用語説明

 

・カミモリ

 武具図書を携え、登場人物を召喚するツゞリと、召喚された登場人物のペア。彼らは世に仇なす有害図書やヒトガタ、図書の敵たるカミクイやユガミを狩り、人々の日常を守っている。

 

・ツゞリ

 武具図書から登場人物を召喚する力を持つ者たち。正確には、武具図書を完成させてツゞリ養成学校の学習課程を修了し、武具図書を図書館に収蔵した後、カミモリを生業とする者たちの呼称。召喚できる登場人物によって、"主人公属性"、"ヒロイン属性"、"相棒属性"、"悪役属性"などがある。

 

・武具書

 物語を書き始めることで、ツゞリによる登場人物の具現化が可能になる未完の武具図書。ツゞリは登場人物を召喚し、様々な経験をさせて、登場人物たちに物語を与え成長させていく。自動的に物語が書き加えられていったり、ツゞリ自身が書き加えていったり、形態はツゞリによって様々。

 どのようなジャンルの物語を書くかはツゞリの自由だが、カミモリの任務には基本的に戦闘力が要求されるためか、戦闘能力やそれに準じた能力を持たない登場人物は、設定に沿った何らかの特殊能力を一つ得た状態で出てくる(原本の物語への影響はない)。そのままで戦える登場人物はそのまま出てくる。

 ツゞリを志望する学生たちは、入学と同時に武具書とそれに対応した筆権章を配布される。

 

・筆権章

 著作権を収めたバッヂようなもの。一つの武具書につき対応の筆権章が存在し、筆権章を持つ者にしか対応の武具書の加筆修正は行えない。逆に、筆権章を持ってさえいれば他人の武具書であっても加筆修正或いは改竄が可能。

 

・(ツゞリ)適性検査

 先天的才能であるツゞリの能力があるか否かを調べる検査。ツゞリ養成学校の入学試験においてしか行われないため、才能を持つのに気付かず老いたり死んでゆくものも多い。悪役を召喚しても無害な、力の弱い武具図書に触れさせ、『登場人物を召喚できるか』『どの属性の登場人物を召喚したか』を検査する。どの属性であるかはその場では知らされないが、悪役属性の志望生がいた場合、強く入学を薦めることがある。

 

・武具図書

 物語として完結し、完全体の登場人物を召喚できるようになった武具書のことを特にこう呼ぶ。言わば完全体の武具書。手書きが最も強く、印刷されたものであった場合、召喚される登場人物の強さや質は大きく原本に劣る。

 

・有害図書

 人々に害を成す登場人物が出てくる武具図書、或いはその出てきた登場人物のこと。多くは印刷物で弱体化しているが、原本は凶悪。物語や登場人物たちに問題はなくとも、召喚された登場人物が悪役で、彼がツゞリの指示に従わず他者に危害を加えていた場合も、有害図書として指定されて討伐対象になることがある。

 

・カミクイ

 書物を食い荒らす化け物。多くは奇形の虫の形をしている。武具(図)書に関しても例外ではなく、図書館にや人の領域に侵入されすぎると、貴重な武具(図)書や書物を失うことに繋がりかねない。

 

・ヒトガタ

 カミクイの中でも特徴的な行動と外見を示す一種で、アメーバのような不定形をしている。カミクイのように書物の暴食はしないが、少しだけ食べたその武具(図)書の登場人物の姿形をとり、人々を襲うようになる。中には高度な知能を持つヒトガタも稀にいるようで……。

 

・ユガミ

 カミクイの中でも特徴的な行動と外見を示す一種。カミクイのように書物の暴食はしないが、書物に宿り、筆権章の守護も破って物語の改竄を始める厄介なカミクイ。ユガミの個体の強さにもよるが、大がかりな改竄には時間がかかるため、すぐに引き剥がせば問題はない。強い攻撃能力は持っていないものの、登場人物に不調を起こしたり弱体化を起こしたり様々な変化を及ぼすので、戦闘の際は注意が必要。

最終更新:2015年01月08日 21:20