舞い上がる蔓。
飛び散る赤い液体。
切り裂かれた僕を呼ぶ、悲鳴に似た声。
そして、それを聞いて嘲笑う、道化師。
<騙し騙され騙し合い>
「まる…く…」
僕は彼を呼んだ。
もう、ソードを握る力すらない。
『カービィ!大丈夫か!?』
ギムの声が、変に遠く聞こえる。
「キョーッホッホ!!!カービィ!ボクを怒らせた報いなのサ♪」
マルクはそう言って、立ち上がれない僕に向かってレーザーを放つ。
『………ッ!』
咄嗟にギムが僕にヨーヨーを絡めて、僕を上空へ放り投げる。
「邪魔するなよ、雑魚が」
マルクはそう言って、ギムに蔓をけしかけた。
『ガァッ!!!』
ギムがガシャンッと倒れる。
「ギムッ!」
僕は叫んだ。
「おぉっと、他人の心配してる場合カナ?」
マルクは僕を見下ろして笑う。
「…マルク…どうして…ねぇどうして!?…僕たち…せっかく…友達になれると…思ったのに…」
「トモダチ…?笑わせてくれるのサ。ボクにはトモダチなんて必要無い」
マルクの体がメキッと音を立てて真っ二つになる。
僕は目をみはった。そこにあったのは巨大なブラックホールだったからだ。
「…さよなら♪」
マルクが笑う。
僕は…
僕は……
僕は………
「うわぁぁあああぁぁああぁあっ!!!!!」
何がなんだか、よく分からなかった。
マルクと戦うのは嫌だ。
でも、
だけど、
「………ッ!」
僕は、マルクを切り裂いていた。
「ほぅら…トモダチなんて絵空事だろ?」
マルクが血まみれで笑う。
「違う…僕は君と戦いたくない!」
「でも君はボクを切り裂いたのサ♪」
「でも戦いたくないんだ!…だけど…君が…」
「………?」
「友達の君が悪いことをするのを見るのはもっと嫌なんだ!!!」
僕はソードを構えた。
「…へぇ」
マルクが口の端を歪める。
「君は相当お人好しみたいだねぇ…」
彼は不均等に脈打つ翼を広げる。
「…楽しませてもらうのサ♪」
<to be continued…?>
続き、書きたいんだけど頭の中にしまいっぱなしです(ぉぃ
最終更新:2010年02月19日 15:58