乙橘学園放課後の薔薇の園にて
イズミ、ミサキ、キョウコに囲まれている来栖川姫子
そして油断していた姫子は・・・背後からミサキ、キョウコに両腕を取られ押さえつけられる
「!?」
振りほどこうとしても暴れても二人がかりに押さえられては身動きが取れなかった
身動きが取れない姫子に対して、イズミがそっと近寄る・・・。
「あ、あの・・・なにか!?」
イズミは姫子の顔近くまで寄ると微笑み告げた。
「貴女が宮様の恋人として相応しいかどうかテストをさせてもらうわ」
「テスト?」
姫宮千歌音と再会後、付き合うことになった姫子。
運命の想い人だから当然ではあるが・・・
ただ以前(転生前)のように人知れず親友同士というわけにはいかない。
いまは恋人同士なのだ、姫宮邸に居候もしているため・・・学園内にその噂は広まった
「ええ。宮様は我が学園のアイドルよ・・・その宮様から想われている貴女がどんな子なのか・・・テストしたいの、いいわよね来栖川さん?」
「え、ええと・・・(テストってどんなことなのかな・・・)」
不安が積る、この3人には虐められた記憶しかないからだ。
「たいしたことはないわ、そうね・・・まずはキスからよ」
「え・・・?」
姫子はなんのことだろうと思った。
しかし次の瞬間・・・体全体に鮮烈が走った
姫子の唇にイズミのそれが重なった。
そうキスされたのだ、全身が固まる。
目を大きく見開き現実直視する姫子
唇を一瞬避けるが逃げる間もなく再びガッチリ重ねられる
イズミの両腕が姫子の首に絡まる
「ん・・・」
ちゅ・・・んん・・・はあっ・・・ちゅるる・・・
それも軽く触れるのではなく強く押し付けるほうだった
ミサキとキョウコには押さえられたまま、唇を塞がれているため声を上げることも不可能だった
つまり逃げ場なし。
「ん・・・んんっ・・・」
キスを味合わされ現実を逃避したい気分になった。
ここは薔薇の園、放課後なので生徒もいない
イズミの唇から桃のような香りが漂う・・・。
そしてゆっくりと姫子からキスを解放するイズミ。
その表情には満足感が漂っていた。
「流石ですわね、宮様が好意を懐くだけの・・・唇を持ってるわ・・・ふふ」
「な、なにをするんですか・・・!?」
「キスの味は合格ね、甘くて美味しかったですわ・・・」
唇を指差し挑発気味に微笑むイズミ。
そしてその視線は姫子の胸元に向けられた。
「!?」
なにをするつもりなの・・・?姫子は心の中でそう言葉を発した。
そして嫌な予感は見事的中する。
相手の身動きが取れないことを嘲笑うかのように姫子の制服を脱がし始めるイズミ
「い、いや・・・やだ、ちょ・・・や、やめてくださいっ!!!いやぁ!!」
全身で暴れるが2人がかりでガッチリ固定されているため体を揺らすことはできても抜け出すことなど不可能だった
そして、悲鳴気味に叫ぶ姫子にイズミから冷たい声が。
「誰も聞く者はいないわ、来栖川さん」
しかしそうこうしてる間にもイズミの手は進み・・・姫子の制服を脱がせる
姫子の下着がイズミの目の前で露になる・・・。
「やっ・・・!!」
「くすくす・・・可愛い下着を着けてるのね来栖川さん、宮様のお譲りかしら?」
イズミに胸元の下着をまじまじと見つめられ紅潮する姫子。
イズミは姫子の下着を剥ぎ取ると胸を揉み始めた
「い・・・いやぁ!!」
悲鳴を叫ぶが聞く者などいない。
そのまま乳首を嘗め回される
「はあ・・・はあ・・・」
姫子は絶望感に包まれた。
「うふふふ・・・では下を拝借するわね」
とイズミが次に目を付けたのは姫子のスカートだった
「なにをするの・・・?」
しかし姫子の言葉など聞き耳持たずスカートを下ろすイズミ
姫子の下着を見つめ・・・苦笑する。
「これも宮様のお譲りなのですね、なんて羨ましい・・・」
「やだ・・・っ・・・やめ・・・って・・・」
目に涙を浮かべながらイズミを睨みつける姫子
「可愛い顔して・・・でも来栖川さんに睨まれてもね~」
その言葉と同時に姫子にキスした
「んんっ!?」
油断していたのか唖然とする姫子。
そして気付いたときにはイズミの舌がヌルッと・・・姫子の口内に侵入を開始した。
「ん・・・(こ、こんな・・・千歌音ちゃん以外の人にこんなことをされるなんて・・・)」
拒否などできない強引なディープキス、それは固まったままの姫子の舌と容赦なく絡まった
イズミ等が去った後、残された姫子は・・・泣きながら下着を着けていた
『またいつでも抱いてあげるわよ、来栖川さん・・・うふふ』
と言われた、涙が零れる。
「・・・千歌音ちゃん・・・」
イズミに犯され寸前までされた、ショックは計り知れない・・・しかし。
「私、千歌音ちゃんが傍にいてくれるから平気・・・」
と涙を拭きながら下着、そして乱れた制服を着直す。
なぜこんなことをされたのかは想像したくはない。
「私って・・・襲われやすいのかな」
と自分を疑う、マコトに迷惑をかけるわけにはいかない
早乙女マコトは陸上の部活動真っ最中だろう、ソウマはテニス場だろう
制服を着て立ち上がる。
千歌音の下へ行こう、運命の想い人姫宮千歌音
世界でたった一人、姫子のことを待っていた人、その人だ。
首飾りの貝殻を握り締めると涙を拭いた
いまだと生徒会のお仕事か弓道をしているはず
姫子は歩き出した、愛する千歌音の下へ・・・。
どんなに嫌がらせされようが嫉妬されようが千歌音が好きだ
「愛してるよ・・・千歌音ちゃん」
姫子はそう呟きながら千歌音の居る生徒会室を目指した。
ただイズミの唇の感触にいまだに酔いが覚めないと感じるのは気のせいだろうか
END