その頃、地球防衛軍日本支部。
医務室の窓から空を見上げるカスミ。
そこには、いつもうるさいぐらい賑やかな町並みではなく、倒壊した建物が持つ静けさだけがあった。
月明かりは優しく、それらの町並みを包み込む。
「なあ、セイント。確か、お前はとんでもないやつにやられてエネルギーを激しく消耗したんでしょ?
それって、あのクラゲ型の怪獣のこと?」
『いや、やつよりよっぽど恐ろしいやつだった…。果たして、私はそいつに勝てるのだろうか……』
「そっか……」
まだ見ぬ強大な敵によって、不安が黒い雲のように心を占め始める。
しかし、怪獣の王とも呼ぶべきそいつは、すぐそばまで来ていた……。
最終更新:2007年03月13日 19:23