燕頷虎頸 えんがんこけい
意味:燕のようなあごと、虎のようなくび。遠国の諸侯となる人相のこと。
(「燕頷」は武力に秀でた人物の骨相)
故事:後漢の班超は生まれながらに燕のようなあごと虎のような頸をしており、
はじめ間に雇われ筆書の仕事をしていた。あるとき筆を投じて異域で
戦功を立てた張騫のようにありたいと志し、占い師に見せたところ、
遠方で候に封ぜられる人相という。果たしてのち万里の外に遠征し、
戦勝して定遠候に封ぜられた故事から
出典:『後漢書』<班超伝>
類義語:燕頷虎頭 えんがんことう
燕頷投筆 えんがんとうひつ
燕頷虎頭 えんがんことう
⇒燕頷虎頸 えんがんこけい
燕頷投筆 えんがんとうひつ
意味:一大決心をして志を立てること。また文筆をやめて武の道に進むこと。
(「燕頷」は燕のようなあごで武力に秀でた人物の骨相
「投筆」は筆を投げ捨てる、筆をおく意)
訓読:燕頷(えんがん)筆(ふで)を投(とう)ず
故事:⇒燕頷虎頸えんがんこけい の項参照
出典:『後漢書』<班超伝>
婉曲迂遠 えんきょくうえん
意味:非常に回りくどいこと
(「婉曲」は遠まわしで穏やかなこと「迂遠」は回りくどく実用的でないこと)
対義語:直接簡明 ちょくせつかんめい
延頸挙踵 えんけいきょしょう
意味:人の来訪を待ち望むさま。首を伸ばし、つま先立って待ち望む意。
訓読:頸(くび)を延(の)べ踵(くびす)を挙(あ)ぐ
出典:『呂氏春秋』<精通>
類義語:延頸企踵 えんけいきしょう
翹首企足 ぎょうしゅきそく
翹足引領 ぎょうそくいんりょう
延頸鶴望 えんけいかくぼう
鶴立企佇 かくりつきちょ
猿猴取月 えんこうしゅげつ
意味:身の程知らずが身を滅ぼすたとえ
(サルが水に映った月を取ろうとして木の枝にぶら下がったところ、
枝が折れ、落ちて溺死したという寓話から)
訓読:猿猴(えんこう)月を取る
出典:『僧祗律』<七>
類義語:海底撈月 かいていろうげつ
蟷螂之斧 とうろうのおの
円鑿方枘 えんさくほうぜい
意味:物事がうまくかみ合わないことのたとえ
(「円鑿」は丸い穴、「方枘」は四角いほぞのこと)
出典:『史記』<孟軻伝>
類義語:円孔方木 えんこうほうぼく
烟波縹渺 えんぱひょうびょう
※煙波縹緲 とも書く
意味:広々とした水面がもやでかすんで、水面と空との境がはっきり見えないさま。
猿臂之勢 えんぴのいきおい
意味:攻守や進退が自在にできる軍隊の体制。また、遠方に陣地を設けること。
(「猿臂」はサルの長いひじ。長いひじは弓を引くのに有利なことから
弓射にすぐれることをいう。また、長いひじを自由に扱うことから
進退が自在、遠くに陣を張る意となる)
出典:『旧唐書』<李光弼伝>
偃武修文 えんぶしゅうぶん
意味:世の中が穏やかで平和なこと
(「偃武」は武器を片付けて使わないことから、戦争をやめる意。
「修文」は学問を修める意。戦いをやめて、学問・教養を高めることから)
訓読:武(ぶ)を偃(ふ)せて文(ぶん)を修(おさ)む
出典:『書経』<武成>
類義語:偃武恢文 えんぶかいぶん
天下泰平 てんかたいへい
閻浮檀金 えんぶだごん
意味:良質の金のたとえ
(閻浮提(須弥山の南方海上にあるという島)にある大樹の閻浮樹の元に
あるという金塊。また、閻浮樹の林を流れる川底にある砂金のこと。
其黄金は赤黄色で紫色を帯び、金の高貴なものとされる。
「檀」は「那檀」の略で、川を意味する)
出典:『大智度論』<三五>
厭聞飫聴 えんぶんよちょう
意味:聞き飽きること
(「厭」「飫」ともに飽きる意。飽きるほど聴くということ)
出典:曾鞏の文
婉娩聴従 えんべんちょうじゅう
意味:心が優しく素直で、人の言う事に逆らわず従うさま。
(「婉娩」はおとなしく素直なさま、しとやかなさま。「聴従」は命令に従うこと)
出典:『礼記』<内則>
衍曼流爛 えんまんりゅうらん
意味:悪が広くはびこり、世の中全体に広がってゆくこと
(「衍曼」は広がりはびこること、「流爛」は散り散りになる意)
出典:『史記』<司馬相如伝>
轅門二竜 えんもんにりょう
意味:唐の烏承玭と族兄の烏承恩のこと。この二人は沈着で勇気に富み、
かつ決断力があったので、戦場で功績を上げてこのように評された。
(「轅門」は陣屋の門。戦場では車を並べて囲い、轅を向かい合わせて
門のようにした。転じて、戦場のこと)
出典:『唐書』<烏承玭伝>
厭離穢土 えんりえど
⇒厭離穢土 おんりえど
円顱方趾 えんろほうし
意味:丸い頭と四角い足。人類のこと。
頭は天に、足は大地に似るという人類と天地の類似を説いたもの。
(「顱」は頭、「趾」は足。)
類義語:円頭方足 えんとうほうそく
円首方足 えんしゅほうそく
最終更新:2008年12月06日 23:31