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ゼットン

 鬱蒼と生い茂る森を進む漆黒の龍。
 彼の持つカードデッキは、蝙蝠のモンスターを雨露に映し出す。
 奇妙な鳴き声を聞きながら、命を常に狙われる緊張感とはこうなのだろうかと思い、思わず唾を飲む。
 しかし、すぐに頭を振って移動を開始する。
 諦めてはいけない。殺し合いを止めなければならない。
 彼が描いてきた仮面ライダーが願い、その願いを彼らはかなえた。
 次は自分の番だ。仮面ライダーにも負けない仲間を作って見せる。
 大丈夫だ。きっとこの殺し合いに反対するような人たちばかりだから。
 漆黒の龍はそう信じて疑わなかった。

☆

 獲物を求めてさすらう獣。
 彼、蘇った現代の熱血怪人はただかだと笑いながら木々をくぐり抜けていた。
 奇襲を仕掛ける。彼の考えとは逆に、目立つこと仕方のない移動の仕方だ。
 だが、彼の思考は正常。
 他ロワ書き手《異教徒》を殺す。それが漫画ロワと自分のためになると彼は信じて疑わない。
「フハハハハハ! フハハハハハハハハハハハハ!!!」
 彼の笑い声が木々に木霊し、血走った目に茶髪の現代人風な青年が映る。
 脅威的な視力ゆえ、声が届くような距離ではない。ピタリと笑い声をやめ、一気に跳躍する。
 横合いから切りつける? 柄ではない。

「ぶぅるぅああああああああああああああああああああ!!」

 アーメン。漫画ロワに幸あれ。
 彼の狂気の笑い声は、祝福の言葉でもある。

☆

「のわっ!!」
 漆黒の龍が身体をのけぞらせると、弾丸のような勢いで影が通り抜ける。
 カードデッキが弾かれ、男が踏んでそびえ立つ。
「し、神父様?」
「黙れ、他ロワ書き手《異教徒》め! 漫画ロワに属しない貴様は邪魔だ!
もっとも、俺が生き残るのを邪魔するなら、漫画ロワの書き手でも容赦はしないがな」
「……あんた、このライダーバトルに乗ったのかよ!!」
 シィィィィと口から瘴気を出しながらバヨネットを構える熱血怪人。
 漆黒の龍は震えながらも、デイバックを片手に立ち向かう。
「なら、俺があんたを止める! カードデッキはそっちだけど、こっちにも切り札がある!」
「ほざけぇぇぇえ!!」
 迫る熱血怪人を何とか避け、漆黒の龍は神速の速さで自らに支給されたアイテムを着込んだ。
 脅威的なスピードで『それ』を装着した漆黒の龍が構えをとる。
「いくぜ! 多分、どこかの特撮ヒーローであろう、日本一のがんがんじいが相手だ!」
 日本一の旗が夜風になびき、胸に二つのG。
 銀の鎧に武者のような兜。かえるのような不細工な姿。
 がんがんじい。そのヒーローは……

「行くぜ! どりゃぁ!!」
「……ぶぅるぅああ」
 勢いよく吹き飛ぶ漆黒の龍。自分の速さが一切速くならないことに戸惑う。
「な、何だよこれは!! 特撮ヒーローじゃないのか!?」
 そのヒーローは、スカイライダーにおけるボスボロット的存在。
「こうなったらやけだ! エクスカリバーをくらえ!!」
 彼の振るったエクスカリバーが熱血怪人に迫る。
 熱血怪人はバヨネットを横になぎ払うと、あっさりとエクスカリバーは折れた。
「お、折れたぁぁぁぁぁぁ!!」
 彼が持つ剣はエクスカリバーではない。エクスカリパーだった。バッタもんだ。仮面ライダーなだけに。
 漆黒の龍。彼支給品を確認しながらも、説明書には目を通さなかった。
 彼は申し分ない正義感の持ち主だ。
 しかし、彼は……馬鹿だった。

「ひでぶ!」
「他ロワ書き手《異教徒》よ、小便は済ませたか? 神様に祈りは?
部屋のスミでガタガタふるえて命ごいをする心の準備はOK?」
「ちくしょう……俺は認めねえぞ!」
 ゆらりと嬲るように迫る熱血怪人を見据えながらも、漆黒の龍は抵抗をやめない。
 なぜなら、彼は正義の味方、仮面ライダーを描いてきたのだから。
「ぶるぅ……なっ!」
 熱血怪人がのけぞる。彼の回りを赤いカブトムシ型の機械が牽制をしている。
「カブトゼクター……?」
 突如、轟音が轟き、土砂が吹き飛ぶ。
 振り返ると、植物のような暮らしをしたそうな男が派手に現れた。

