千乙 千歌音の欲望 ◆VDZWYc4Mmg氏

神無月の巫女 エロ総合投下もの

千乙 千歌音の欲望 ◆VDZWYc4Mmg氏

 

廊下の掃除をしている乙羽さんの行動を私は目で追っていた。
胸、メイド服のスカートから覗く生足を観察する
掃除をしているのは乙羽さんだけではない
他の若い使用人も数人いるけれど。私の目には乙羽さんしか映らない
腕を組んだまま彼女の姿をずっと追っていた

毎日会う人なのに、いま一番身近に居る人なのに。。。
そう、欲しい彼女が、美人で礼儀正しくて私に忠誠を誓っている彼女が
いままでは侍女、いや友達として彼女を見てきた
でもいまは女として、同姓ではあるのだけれど欲望が私を駆り立てていた

「!?」

私の視線に気付いたのか乙羽さんがこちらを向く。
そっと目が合う。
じっと自分を見られていたことに気付いた乙羽さんが声をかけてきた。
「お嬢様、なにか・・・?」
そう答えるだろう、怪訝な顔をしている。
他の使用人は私達には目もくれずロビーを掃除している。
「・・・っ」
こう目が合っては答えようがない。
だからこう答えるしかなかった。

「いえ、なんでもないわ・・・気にしないで頂戴」

私はそう告げると逃げるように自室にこもった。
なぜ乙羽さんの体のあちこちを観察してるのか。
それが欲望だと知っていても。
頭のどこかでごまかしていたのかもしれない。
彼女を好きだということに。
いや、好きではない、これが欲望だ。彼女が欲しいのだ。
そう、正しく直せば如月乙羽の体が・・・。


深夜。
私の自室で寝支度の用意をしてくれている乙羽さんを私は欲望の眼差しで見つめていた。
「・・・」
彼女は私に背を向けてシーツを綺麗に整えている。
私の侍女である乙羽さんは寝支度の用意もしてくれる存在。
他の若い使用人は全て休んでいる。
いま屋敷で起きているのは私と乙羽さん、2人だけ・・・。

「乙羽さん・・・」
私は静かに声をかけた。
「はい」
私に背を向けたまま返事をする乙羽さん。
ドア付近で彼女の後姿を見つめていたが・・・。
私は静かに駆け寄る。彼女はこちらに背を向けているので気付いていない。
私のベッドの前でシーツを整えている乙羽さんを背後から・・・抱き締めた

「!?」

乙羽の仕草が止まることに気付く。
背後から抱き締められ、動揺を隠せないのか動きが止まる。
「お、お嬢様・・・」
「じっとしてらして・・・」
乙羽の声にそう囁いた千歌音は彼女の首筋に唇を押し付けた。
それは場所を変えなんども続けられた。
チュッチュという静かな音、つい息が荒くなる。
興奮するのだ。こういうことを望んでいたから。
身震いをし引き離そうとした乙羽をさらに強く抱き締める。
そしてそのまま床に押し倒した。そのまま乙羽の両腕を両手で押さえつける
「お嬢様・・・」
「好きよ、乙羽さん・・・」
その言葉が嘘か偽りかはともかく。
千歌音が乙羽の唇に口付けしたのにあまり時間はかからなかった。


「貴女は私のもの・・・私のっ・・:
その言葉と同時にキスした。
「んっ・・」
塞いだ唇からは甘い薔薇の香りが漂っていた。
乙羽の目が大きく見開かれている。夢でも見てるのかという様子だ。
千歌音のキスに酔いしれた乙羽は、やがて大きく見開かれていた目を静かに閉じる。
そしてヌルっと千歌音の舌が乙羽の口内に入り込み歯茎を上顎など嘗め回す

tゅ・・・んんっ・・・はあ・・・

千歌音は流れのまま乙羽のメイド服のスカートの中に手を入れようとして・・・はっとする。
「!?」
「・・?」
これが全て自分の欲望だと悟った千歌音は自我に返る。
そして乙羽の口内から唇を解放し立ち上がる。
当然ながらキスされたり乙羽は分からずじまいだ

