影駭響震 えいがいきょうしん


    意味:ひどく驚き恐れること。ちょっとしたものにおどろくこと。 
       (「駭」はびっくりすることで「影駭」は影を見ただけで驚くこと
        「響」は音。「響震」は音を聞いただけで震えること。
         影や音におびえる様を言う。)

    出典:班固の文

    類義語:風声鶴唳 ふうせいかくれい


栄諧伉儷 えいかいこうれい


    意味:栄えて中のよい夫婦のこと。結婚の賀詞。
       (「栄諧」は仲良くして栄える、「伉儷」は夫婦の意)


英姿颯爽 えいしさっそう


    意味:男らしくりりしい容姿で、非常に爽やかなこと。
       (「英姿」は立派で男らしい姿のこと。
        「颯爽」は姿、動作などがきびきびとして気持ちがよい意)

    出典:杜甫の詩    


郢書燕説 えいしょえんせつ


    意味:こじつけること。意味もないことをこじつけてもっともらしく説明すること。
       (「郢」は楚の国の都、「燕」は国の名)

    故事:昔、郢の人が燕の大臣に手紙を書いたとき、灯火が暗いので
        「燭を挙げよ」と言ったのを、そのまま筆記してしまった。
        燕の大臣はこれを読み、「賢人を登用せよ」の意であるとこじつけ、
        その通り実行したところ国がよく治まったという故事から。

    出典:『韓非子』<外儲説・左上>


潁水隠士 えいすいのいんし


    意味:尭帝のとき、潁水(川の名)のほとりにいた隠者の許由(きょゆう)のこと

    故事:尭帝がすぐれた人物として天子の位を譲ろうとしたが、
        これを聞いた許由は汚れた話を聞いたと言って、
        潁水の水で耳を洗ったと言う故事がある。

    出典:『高士伝』<許由>    


盈満之咎 えいまんのとがめ


    意味:物事が極点に達すればかえって災いを招くということ。           満ちれば欠けるという道理を言う。       

    出典:『後漢書』<折像伝>

    類義語:盈則必虧 えいそくひっき
         盛者必衰 じょうしゃひっすい


慧可断臂 えかだんぴ


    意味:なみなみならぬ決意を示すこと
       (「慧可」は後魏の高僧の名、「断臂」は腕を切り落とす意)

    訓読:慧可(えか)臂(うで)を断(た)つ

    故事:中国後魏の高僧慧可は、河南省嵩山の少林寺にいたインドの高僧達磨に
        教えを請いたいと思い、自分の腕を切り落としてまで、その決意の固い
        ことを示した。それを知った達磨は慧可の弟子入りを許可したと言う故事から

    出典:『続高僧伝』<十六>


依怙贔屓 えこひいき


    意味:片方に心を傾け助けること。好きな方だけ肩入れすること。
       (「依怙」は頼りにする意であるが、日本では不公平の意味にも使われる
        「贔屓」力を出し努力するさま、転じて人に目をかけて引き立てること



越俎代庖 えっそだいほう


    ⇒越俎之罪 えっそのつみ


越俎之罪 えっそのつみ


    意味:自分の分をこえて他人の権限を侵す罪
        (「俎」はまな板のこと)

    故事:尭帝が許由に天下を譲ろうとした時、許由が、
        「人は分を守ることが重要で、たとえ料理人がそのことを怠って
         神に供える料理を作らなくても、神主が代わって台所に立つことは
         できますまい」と断った故事から

    出典:『荘子』<逍遥遊>

    類義語:越俎代庖 えっそだいほう

    対義語:越畔之思 えっぱんのおもい


越鳧楚乙 えつふそいつ


    意味:場所や人によって同じものでも呼び名が異なるたとえ。
        (「鳧」はかも、「乙」は燕の意)

    故事:鴻(おおとり)が空高く飛ぶのを見て、越の国の人は鳧(かも)といい
        楚の国の人は乙(燕)であると言った故事。

    出典:『南史』<顧歓伝> 


宴安酖毒 えんあんちんどく


    意味:享楽におぼれてはいけないと言う教え
        いたずらに享楽にふけるのは、酖毒をあおって自殺するに等しい
       (「宴安」は遊び楽しむこと、「酖毒」は鴆と言う鳥の毒で猛毒)

    出典:『春秋左士伝』<閔公元年>


烟雲過眼 えんうんかがん


    ⇒雲烟過眼 うんえんかがん


蜿蜒長蛇 えんえんちょうだ


    意味:ヘビのようにうねうねと長く続くこと。
       (儒教の五経の一つである『春秋』の表現様式を評した語)

    類義語:紆余委蛇 うよいだ


円滑洒脱 えんかつしゃだつ


    意味:物事をそつなくとりしきるさま
       (「円滑」はかどだたないこと、「洒脱」はすっきりしていること)

    類義語:円転滑脱 えんてんかつだつ


烟霞痼疾 えんかのこしつ


    意味:山水をめでる心が極めて強いこと。また、隠居すること。
      (「烟霞」は雲や霞のことで、転じて山水の景色。
       「痼疾」は長く治らない病気、持病)

    出典:『唐書』<田游巌伝>    

    類義語:泉石膏肓 せんせきこうこう






最終更新:2008年12月03日 16:11