「宇宙海賊よ、この星もろとも塵となれ!」

【名前】 皇帝アクドス・ギル
【読み方】 こうていあくどす・ぎる
【声】 小川真司
【登場作品】 海賊戦隊ゴーカイジャー など
【登場話】 第37話「最強の決戦機」
第41話「なくしたくないもの」~
第44話「素敵な聖夜」
第46話「ヒーロー合格」
第49話「宇宙最大の宝」~
最終話「さよなら宇宙海賊」
【所属】 宇宙帝国ザンギャック
【分類】 皇帝
【強化武装】 アクドソード
【モチーフ】 ダイオウイカ、クラーケン
【名前の由来】 あくどすぎる

【海賊戦隊ゴーカイジャー】

宇宙全土にその名を轟かす宇宙帝国ザンギャックの皇帝。司令官ワルズ・ギルの父親。

圧倒的な威厳とカリスマ性を有し、「アクドソード」と呼ばれる大剣を武器に圧倒的な戦闘力を兼ね備える。

息子がジョー・ギブケンに「皇帝のバカ息子」呼ばわりされていたり、「父上にも叩かれた事などないのに!」という発言から相当甘やかしていた模様。
「軍の司令官に相応しい」とはいえないワルズ・ギルに対し、参謀長としてダマラスを派遣したり、第11話では自身の親衛隊長を地球に送り込むなどと度々サポートしている。

裏を返せば、「厳しくしてでも息子を(ザンギャック基準で)一廉の人物、立派な皇帝に育てる気がなかった」とも受け取れる。
経済に向いている息子へそういった道を歩ませずに高級軍人にした事からも「いびつな父性愛の持ち主」という事が窺える。

第37話で息子が戦死すると「愛する息子のための弔い」として自ら旗艦ギガントホースに現れ、指揮官として采配を振るう。
「父親に似ぬバカ息子」と呼ばれているワルズ・ギルとは性格も似ておらず、自身の思い通りにならない事が起こるとすぐヒステリーを起こす息子に対し、作戦が失敗してもすぐ激情を露にする事はなく、沈着冷静で部下の進言に耳を傾ける度量もある。

自身に従わない異星人への皆殺しも厭わず、部下のダマラスを容赦なく投獄するなどと「ザンギャックの皇帝」としての非情さも持ち合わせ、戦闘力はザンギャックの支配者の地位に恥じない「最強」に値し、「指令席に座ったままで相手の攻撃を両腕の殺陣で全て受け流す」という体術を有する。

「息子の元に直属の部下、親衛隊長デラツエイガーの派遣(第11話)」、「決戦機グレートワルズの提供(第37話)」といった支援を影から行っていた。
姿は長らく登場せず、第34話の1000ザギン札には肖像画が確認できる程度しかなく、ワルズ・ギルの回想で初めて姿を現し、ダマラスを息子の部隊に就かせた経緯が語られている(第37話)。

息子の戦死に伴い、皇帝親衛隊に所属する親衛隊員ダイランドー、親衛隊員ザツリグと共にギガントホースに現れ、ワルズ・ギルの遺影を掲げ、自ら地球侵略作戦を開始する(第41話)。

圧倒的な戦力を撥ね退け、1度は壊滅寸前に陥りながらもダマラスを倒したゴーカイジャーへの認識を改め、ザンギャックの戦力の再編成を決める。
インサーンを焚き付け、時間稼ぎをさせた事でレジェンド大戦を凌ぐ規模の大艦隊を宇宙全土から到着させ、地球への総攻撃を開始。

バスコの死後に何処かに取り残されていた「私掠船フリージョーカー」で特攻し、ギガントホースに乗り込んできたレッドとシルバーを椅子に座ったまま退ける。
アクドソードと両肩からの火球を武器に2人を苦戦させるが、シルバーが囮となっている間にギガントホースのコントロールをレッドに奪われ、周囲の艦隊に向けた一斉砲撃によってザンギャックの大艦隊は全滅、更に2人の攻撃によってギガントホースのブリッジを破壊され、戦艦は墜落して爆発。

爆発に巻き込まれたかと思われたが、戦艦から脱出して生き延び、集結したゴーカイジャーに最後の戦いを挑む。
スーパー戦隊に次々と豪快チェンジする6人にダメージを負い、「ゴーカイレジェンドクラッシュ」、「ゴーカイシューティングスラッシュ」を耐え抜くが、最期はゴーカイガレオンバスターのスペシャルチャージで発動した「派手にウェーブ」を至近距離から受け爆散した(その際に「おのれぇ!宇宙海賊共めぇぇ!」と発言。)。

【スーパーヒーロー大戦】

息子のワルズ・ギルと共に大ザンギャックの幹部として復活。

初めて息子と共に行動するが、直接会話などをする事はなかった。
息子がマーベラスに馬鹿にされてベソをかきながら出て行った際は自身も退出し、息子を気遣うなどと若干親バカ気味だが、親子仲はとても良好な模様。

最終決戦で巨大化ビームを浴びて巨大化する。
スーパーヒーロー達を光弾で攻撃し、参戦したゴーバスターオーと交戦するが、最期は仮面ライダーディエンド/海東大樹が発動させたビッグマシンの変形に巻き込まれ爆散した。

【特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE】

名前と遺影だけ登場。

甥の新司令官バッカス・ギルからは「超えるべき存在」と見なされている。

【余談】

モチーフは世界最大のイカ・ダイオウイカらしく、「皇帝」だった事から「大王」と掛けている。元はデザイナー・韮沢靖氏がワルズ・ギルのデザインとして持ちかけ、NGを喰らったものを再利用。更に再利用される事が決まった際、最終話の案として『スーパーヒーロー大戦』へ繋げ、『ジャッカー電撃隊』のシャインのような存在を示唆し、イカルス大王もモチーフにしたとされている。
「隻眼」という設定は韮沢氏によるものではなく、怪人を造型しているレインボーがスーツを製作した結果、「海賊のイメージを付けるため、或いはワルズ・ギルとのデザインの違いを付けるため」と作られたもの。

巨大化装置がギガントホースごと破壊されてしまい、巨大化はしなかったものの艦の爆発からも無事生き延び、ゴーカイジャーも6人がかりでやっと倒せた程のタフさだが、戦闘力自体は弱くも最強でもない程度だった。
結局は息子の無念を晴らすどころか息子の後を追う形となり、亡き後はザンギャックでは内部分裂から崩壊の一途を辿る事になる。あるレベル以上の高いカリスマ性はあり、統率力には優れていたと思われる。

声を演じる小川真司氏はスーパー戦隊シリーズでは初めて怪人の声を演じる。

最終更新:2018年03月03日 08:39