「ごめんなさい、私どうかしてたわ・・・いまのことは全て忘れて頂戴」

その言葉に乙羽の顔が青ざめたのか分かる。
自室とはいえこの場にいては気まずいと悟った千歌音。
そのまま部屋を出ようとしたが乙羽の声が足を止めた
「お、お待ちくださいお嬢様!!!」
そっと振り向いた千歌音の目に映っていたのは・・・。
メイド服を脱ぎ捨てた侍女の姿だった。


「乙羽さん・・」
「申し訳ありません、お嬢様、私実は・・ずっとお嬢様のことを・・」
乙羽の言葉に千歌音は一瞬固まった。彼女はなにを言っているのだろうか・・・?
「許されないことだとは存じておりました、ですが・・・お嬢様に初めてお会いした当初から貴女のことを・・」
つまりはこういうことだ、乙羽は千歌音のことを好きだと言っているのである。
「侍女である私、お嬢様にこのような感情を懐くなどとんでもないことだとは存じておりました、ですが・・この想いだけは変えられません」
千歌音はまったく予想しなかった展開に戸惑っていた。
「お庭の大木に登り日差しを浴び輝いていた貴女、月のように綺麗な瞳、そして神秘的に輝く長黒い髪、その全てが・・・」
「乙羽さん・・」
「強くて優しくて、そして貴女はなによりも努力家、どんなことにも真剣に取り組む姿勢が・・・学業やスポーツ、そして弓道やピアノなど全てにおいて完璧な貴女が・・・」
乙羽の長い愛の言葉は千歌音の心に強く刻まれていった

「もういいわ、乙羽さん」
「お嬢様、申し訳ありませんでした、先程・・お嬢様からあのような行為をされ、嬉しくなかったといえば嘘になります」
「いえ、いいの・・・ありがとう、とても嬉しいわ」

静かに呟いた千歌音は先程とはうってかわった優しい顔になると乙羽に駆け寄る。
「乙羽さん、ごめんなさいね、気付いてあげられなくて・・」
「いえ、めっそうもございません」
「いいえ、貴女のこと1人になんてしないわ、そうだわ、ねえ・・いいかしら?」

千歌音は乙羽の下着を取り除くと抱き寄せると抱えてそのままベッドに連れ込んだ。
「お嬢様・・・」
乙羽の涙を拭き取り胸に顔を埋める
「夢でした・・」
「構わないのね?」
「はい、お嬢様に抱かれるのでしたら・・この乙羽、一生の幸せにございます」
「そう、良かったわ」


次の日の早朝。
「お嬢様、朝食の準備が整っております」
「わかったわ」
今朝も千歌音は綺麗に輝いている。
弓道の鍛錬をすみやかに終え汗をかいていた千歌音は乙羽と他愛のない話をしていた。
が、乙羽の言い方に機敏に反応する。
「乙羽さん、私達もうこんな関係よ、2人だけのときは身分なんて気にする必要はないわ、千歌音って呼んで頂戴」
「いいえ、それはなりません・・・私は侍女ですから」
「ふふ、貴女と意地っ張りね」
「ふふ・・・」
他愛もない話、だがそれでも2人だけの時間は雰囲気だけでも感じていたいのだ。


「お気をつけて行ってらっしゃいませ、お嬢様」
「ええ、行ってくるわ」
朝食を終え、使用人の呼びかけに答えながら登校する千歌音。
その表情は心から輝いている。
宮様だから?違う、愛する者が帰りを待っているからである。
もちろん黒長い髪に黒い瞳、乙橘学園の制服、大きな胸、スタイルのよい千歌音の体系
全てが完璧にマッチしているのもあるが。
やはり宮様、いや姫宮千歌音はこの世の誰よりも美しい。
「愛してるわ、乙羽さん・・・」
そう独り言を呟く千歌音は月のようにこの世の誰よりも一層輝いていた。
愛する人が屋敷で待っているから、他の使用人の前では言えないけれど。
私の侍女であり、そして恋人である如月乙羽・・・。

 

                END

最終更新:2007年04月29日 17:55
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