柿ノ木レオ(以下R)「どうも~、心霊研究第五弾です! さあ、今日も張り切っていきましょう!!」
ブッチョンブッチョン先生(以下B)「今回はFILE2の追加レポートらしいな。一体どうしたんだ? 」
R「実は掲示板にて、デジデジさんからこのような情報をいただきました。」

デジデジ さん 2005年 03月 17日 13時 47分 19秒
どうも~初めましてデジデジと申します宜しくお願いします(こちらではかな?
さっそく?ですが情報を
赤マントの話ですが確か実際に赤マントという人物が居た気がします
犯人はいまだ捕まっておらず、新聞にも掲載された事件だった気がします
ぬ~べ~でそれを参考?に怪人Aという話で紹介されていたハズです
少しでもお役に立てればと思います
ではでは~

R「この情報をいただいた後、調査を進めていきました。その結果、この情報が真実だということがわかりました! 」
B「フン! お前がここに行き着くだろうと思って、あらかじめ調べてきておいた。」
R「え!? この事件をご存知だったんですか!!? 」
B「当たり前田のおじさんだ。俺を誰だと思っている? この仕事で飯を食っているんだぞ。」
R「だったら言ってくださいよ~。僕の苦労は一体…。」
B「とりあえず下を見てみろ。」
R「シカトかよ!! 」

「明治39年(1906)2月11日の午後9時頃のことであった。
その日は吹雪が横殴りに吹き、とても荒れていた。
そんな晩、福井のとある村にある回船問屋『橋田時助商店』に青ゲット(毛布)を頭からすっぽりかぶった一人の男が訪れた。
顔はほっかむりをしていて、よく見えなかった。
当時、寒い日に防寒具として、ゲットをマントのように羽織ることは珍しいことではなかった。
なので、男の格好に、誰も疑問を抱かなかった。
男は『私はT村の鈴木さんの親戚です。』と言って、同店の番頭『鈴木宗太』に面会を求めてきた。
家人の取次ぎで番頭が玄関に出てみると、男は語り始めた。
『私は、T村の鈴木さんの親戚から使いとしてきた者です。親戚のおばあさんが急病で倒れたので、すぐ来て欲しいとのことです。』
と言って宗太を同店から連れ出していった。

それから大体2時間ほど経った後、今度はO町Kにある昭一の自宅にも、青ゲットの男が訪れた。
男は『私は使いの者ですが、T村の親戚のおばあさんが重い病気に罹(かか)り、
「是非とも、O町のおっ母さんに会いたい」と言っているので迎えに参りました』
といって、宗太の母(当時50歳)を連れ出した 。
その後、1時間ほどして、また青ゲットの男が昭一方にきて、同じく、宗太の妻(当時25歳)を連れだした。

更に40分ほど後に、また青ゲットの男が現れた。
今度は、留守番をしていた隣人の家内に
『子どもを連れて来いといわれました。」と言って昭一の子供(当時2歳の女の子)まで連れ出そうとした。
タエは『こんな吹雪の晩に子どもを連れ出せなんて…』と考え、不審に思った。
そして『もう子どもは眠っているので起こすのは可哀想だ』と言ってその求めに応じなかった。
なお隣人の妻は宗太の妻が出ていくとき、留守番を頼まれて鈴木宅に来ていたものである。

翌日の午前5時頃、N川河口にかかる木橋は、昨夜来の吹雪によって新雪で覆われていた。
寒中とはいえ、朝起きの早い大工が、対岸の村で建設中の仕事を片づけるため、急ぎ足で橋を渡り始めた。
約500メートルもある長い木造の橋の丁度中ほどまできた時、大工は目の前の異様な状態に思わず立ちすくんでしまった。
そこには、あたり一面白い雪がまっ赤に染まり、おびただしい血痕が散らばっていたからである。
宗太の妻が川の小船の中で、母が河口で、それぞれ遺体となって発見された。
いずれも鉞(まさかり)で叩きつけられていた。
しかし、宗太の死体は見つからず、事件は迷宮入りのままだった…。」

B「これが鉞事件。通称『青ゲット事件』だ。」
R「なるほど…。マントとゲット、確かに両方とも羽織っている点で共通していますね。
事件に使われていた青ゲットも、闇と吹雪のせいで赤ゲットが青く見えたと言う可能性もあるし…。」
B「そういうことだ! 」
R「それにしてもおかしいですね。確かにマントという点では共通していますが、この事件はトイレとは関係ないし…。」
B「それはお前が狭い視野で物事を見ているからだ。怪人赤マントはトイレだけに出没する妖怪ではない! 」

「昭和の初期、子ども達の間である噂がはやった。
その噂とは、夕方、通学路に赤マントを羽織った怪人が現れ、子どもをさらうという噂だ。
赤マントはオリンピック選手よりも早く走り、子どもを襲うという。
時には子どもの血を吸ったという噂もある。」

B「な? 赤ゲットの男と同じく、通り魔的な妖怪だろ? 
恐らくは、アメリカでいう『ベッドの下の妖怪』のようなものだったんだろう。」
R「ベッドの下の妖怪というと『早く寝ないとベッドの下の妖怪が襲ってくる』っていう話ですよね? 
この目的は、子どもをしつけるためのもの。
つまり、赤マントは、子どもに早く家に帰るように促す目的があるわけですね? 」
B「そうだ。赤ゲットをモデルにしたにせよ、しないにせよ、そういう目的があるわけだな。
さらに、足が速いという特徴は口鮭女を思い出すし、
血を吸うという特徴はトイレに出没する『赤マント青マント』の青マントを思い出させる。」
R「いや、『口鮭女』ではなく『口裂け女』ですよ…。
つまり、赤マントは全ての都市伝説に通じる、というわけですか? 」
B「まあ、全部が全部というわけではないけどそうだな。トイレに出没するという点も花子さんに通じるし。
それにトイレは、一人になれる隔離された空間だ。そういう場所は、あの世とこの世の中間と言えるな! 」
R「確かにトイレには昔から怪談話がありますからね。それに、学校の怪談で多いのはトイレの話ですよね。」
B「トイレに限らず、妖怪はあの世とこの世の中間に出る。別な場所と別な場所をつなぐ橋やトンネル。
どこにつながっているかわからない井戸。トイレも昔はポットンだったからどことつながっているかわからない部分があるな。
ということで、調査は終了! 」
R「いや~、今回はまじめでしたね。」
B「あたぼうよ! 俺が本気になればこんなものだ! 
まあ、最近の子どもは赤マントなんて信じないだろうから、赤マントは二度と出ないだろうな。
…ん、メールだ。
なになに…『このメールを12時間以内に5人の友達に送りなさい。じゃなければ血まみれの赤マントを…』
ふざけるんじゃねえええええええ!!! 」
R「どうやら、赤マントは現在でも健在なようですね(^^;)」

結論:どうやら赤マントは学校の怪談の元祖とも言うべき存在らしいです。
学校の怪談に興味があるならば、避けては通れない課題ですね。

R「では皆さん、掲示板にどしどし心霊現象を書き込んでください。可能な限り解決します。」


参考文献:赤きマント(講談社)
現代民話考~学校~(筑摩書房)


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最終更新:2007年03月16日 12:52