障害がよく見られ、生殖年齢の頂点の人々をも襲うのかを説明するのに役立つ。抑うつが機能不全であれば、これらの特性を説明するのは難しい。

抑うつ気分は地位の損失、離婚、あるいは子供や配偶者の死のような、人生において生じる特定の種​類のありきたりな反応である。これらは生殖の能力や可能性の損失を知らせる出来事であり、人類の祖先の生活環境においても存在した。抑うつ気分は、以前の(繁殖的に不成功であった)方法や行動の向きを変えるという意味で適応反応とみなすことができる。

抑うつ気分はインフルエンザのような病気の最中には一般的である。身体活動を制限することによって回復を助ける進化した機構であると論じられてきた冬の季節に生じる低水準の抑うつ、あるいは季節性情動障害は、過去において食物が乏しい期間の身体活動を制限することへの適応であるとも考えられる。もはや食物の入手可能性は天候に左右されないが、冬の季節に落ち込んだ気分を体験することは、人類が保ってきた本能であると論じている。



最終更新:2016年06月07日 13:17