401 :1/5:2010/10/17(日) 03:10:14 ID:CNhouZAe0
801×VIPの初対面みたいなもの投下
VIPが801に敬語とかダメな人は注意


普段少しだけ仲良くしてもらってる同人に、彼の友人だという板を紹介された。
正直、仲良くない人と話すのは好きじゃないし、待ち合わせに遅れていって最初から嫌われようと思った。
だから、待ち合わせの三十分も後に家を後にしたのだ。
行くと、待ち合わせ場所の桜並木には小奇麗なスーツを着た男の人が一人で立っている。
顔も知らない待ち人を三十分も待っているのも合わせて、真面目な人に見えた。俺は仲良くできないんだろうなぁ、そう思って話しかけるのを少し躊躇う。
一歩近づくと、彼の鼻先に桜の花びらがふわりと降りた。大きな手がそれを丁寧に掴み取る。
掴んだ花びらをぼうっと見ている彼に、俺は一瞬だけ見惚れてしまう。

「……あ、こんにちは。VIPさん、ですよね?」
「はひっ……は、い」

低く綺麗な声に自分の名前を呼ばれて、びくりと肩が震えた。
言い間違えたことに顔の温度が上がっていく。触らなくても分かるくらいだった。
相手の方は、それに少しだけ笑った。鼻につかない笑い方で、苛立ちはしない。


402 :2/5:2010/10/17(日) 03:10:46 ID:CNhouZAe0
「初めまして、801といいます。よろしくね」

こちらを向いた瞳は、さっきよりずっと深くてキラキラしていて、つい目を逸らしてしまう。
目は逸らすわ顔は赤くするわ、きっと第一印象は最悪だ。さっきまでは早く嫌われたかったのに、不思議と印象なんて気にしてしまう。

「えっと……V、VIPっていいます。よろしくですお……」
「よろしくお願いします。……突然ですけど、VIPと呼んでも?」
「VIP」反芻すると、彼は、801さんは頷いた。
「ええ。呼び捨てにすると、親しくなったように聞こえるでしょ」

キザっぽいが、俺はそれを格好よく思った。頷く。

「そちらも呼び捨てで呼んで下さっても構いませんよ」
「い、いえ、俺は。あの……人、人見知りするほうなん、で……」
「残念」

また笑う。きれいな笑い方をする人だと思った。


403 :3/5 801サイド:2010/10/17(日) 03:11:27 ID:CNhouZAe0
悪友同人に、彼の友人だという板を紹介された。
男だと聞いたのでハッスルした。待ち合わせに早くいって最初から好かれようと思った。嫌われてツンツンでもいいけど、本気で嫌われたらツンじゃないしな。
だから、待ち合わせの三十分も前に待ち合わせ場所に着いたのだ。
行くと、待ち合わせ場所の桜並木には誰一人いなかった。まあそりゃそうだ。待機。
しばらく待つと、童顔で挙動不審な男の子が近づいてくる。あの子だろうか。俺は気づかないふりをした。
横目で観察。挙動不審なところから、少し人見知りか何かあるのだろうか。もしかして、遅れてきたのは俺に嫌われようとしたのかもしれない。かわいい。
話しかけようとしているのか、右手が上がったり下がったり。口元に持っていく仕草がかわいい。
ふと、鼻先に桜の花びらが落ちる。桜かぁ、梅×桜なんてどうだろう。
梅「よーう桜。元気かー」
桜「げ、梅かよ……。お前なー、俺の下で梅酒とかになってんじゃねーよ」
梅「えー? 俺がなりたくてなってるわけじゃねーもん」
桜「うるせ! こっちは国花様だぜ、お前とは格が違うんだばーか」
梅「なんだよー。藤原さん家の人達が政権とってた頃は俺がメインだったんだぜ?」
桜「知ってるよ! ……俺は、その頃からずっとお前に憧れて……」
梅「なんか言ったか?」
桜「……っ、なんでもねーよ!」
ふふふ梅の鈍感攻めと桜の女王受け……。
しかし本当にあの子話しかけて来ないなぁ、こっちから行きますかね。


404 :4/5:2010/10/17(日) 03:12:05 ID:CNhouZAe0
「……あ、こんにちは。VIPさん、ですよね?」
「はひっ……は、い」

うおおかわっえええええ! 噛んだ! 噛みましたよこの子ったら!
顔赤っ! からかいたい! これからかいたい! 突っつきたい!

「初めまして、801といいます。よろしくね」

目なんか逸らしちゃって……。うおうやばい。この子やばい。
貞淑受けみたいな感じなのかな。同人の話だと結構馬鹿やってるって聞いたけど、どうだろ。 

「えっと……V、VIPっていいます。よろしくですお……」

ですおってなんだよウオオオオやっべえ本当かわいい!
畜生善人面がニヤケ面に変わっちまいそうだぜ!


405 :5/5:2010/10/17(日) 03:13:40 ID:CNhouZAe0
「よろしくお願いします。……突然ですけど、VIPと呼んでも?」

敬語呼び捨て攻めがやりたい気分でな!

「VIP」小さく動く唇がきゃわいい。奪いたい。
「ええ。呼び捨てにすると、親しくなったように聞こえるでしょ」

最近そんな本を読んだでござる。
VIPは頷く。頷いたとき、不安そうな目が一瞬上目遣いになる。今のアングルいいよいいよー。写真撮りたい。

「そちらも呼び捨てで呼んで下さっても構いませんよ」
「い、いえ、俺は。あの……人、人見知りするほうなん、で……」
「残念」

やばいこの子かわいすぎて生きてるの面倒くさい。




終わり。VIPが人見知りだったらかわいいと思うんだ。
この後ちょっと801になついて「801さん801さん」ってなるけどそのうち犯されて今の状態になるに違いねえぜ
お粗末様でした
最終更新:2011年02月14日 17:37