「天が呼ぶ! 地が呼ぶ! 人が呼ぶ! 愛を語れと俺を呼ぶ!
聞け、住人共……俺は愛の伝道師……◆rnjkXI1h76!!」

決まったと快楽に身体を震わせる男。
快感に身を包んだまま、彼はカブトゼクターを掴んだ。
「変身!!」
『HENSHIN』
 金属片を身に纏い、銀と赤の鎧を形成する。
 漆黒の龍はその戦士の名を知っている。仮面ライダーカブト。
 そのマスクドフォームと共に、彼は背後にドドドドドドドという効果音を出しながら『キラークイーン』を出した。
「俺の愛を受け取れ!!」
 突如爆破する地面。
 実は、一回カブトに変身して地面を触っていたのだ。派手な演出が好きらしい。

もっとも、カブトのライダーとキラークイーンの組み合わせの反則さに愛の伝道師は気づいていない。愛を伝える為に。
 ちなみにどのぐらいやばいかというと、クロックアップは加速装置。時の流れをゆっくりとする機能。
 キラークイーンの能力+ザ・ワールドのごとくなのだ。
 そんな危険な相手に熱血怪人は地面を蹴って迫る。
 愛の伝道師は余裕でカブトゼクターの角を倒す。
「脱衣<キャストオフ>」
『Cast Off』
 飛び散る銀の鎧の破片が熱血怪人に命中する。
 吹き飛んでいく熱血怪人を前に、愛の伝道師は赤いカブト虫の戦士へと完全変態を終了させていた。
『Change Beetle』
 油断なく構える愛の伝道師。しかし、熱血怪人の姿は無い。
「いったか」
「あんた……ライダーロワの書き手か?」
「いや、違う。俺は漫画ロワの書き手、愛の伝道師だ!」
「まあ、いいや。俺は漆黒の龍。よろしくな」
「うむ。お前に愛を伝道しよう。ところで、それを脱いだどうだ?」
「分かった。よいしょっと。……あれ?」
 マスクを脱ぐのに苦労する漆黒の龍。
 愛の伝道師は仮面の下で怪訝な表情をした。
「どうした?」
「ぬ、ぬげねー!!」
 漆黒の龍のマヌケな叫び声が響いた。

【黎明】【B-3 森】
【愛の伝道師@漫画ロワ】
【装備:『キラークィーン』@漫画ロワ カブトゼクター&ベルト@ライダーロワ】
【所持品:支給品一式】
【状態:健康】
【思考・行動】
基本:天の道を往きながら愛を語り伝える
1:植物の様に静かに暮らすつもりはない
2:漆黒の龍に愛を伝道する
※黒い皮手袋に、赤いジャケットを羽織った吉良吉影です


【漆黒の龍@ライダーロワ】
【装備】カードデッキ(ナイト) がんがんじいスーツ(脱げない)@特撮ロワ
【所持品】支給品一式 折れたエクスカリパー
【状態】健康
【思考・行動】:生き残りたい
1:態勢を整えたら町へ向かう。
2:同じライダーロワの書き手と合流する。
3:『蘇った現代の熱血怪人』『派手好き地獄紳士』『ステルス鬼畜』『マスク・ザ・ドS』に警戒する。
4:ぬ、脱げない。
※外見や声は城戸真司です。
※がんがんじいスーツが脱げません。


【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】
【装備:バヨネット×2】
【所持品:支給品一式】
【状態:全身に無数の穴、自己回復中】
【思考・行動】
基本:優勝して帰る。迷いは無い
1:ぶぅるぅああああああああ
2:とりあえず傷を癒やす
3:他ロワ書き手(異教徒)と一般人(化け物)は鏖
※イスカリオテの制服@ヘルシングに身を包んでいます。顔や髪型までアンデルセンではありません
※声はアンデルセン、髪型は本郷猛、顔は村雨良です


085:蟹座氏の憂鬱 投下順に読む 087:噛み合わない二人+α
084:月下の騎士の虎退治 時系列順に読む 087:噛み合わない二人+α
043:彷徨の雷鳴 愛の伝道師 100:100話目だからって調子に乗って自分を書く。後悔?ないねッ!
053:名前で判断するのはお約束 漆黒の龍 100:100話目だからって調子に乗って自分を書く。後悔?ないねッ!
030:再生怪人 蘇った現代の熱血怪人 107:すれ違う二人+α++曖昧ネッケツ怪人



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最終更新:2008年01月28日 09:30
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